来日中の蔡英文・台湾民主進歩党主席が「台湾独立」について言及した。
これは「朝日新聞」やTBSテレビでは決して報道されない重要なニュースだ。
戦後、日本人は「ひとつの中国」という幻想にだまされ続けてきた。毛沢東か蒋介石か、中華人民共和国か中華民国かという不毛の議論が続いたあげく、1972年、日中国交回復により日本は台湾を政治的に見捨てた。だが、李登輝氏の登場以降、台湾は民主化され、日本と変わらない政治・社会に変貌した。
日本統治時代(1905-1945)の歴史に関して、台湾では一方的に日本を非難・断罪するような論調は見られない。極めて「親日的」な国なのだ。台湾独立を志向する民進党は、中国にとって目障りな存在である。そのため、あらゆる手段を通じて、「中国はひとつ」というプロパガンダを振りまいてきた。
日本でも中国の手先のような人は枚挙にいとまがない。以前、関寛治・東大教授(故人)は、「台湾独立派はCIAの手先だ」と言い放った。
台湾人の思いを込めた蔡英文氏のこの発言は、極めて重要だ。歴史上、二度台湾を”見捨てた”日本人には、重く響く言葉だ。
「台湾独立の信念固い」未来の女性総統候補が明言 | |
【政治ニュース】 【この記事に対するコメント】 Y! 2009/03/19(木) 11:02 | |
野党・民進党の蔡主席は、2008年5月に就任した民進党初の女性党首。同年7月にテレビ局が行った世論調査では支持率49%と国民党の馬英九総統(30%)を上回る支持率を得ており、未来の女性総統候補との呼び声も高い。 前党首の陳水扁氏は2000年の総統選挙で、「台湾独立」を掲げる民進党からの初の総統となったが、就任後は徐々に支持率が低落。昨年11月に横領やマネーロンダリングの疑いで逮捕され、現在も拘留中だ。ただし当初から逮捕の不当性を訴え、何度もハンガーストライキを行うなど抵抗を続けている。 「環球時報」によれば、陳前党首は面会した「台湾国家連盟」の代表に対し、「蔡党首は各方面の反応を恐れて、『台湾独立』を語らない」と述べたことがある。 蔡党首は今月15-17日に訪日。最終日に東京で開かれた記者会見で、記者が前総統の発言について質問すると、同党首は日本のメディアがこの発言を報道したことは意外だとし、自分は「台湾主権の確保と、台湾人共通の主権意識の結集」に注力していると語った。 蔡党首は、「中国が台湾の主権を主張し、軍事的な威嚇を行うなど困難な局面だが、アジア全体の情勢を見て、台湾にとって最良の立脚点を探りたい。アジア全体の関心事に最も有意義な関わりを持ちたい。」と述べた。 最後に「私の信念は固い。何も恐れない」と陳前総統の発言に反論した。 |