澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

イスラムは白人支配をうち破るのか~石原慎太郎と武者小路公秀

2010年12月12日 14時53分55秒 | 歴史

 先日、石原慎太郎・東京都知事が「プライムニュース」(BSフジ)に生出演し、現下の政治状況、さらには自身の歴史観について、大いに語りまくった。
 興味深かったのが、石原都知事の世界観。それによると、現在の米国はイスラム世界からの挑戦を受けているが、その勝敗は決まっていない。もし、イスラム側が勝利すれば、明治維新以降の日本が白人による世界支配に挑み、敗れ去って以来の出来事になるという。我々が受けた学校教育では、石原氏のような意見は、「右翼」として退けられてきた。だが、米軍が二週間で作成したという「日本国憲法」を、60年以上後生大事に持ち続けた我々も、先日の尖閣事件によって「平和幻想」から覚醒させられた思いがする。 

 一方、今や「左翼」と目される老学者・武者小路公秀※(国際政治学)も、石原と同様に、白人支配に対抗するイスラムを肯定的に評価する。かつてこの人は、カトリシズムの牙城である上智大学教授だった人で、左翼というほどの立場ではなかった。それが、国連大学副学長、明治学院大学教授を経るにつれて、その政治的立場を変え、今や朝鮮総連が作ったと言われる大阪経済法科大学教授になり、金日成を賛美するチュチェ思想研究所副代表に収まっている。戦前のドイツ大使の子息という「貴族」武者小路氏が、かくも変貌したのには、夫人との離婚、夫人の自殺、黒人女性学者との結婚という個人的体験があると言われる。「週刊新潮」からは、「家庭の平和も守れない人が世界平和を研究する」とか冷やかされた。

※   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E8%80%85%E5%B0%8F%E8%B7%AF%E5%85%AC%E7%A7%80

 石原・武者小路両氏が、図らずも指摘するのは「人種主義」「白人支配」だ。タブー扱いされていたこれらの「感情」「実感」を率直に吐露するのが、左右対極にある両氏だというのも面白い。