エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

雪踏み俵

2009-01-17 | 日々の生活
                   【乾杯! 雪踏み俵でゲレンデ完成】

 毎年、雪が積もると物置から雪踏み俵を持ち出してくる。今はほとんど使うことのない雪国の道具、もう30年も前に、伯父の引っ越し手伝いの折りにいだいたものだ。
 ほとんど使わないが無用の長物ではない。庭の奥に細い道を付けるのには、雪ハネやスコップより便利で、何よりも趣きある冬の楽しみな道具だ。
 孫たちが幼稚園の間に、娘の庭に妻と一緒にゲレンデを作った。
 雪踏み俵は名前の通り、雪を固めるにはとても便利だった。靴を履いたまま片方ずつ足を入れ、取っ手を持ちながら雪の上を歩く。踏み固まる雪の縄模様がきれいに浮かんだ。
 完成すると婆と娘は童心に返ってソリ滑りに興じた。音もなく落ちる雪、いっそうの静けさの中、笑い声が響いた。
(2009.1.16)


【孫の居ぬ間に初滑り】