エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

秋の気配

2011-08-20 | 自然観察

   もう2週間ぶりくらいか、この間、8/6,8/9,終戦記念日、そしてお盆、残暑も厳しかった。しばらく家でジッとしていた。

 しばらくぶりに里山を巡った。わずかな時間だったが、いつも新しい胸を打つ出会いがある。

 里山の自然はいつも静かで、いつしか秋の気配が忍び寄っていた。

 いつもの田の脇の水たまりの畦をゆっくり歩いた。

そこは水の流れはほとんどないようで、日照りの時は干え上がってしまいそうな水たまりになっている。

水草が豊富で、いまオモダカやミズオオバコが咲いていた。セリ、ヌマトラノオも咲き、ドクゼリの実が茶色に染まりはじめた。

セリ

ムマトラノオ

ドクゼリ 

秋の気配を感じるが、クズの甘い香りが漂い、土手のススキも新しい穂をずいぶん伸ばしていた。

クズの花

 まだ、アマゴイルリトンボのペアで産卵も見た。キイトトンボやモノサシトンボ、オゼイトトンボなどもいた。

時折オニヤンマが行きつ戻りつしていた。狭い範囲をホバリングしながらじっとこっちを見つめるのは,独特の金属色のエゾトンボ,昨年もこのあたりで会った。

アマゴイルリトンボ

キイトトンボ


 モノサシトンボ

 山麓の田を歩いた。いつも畦が刈られて食草のツルフジバカマを心配しているが、この時期満開の紫色がよくめだち、ヒメシロチョウが蜜を吸っていた。
 今年3化目だろうか、このあたりはまだ、しばらくは生き延びられそうだと安堵した。

ツルフジバカマに吸蜜


 まだ、トンボは少なかったが、マイコアカネ、マユタテアカネ、ノシメトンボなどを見かけた。じきにマダラナニワトンボの季節、去年も元気な姿を見たいと願っている。

マユタテアカネの交尾

 マユタテアカネ ♂

マユタテアカネ ♀ 透明型

マユタテアカネ ♀ 端班型

マイコアカネ

 ミヤマアカネ

ノシメトンボ

林道でしばらくぶりにミヤマカラスアゲハの吸水に出会った。その直前には、カラスアゲハの産卵行動を見た。多分、茂みの中のキハダを探していたのだろう。


 ミヤマカラスアゲハ♂

帰り道、いつものミズナラの樹液には、少ないがカブトムシが集まり、交尾行動が見られた。

 今日もいくつもの命の営みを見せられた。

アブラゼミ

ツバメシジミ

 

キアシナガバチ

ハンミョウ

キチョウの産卵

アカタテハの吸水

クロヒカゲ吸水

今、生ありて、これらの貴い情景を眼にすることが出来る幸せを感じている。健康であればこそだ。