先日、真ちゃんが珍しい菓子を持ってきてくれた。いわきの銘菓「じゃんがら」だ。
もう24,5年も昔の話、いわきに単身赴任していたころ、帰りにときどき買ってきた懐かしいお菓子だ。当時から、《いわきは高級菓子「じゃんがら」》のイメージがあった。
上品な甘さと、焼き菓子風の皮がとてもおいしいお菓子で、食べ終わったときに満足感一杯のお菓子だ。
「銘菓じゃんがら」はいわきの郷土芸能「じゃんがら念仏踊り」に由来している。鉦、太鼓を打ち鳴らしながら新盆を迎えた家などを供養して回る踊念仏の一種で、いわき市の無形民俗文化財に指定されている。
【「じゃんがら」のしおり】より
製造元「みよし」は工場も店もいわき地区だけだが、最近は若松のスーパーでもときどき見かける。
いわきの菓子と言えば、勤務地の植田の鮫川沿いにアユの姿の焼き菓子の店があった。それも大好きで、何度も買って帰った覚えがある。
若松に戻ってかなり経ってから訪ねたこともあったが、お店の名前もすっかり忘れた。もう一度食べてみたいと思った。
妻と「じゃんがら」をいただきながら話していると懐かしさが込み上げてきた。
いわきでの単身赴任4年間、すっかりお世話になった大家のおばあちゃんの姿が浮かんできた。
私をよほど気の毒と思ったのだろう、ときどき裏の借家におかずを持ってきてくれた。
今もサンマの煮物を思い出す。その後、一度だけ植田へ行ってみたことがあった。伺った前年に他界されていて,線香を手向けてきた覚えがある。
当時、いわき駅前で一杯やる時は,初めて食べた「メヒカリ」がおいしかった。その頃は「メヒカリ」自体が珍しく、若松では買えなかった。
メヒカリのからあげ【ネットから】
そうそう、サンマの刺身もそうだ。よく借家近くの鮮魚店で、サンマを刺身にしてもらった。
いまも、そこで教わったサンマの刺身を家で作ることもある。皮をはがすのが難しい。多少の身の崩れも,おいしさを思えば気にならない。
お菓子「じゃんがら」から、つい昔を思い出してしまった。また、懐かしい植田界隈へ行ってみたいと思っている。