エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

啄木生誕130年

2016-02-12 | 文芸


 
 数日前の朝日歌壇「うたをよむ」に、歌人三枝之氏が啄木について書いていた。
 今年は啄木の生誕130年という。そこで、谷村新司の名曲「昴」が啄木の歌を下敷きにしていることを知った。この名曲「昴」はいつも鑑賞してきた。

 啄木の死後発刊された「悲しき玩具」初めの2首は

  ”呼吸(いき)すれば 胸の中にて鳴る音あり
    凩(こがらし)よりも さびしきその音”

 ”眼閉づれど 心にうかぶ何もなし 
    さびしくもまた眼をあけるかな

 谷村新司作詩・作曲「昴」の歌詞は

  ”目を閉じて 何も見えず
    哀しくて目を開ければ
    荒野に向かう道より 他に見えるものはなし
    ・・・・・ ・・・・・
    呼吸をすれば 胸の中 
    凩は吠(な)き続ける
    されど我が胸は熱く 夢を追い続けるなり
    ・・・・・ ・・・・・     ”
  また、啄木は文芸雑誌『スバル』の同人であったことを考えると、曲名『昴』も理解できる。

   彼がかなり啄木に影響を受けたことは想像できる。盗作などではない、彼もまた、青年のころ啄木に感化されたことを知り嬉しかった。

 啄木の送ったかなしい人生を、いつも思っていた。

 啄木は明治45年4月、極貧の内に亡くなった。
  親友の若山牧水の臨終記に、一層悲しみが湧いてきた。    
  

 (参)ネットから
   【 あの人の人生を知ろう~石川啄木 】
    http://kajipon.sakura.ne.jp/kt/takuboku.html