エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

「讃歌」口ずさみ 懐かしさで一杯

2018-03-27 | 日々の生活

              キクザキイチゲ 開く

 

忘れられない歌がある。

もう半世紀近く前のこと、民間会社から教員へ転職、初任地の川俣で出合った川高讃歌だ。

年のせいだろうか。讃歌を口ずさむと、ふるさと会津へ戻るまでの6年間を過ごした川俣での日々が懐かしく思い出される。

生徒と、折に触れ歌った素晴らしい川高讃歌、始まりは 

”紅き東雲ポプラに映えて 静寂を破る鐘は響くぞ 伝統香る紅葉が丘に 希望に燃えてああ集い来ぬ”。

讃歌の3フレーズ目はゆったりした流れに転調し、4番は情熱ほとばしるように盛り上がって終わる。

3番に ”花塚はそびえ広瀬はめぐる 春日の森の学舎よ ああうるわしき集いの庭に・・・”とあり、

目を閉じると、眼下に町を見渡しながら生徒たちと芋煮を楽しんだ花塚の林道、

借家の裏木戸を開けると広瀬川の堰の流れが響いていたこと、春日神社の賑わう秋祭りなど、数々の情景がよみがえってくる。

ときどき口ずさむ讃歌は、”種々の厚き教えは 花とかをらんとこしえに”で終わる。

川高卒業生の”とこしえ”の活躍を祈って止まない。

 

( 川俣高校は明治41年創立で、今年110年になるか。

  讃歌は70年前に生徒が作詞・作曲)

川高讃歌
一、 紅き東雲ポプラに映えて
  静寂を破る鐘はひびくぞ
  伝統香る紅葉が丘に
  静寂を破る鐘はひびくぞ

二、 我等立たずば何時誰かある
  栄えある使命肩に担ひつ
  試練の波を胸にぞ受けて
  立つや時代のああ朝ぼらけ

三、 花塚そびえ広瀬はめぐる
  春日の森の学び舎よ
  ああうるはしき集ひの庭に
  理想の花は
  今や  清く  咲きなん

四、 讃え見よ我等が徽章
  紫雲にさゆる楓の光
  種々の厚き教へは
  花とかをらんとこしへに   

    

         冬を越した花芽 君子蘭