エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

映画 「生きる」

2020-02-11 | 日々の生活

久々の銀世界だ。薄い雲もやがて青空に。

積もった雪が風花となってしばらく落ちていた。

いつもコハクチョウの集う遠浅の崎川浜を思い浮かべた。

庭から磐梯を眺めるも、磐梯山は雲の中だ。

  

  

午前中は、久々に秀峰のスケッチ。

 

午後は、TV鑑賞。放映されていた「7人の侍」を視聴した。

ベネチア映画祭では銀獅子賞受賞の黒沢作品だ。

これまで何度見ただろうか。大雨の中で繰り広げられる合戦シーンが脳裏に残っている。

三船敏郎,志村喬,加東大介,木村功,千秋実,宮口精二,稲葉義男の7人の俳優。

宮口精二,稲葉義男以外は、思い出しながら全部言えた。

   
 

ネットサーフィンで黒沢作品を見た。

志村喬主演の「生きる」、

「ゴンドラの唄」を口ずさみながらブランコをこぐシーンが浮かんだ。

ネットでプレビューを視聴、よく覚えていないあらすじを知った。
      いのち短し 恋せよ乙女
   黒髪の色 褪せぬ間に
   心のほのお 消えぬ間に
   今日はふたたび 来ぬものを
 プルビューの文字に胸を打たれた。そこには
     ”死に直面して はじめて生を思う 人間の軽薄” とあり、

また、レビューには
  ”真実に生き抜いてこそにじみ出る美しさ”  ”しみじみとあなたの胸をうつ黄昏の詩”  とあった。
     (参)  映画 「生きる 」(プレビュー)     
             https://www.youtube.com/watch?v=mfJmVgZdlYU
       そのうち、ビデオを借りて鑑賞したいと思う。

 突然の大病から18年になる。長い闘病の後、九死に一生を得た。

 ステージ4のガンは予後不良で、5年後の生存率が0%と告げられ退職を決めた。

 その後も入退院を繰り返し、死に向き合いながらの日々だった。

 まさに「人間の軽薄」を体験した。
 

 当時の思いが日記にあった。
 「今、道元を読んでいる。過ぎ去った過去は戻らず、明日のことは計り知れない。
  されば、今を精一杯に生きなければならないと教えられた。」と。

 その後、不安だった5年を過ぎたころから徐々に健康を取り戻していったが、

 一昨年突然に再発、また生死をさまよったが運良く生かされた。

 余生を数える歳になり、これまでの闘病の日々を振り返り思いを新たにしている。

 「人間の軽薄」だ。

 居間に掲げられたお札「健康は富に優る」に目をやり、とかく失ってから分かる「健康第一」を肝に銘じ、

 明日の知れない今をこそ大切に過ごしていきたいと思っている。

 

はからずも、「7人の侍」視聴から、人生サーフィンになってしまった。