久々の銀世界だ。薄い雲もやがて青空に。
積もった雪が風花となってしばらく落ちていた。
いつもコハクチョウの集う遠浅の崎川浜を思い浮かべた。
庭から磐梯を眺めるも、磐梯山は雲の中だ。
午前中は、久々に秀峰のスケッチ。
午後は、TV鑑賞。放映されていた「7人の侍」を視聴した。
ベネチア映画祭では銀獅子賞受賞の黒沢作品だ。
これまで何度見ただろうか。大雨の中で繰り広げられる合戦シーンが脳裏に残っている。
三船敏郎,志村喬,加東大介,木村功,千秋実,宮口精二,稲葉義男の7人の俳優。
宮口精二,稲葉義男以外は、思い出しながら全部言えた。
ネットサーフィンで黒沢作品を見た。
志村喬主演の「生きる」、
「ゴンドラの唄」を口ずさみながらブランコをこぐシーンが浮かんだ。
ネットでプレビューを視聴、よく覚えていないあらすじを知った。
いのち短し 恋せよ乙女
黒髪の色 褪せぬ間に
心のほのお 消えぬ間に
今日はふたたび 来ぬものを
プルビューの文字に胸を打たれた。そこには
”死に直面して はじめて生を思う 人間の軽薄” とあり、
また、レビューには
”真実に生き抜いてこそにじみ出る美しさ” ”しみじみとあなたの胸をうつ黄昏の詩” とあった。
(参) 映画 「生きる 」(プレビュー)
https://www.youtube.com/watch?v=mfJmVgZdlYU
そのうち、ビデオを借りて鑑賞したいと思う。
突然の大病から18年になる。長い闘病の後、九死に一生を得た。
ステージ4のガンは予後不良で、5年後の生存率が0%と告げられ退職を決めた。
その後も入退院を繰り返し、死に向き合いながらの日々だった。
まさに「人間の軽薄」を体験した。
当時の思いが日記にあった。
「今、道元を読んでいる。過ぎ去った過去は戻らず、明日のことは計り知れない。
されば、今を精一杯に生きなければならないと教えられた。」と。
その後、不安だった5年を過ぎたころから徐々に健康を取り戻していったが、
一昨年突然に再発、また生死をさまよったが運良く生かされた。
余生を数える歳になり、これまでの闘病の日々を振り返り思いを新たにしている。
「人間の軽薄」だ。
居間に掲げられたお札「健康は富に優る」に目をやり、とかく失ってから分かる「健康第一」を肝に銘じ、
明日の知れない今をこそ大切に過ごしていきたいと思っている。
はからずも、「7人の侍」視聴から、人生サーフィンになってしまった。