都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
古代ギリシア・ローマの時代
古代ギリシア・ローマ・・・この時代の化粧はエジプトのものが伝わったと言われています。ローマでは色白が美しさの基準であったため入浴が盛んに行われていました。現代で言うパックのようなものも盛んに行われ、鉛白や白亜(チョーク)などが使われていたそうです。
また、スプレニアといわれる付け黒子(ほくろ)が流行しました。これはオシャレではなく、化粧品によるシミや吹き出物などを隠す役割を果たしていました。
そして、贅沢を好むローマ人は香料を大量に使用していたようです。特に貴族たちは髪に付ける香油を浴室に持ち込み、一日に三度もすりこんでいました。
そして時代は中世へ
中世・・・この時代はキリスト教の影響で化粧はあまり進歩しませんでした。
16~17世紀・・・ルネサンス期を迎えるころ、イタリア・スペインを中心に香水が流行しました。これは、入浴して体を清潔に保つといった習慣がなくなり、衛生に気を配るよりも香水で体臭をごまかすために用いられたのです。
その後、香水は欧州全域にも拡大しました。 ベルサイユ宮殿にトイレがなかったことは有名です。貴族たちは携帯トイレを持ち歩き、用をたしたあと従者が庭に捨てたそうです。また、直接庭で用をたしたりもしました。用をたしに庭に行くことを「薔薇を摘みに行く」という隠語まであったようです。「ベルサイユの薔薇」はたっぷり肥料を与えら れ咲き誇ったのです。そのため宮殿の悪臭を香水でごまかしていたのです。香水は官能を刺激するものとしてだけではなく、いろいろな伝染病(特にペスト)に対して有効な予防薬としても考えられていました。
また、この時代にも付け黒子(ほくろ)が流行しました。これは古代ギリシア・ローマ時代のものとも異なり、肌の白さを引き立たせるためのものでした。この付け黒子(ほくろ)はパッチと呼ばれ、素材もベルベットやサテンでつくられており、この流行は次の世紀まで続きました。
そして18世紀
18世紀・・・この頃から化粧の様子が少しずつ変化していきました。具体的には頬の上に紅を丸く塗ったり、唇いっぱいに紅を塗ったりなどです。これはルイ14世の愛妾モンテスパン夫人の影響があるといい、彼女が出入りする以前の宮廷では紅はあまり使われていなかったようです。
また、市民階級は地味な色、上流階級の貴婦人たちは鮮やかな色など紅の色合いで女性の階級などを区別していました。
化粧品はすべて匂いが強かったが香料水を使うことも流行し、匂いが強ければ強いほど珍重されました。さらに、エチケットとして毎日香水を変えることも要求され、この香水の流行が貴族階級から市民階級へと広まりました。
この時代も16~17世紀同様に肌の白さは重要視され、引き立たせるために皮膚の上にうすく青色で1~2本の血管を書いたりもしました。
19~20世紀の化粧
19~20世紀・・時代とともに濃厚な化粧はすたれ、控えめな化粧や香り、そして再び白い肌が好まれるようになりました。第一次世界大戦後は日焼けした小麦色の肌が健康美としてもてはやされたが、1930年ごろまでにはまた日焼けを嫌う傾向へと変化していきました。
そして、1955年ごろにファンデーションが発売され、世界共通の化粧方法が生まれはじめたそうです。その後、各国の化粧品メーカーが科学技術品としての化粧品に腕を競うようになり現在に至っています。
高齢化における21世紀の化粧
現在、化粧はおしゃれという面だけではなく病気の治療にも活用されています。その中で注目を浴びているのは介護現場での化粧の活用です。ある病院で66歳~93歳の老人性痴呆の女性40名を対象にした調査をしたそうです。
内容は毎週月曜に大広間に集まり、マッサージをし たりメークをしたりするというものです。それまで寝たきりでトイレもオムツに頼っていた女性がリハビリに積極的に取り組んで自分でトイレに行くことができるようになったそうです。
この他にも表情の変化やみだしなみ・オムツがとれる・トイレ・リハビリなど様々な面でよい結果が得られたそうです。日本は先進国の中でも特に速いスピードで高齢化が進んでいます。治療のための医療はある程度はすでに進歩しつくしています。そのような中で化粧療法を使うことが精神面からの治療の補助になることは間違いないと思います。
以前、新聞で読んだのですが、施設側の事情で長い髪を短髪にされただけで、表情がなくなった女性がいたと書いてありました。また、化粧をした途端表情が華やぎ、積極的になった事例も載っていました。
女性は幾つになっても女性なのです。男には分からない、化粧には今でも魔法の力が潜んでいるのです。
したっけ。