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団塊オヤジの短編小説goo

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都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖

都月満夫の短編小説集2

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「容姿端麗」
「加奈子」
「知らない女」

都月満夫の短編小説集

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「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
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「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」

「夏休みの思い出」について考える

2011-07-31 10:20:10 | 思い出

 すぐそばに小学校があり、自宅まえの道は通学路になっています。今は丁度小学校の夏休みです。自宅前を通う児童もいません。

 この時期になると、思い出すことがあります。

 それは、私が小学校3年生の夏休みのことです。夏休みといえば「夏休み帳」と「図工」、「自由研究」、「絵日記」などの宿題がありました。今は、特別ないようですが・・・。

 私は「図工」で、何をつくろうかと考えました。当時、私の叔父が油絵をやっていて、油絵の具に興味がありました。それで、油絵の具を使う口実を考えたのです。それが「皿絵」です。お皿には、クレヨンでも水彩絵の具でも絵を描くことはできません。

 叔父に言うと快く承知してくれました。そこで、母に言って白い20㎝位の皿を買ってもらいました。

 当時の子どもの絵といえば、黒で縁取りをして色で塗りつぶすというのが普通でした。

 ところが、貸してもらった筆は太いものでそのような書き方はできません。私は子供なりに、叔父の書いた絵を観察しました。どれも、色を直接塗り重ね、縁取りなどはありません。叔父からは描き方の指導もなく、絵の具の溶き方と筆を洗う意外は教えてくれませんでした。

 皿は1枚しかありません。失敗は許されません。絵の題材は何かの本に載っていた「水車」の写真を描くことにしました。

 私的には、あまりはっきりとした絵が描けずに不満足な出来栄えでした。

 「皿立て」も木を糸鋸でくりぬいて作りました。当時、バーナーはありませんから蝋燭かなんかで焦げ目をつけました。これは父のアイディアだったと思います。でも、全て自分でやりました。

 これが、後にとんでもない事件になったのです。

 始業式の日、私は「皿絵」を持って登校しました。

 事件は、放課後に起きました。

 私は担任の女性教師に職員室に来るよういわれました。

 そこで、私はとんでもない濡れ衣を着せられたのです。当時私は「学級委員」でした。教師曰く。「学級委員」である私が、夏休みの宿題を大人に描いてもらって提出するとはどういうことだと、叱られました。どうも、私的には満足していなかった描き方が疑いをよんだようです。

私は「自分で描いた。」と、何度もいいました。

 教師は「どうして嘘をつく。素直に認めなさい。」と、ヒステリックにいうばかりです。

私が慣れない絵の具と格闘し、糸鋸の刃を何本も折って完成した「皿絵」と「皿立」に対して、絵の具はどうしたとか、どうやって描いたのかの問いかけはありませんでした。

 私は悲しくなりました。涙が溢れました。もう言葉は出ませんでした。

 当時は、夏休みの図画工作などは、学年ごとに全作品が体育館に展示され「金賞」、「銀賞」などとして、父兄が観覧できるようになっていました。

 私の「皿絵」は何の賞もなく、片隅に置かれていました。

 先日、その話を母にしたところ、翌日玄関にその皿絵が飾ってありました。母は大事に保管していたのです。

 その絵は、今も玄関に飾ってあります。私の苦い思い出とともに・・・。

20110730

したっけ。



コメント (14)
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倉内佐知子

「涅槃歌 朗読する島 今、野生の心臓に 他16篇(22世紀アート) 倉内 佐知子 22世紀アート」

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