三宅雪嶺の同時代史
第二巻398ページ
明治23年5月山縣内閣において、榎本文部大臣が更迭された原因は内務次官芳川顕正が大臣になることから始まって立場の弱い榎本が狙われた。
榎本の盟友であった第二代内閣総理大臣黒田清隆(薩摩)が条約改正の失敗で退陣すると、居残っていた榎本の立場は第三代山県有朋(長州)内閣では邪魔な存在であったかもしれない。『皐月晴上野朝風』が上演企画された時期と微妙にずれるが榎本(旧幕臣)の心境は戊辰戦争の非官軍戦死者の名誉回復を達成した感があったかもしれない。
第二巻398ページ
明治23年5月山縣内閣において、榎本文部大臣が更迭された原因は内務次官芳川顕正が大臣になることから始まって立場の弱い榎本が狙われた。
榎本の盟友であった第二代内閣総理大臣黒田清隆(薩摩)が条約改正の失敗で退陣すると、居残っていた榎本の立場は第三代山県有朋(長州)内閣では邪魔な存在であったかもしれない。『皐月晴上野朝風』が上演企画された時期と微妙にずれるが榎本(旧幕臣)の心境は戊辰戦争の非官軍戦死者の名誉回復を達成した感があったかもしれない。