暑さの中先月から8月の浅草木馬亭の月初めの定席で番組表から戦争と平和の浪曲が企画されていた。ついでに6日は浪曲怪談の企画。浪曲の繁栄期に浪曲師が寄付を集め泉岳寺に大石内蔵助の銅像を造ったという。夏は怪談、冬は忠臣蔵で稼いだという。
普通は木馬亭の浪曲は出演者のみで事前に解るが、それでも体調とかの理由で変わることもあるようだ。企画の戦争と平和の浪曲は事前の予定で
東屋千春 稗付き物語 源平屋島の戦い後の九州の秘話
天中軒すみれ 花一輪 広島の原爆
東屋美可子 二世の母
浜乃一舟 悲恋静 静御前の話し
国本はる乃 遊女の国旗 203高地に立てた、吉原遊女の義援金で造った日の丸桃川鶴女 予定は御愉しみとなっている
大塩平八郎 どうやら関西の講談師
木村勝千代 真っ黒なお弁当 原爆資料館の被災弁当
東屋三楽 同期の桜 特攻隊員の仲間と家族の物語
木馬亭は3回目で企画物は当日の演目が決まっていて、練習もしているようで前振りで観客の様子を伺う時間なく始まった感がある。まだ3回目ということで本当はどうなのだろうか。戦争もので言葉と中身がよく理解できた。落語でも講談・浪曲でも江戸時代の諸制度、庶民の生活事情を理解していないといけないと感じていたが、戦争と平和は身近でまたウクライナの事もあって、観客の中で目から汗が出ていた人もあって、ハンカチで拭いていた人を見た。8月は終戦と原爆、シベリア抑留と二度と経験したくない話が続く。
気になった話で(お国のため)という言葉で特攻遺族としてまだ心の決着がついていない。命令した人が悩まず生きて戦後を生きる。そして若い男子を失った遺族は生きるのに戦後に苦労し、さらに無駄死にと言われたこともあった。