年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

福田村事件の本を読むため都立中央図書館へ

2023年09月04日 | 宅老のグチ
野田市史がある都立中央図書館へ行った。シルバ-パス利用でいつも麻布十番駅から行くのだが、日比谷線の広尾駅より、上り坂がきつく、当然帰りの坂もきつい。駅から出ると横断歩道があって下る。その所に行列のあるタイ焼き屋が今日のお土産予約が入って,開店確認した。麻布十番商店街から上り坂となって、途中の寺院を見ながら進む。道筋には数か所の寺院がある。保育園・アルゼンチン大使館・教会を過ぎ、いつも警察官がたむろして、車を見ている韓国大使館の仙台坂上に着く。そこからテニスコ-トの脇を通って体調確認。水分が足りない時は給水ポイント。自販機もたむしているテニスプレイヤ―の着替え所。有栖川公園に入り図書館へ入る。駅から20分近くなる。それ以上早く歩くと、図書館内で汗が噴き出す。
 事前に検索確認していた(福田村事件)と入力し、出てきたのは15件ほど。1件が下記の本で、他の図書館へ回すような画面。このことで今日の目的は失敗。仕方なく残りの14件で適当に借り出す。

福田村事件  -関東大震災・知られざる悲劇-辻野 弥生著 

 借り出した雑誌はやはり9月1日の関東大震災100年関連と福田村事件の映画評が多かった。映画は事件を様々な大正12年前の話を持ち込んでいて、キネマ旬報2023年9月号で映画評論の仕方が解かる。
 問題は非差別問題の観点から、週間金曜日と部落解放の雑誌が出てきた。
部落解放という雑誌は福田村事件の映画の紹介チラシの誤りを指摘していた。
 ネットの検索で福田村事件を検索すると、この事件で虐殺されていた人数が9名と10名の記述がある。多くの震災時の犠牲者は推定でこの事件の人数が異なっていることには疑問を持たなかったが、部落解放の雑誌によると、犠牲者の中に映画でも強調されていた妊婦の存在から胎児を犠牲者に入れると10名となる。今の胎児は人格がある。映画では犠牲者が寺の敷地で亡くなっている場面があるが、雑誌を見たあと、図書館の3階の地域史料で野田市史資料編近現代2でこの事件の千葉の裁判上の記録から、9人の死体は利根川に捨てられ遺体も今でも見つからないという。
 部落解放の言い分では、当時の検察官の誘導尋問で被告人の供述を朝鮮人と見誤ったとなっていた、戦前はそう信じていたようだ。さらに映画のチラシの誤りで、減刑されていた被告人は大正天皇の崩御に伴って恩赦があって釈放されたという。
 この事件を戦後の野田市は見直しがあって、朝鮮人見誤り説から複合的な要因(社会主義者の運動を含み)と言う解釈に変わった。つまり映画では亀戸事件で警察で殺された人物がこの複合的要因を暗に示す。さらにこの社会主義者の危険分子と扇動していたのが大杉栄を惨殺した甘粕正彦も出て来る。
 映画で朝鮮から引き揚げた教師は朝鮮での独立運動の弾圧で虐殺事件の目撃者と言う設定。事実とフィクションが混じっていて下調べしないと映画評が出せない映画。
 今日本と中国が分断宣伝中でのこの様な時期に震災のような突発自然災害があれば普通の日本人が殺人者になることもありうると感じる。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする