港区芝の友愛労働歴史館の訪問後、同じ芝にある東京都人権プラザ(港区芝2-5-6)に向かった。ここはやはりコロナ以前にハンセン氏病の患者差別の件で訪問したことがあった。静岡県裾野市にハンセン氏病患者を受け入れている病院が福神漬を知らべていた時に気になって、今はどうなっているかを確認しに行った思い出がある。
プラザの1階にはイベント会場があって、そこではLGPT関連の展示が前の訪問した時と違っていた。ここは差別の総合体験施設という感じで、多くの人事管理者のコンプライアンス研修の場でもある。2階に図書室があって、そこで都立中央図書館で福田村事件の文献が物足りないので文献があるかを聞いたが、専門家は出歩いていて、国の施設を紹介してくれた。そこも近所で国の方の名称は公益財団法人 人権教育開発推進センタ-という。所在地 港区芝大門2-10-12 ビルの4階 都の人権プラザから5分程度の距離。
丁度昼なので慌てて訪問し、昼でも見ることが出来るか尋ねると、良いとのこと。そして福田村事件の文献が無いかと尋ね、東京都人権センタ-から回されたといったら、笑われた。そして福田村事件の直接の文献はないが、同和の問題なので本棚の位置を教えてもらった。東京都より国の方が同和の文献は少し多い。そこで本棚を眺め、気になる表題の本を手に取り読む。それは公務員の同和問題の対処の仕方の研修教本だった。多くの日本人は今では同和問題は過去の話と思っているが研修教本で事例があって、次のような問い合わせがあるという。
問 XXの所に転居する予定ですがそこは同和地区ですかと言う電話が来るという。
答え お答えできません。どうして気になるのですかと逆に尋ねる。
そのような電話対応で差別意識を是正するテクニックを教える本だった。この同和問題を対処する教本は認知症とかヘイトスピ-チ対応にも生かせそうだ。基本は訪ねてきた人を差別意識と遮断することでなく、差別ということを自覚させるという感じ。地方公務員の最前線は大変と思う。高齢者は今まで税金を払っていて、公務員を養っている意識がある。
普通の人は自分自身に影響がなければ、放置できる。しかし業務の管理者は逃げられない。特に下級公務員は第一線で対応するので初期対応が不適切だと大ごとに変化する。人権の本の表題を眺めると読まなくても、逃げたくなる。
福田村事件の映画はもう一度見る予定しているが今はこのような事件が再び日本で起きる気がする。それは関東大震災後に竹久夢二の絵で、子供が震災ごっこをしていて、ある子供をふざけてイジメている内に本当に泣くまで殴っている絵だった。そこではイジメに加わらないと加わらない人もイジメられる世界だった。
さらにジャにーズの事件でマスコミが忖度していたことを知る。このことは都合の悪いことが今でも消される。子どものイジメと思われる自殺も行政は多数派を擁護する。多分冤罪が多いのだろう。イジメられていると言ことが当人と加害者との感覚が同じでないことから事件が始まる。