今日は午後1時から、台詞が今一つ入っていないオバチャマたちと主役の特訓。
それに付き合って僕も参加することになった。
僕は台詞はしっかり入っているつもりなんだけれど、主役とのやり取りが今一つ。
芝居っていうのは一人じゃできないから、仕方がない。
何でもそうだけれど『これで良い』って思った瞬間に進歩が止まる。
サッカーも仕事も、『もっとよくなる、良くなりたい』と思えば進歩する。
進歩っていうよりも、質が上がるっていう方が的確な表現かもしれません。
それでも、3人組のオバチャマたちの芝居がだいぶ良くなってきた。
まだ間が開いたり、セリフが滞ったりはするけれど、
数週間前の悲惨な状況から比べると、格段に良くなった。
最年長は80歳を越えていて、他のお二人も70歳を過ぎて居るけれど、
まだ皆さん、しっかりとセリフを言えるし、体もしっかり動く。
世間では高齢者と呼ばれる世代の方々ですが、
『若い者』と一緒に芝居をしているだけでも、本当に凄い事です。
主役は僕と同世代。
セリフが多いから大変だと思うけれど、このオバチャマたちの事を考えたら
まだまだ努力が足りない気がします。
他人の事を言う前に、僕自身ももっと頑張らなくちゃいけない。
でも『稽古のための稽古』みたいな時間もこうやって作らないと、
全体でやる稽古の時間を喰ってしまうから仕方がないですね。
芝居で、動きや所作を頭で考えるのは最初のうちだけ。
芝居の稽古が進むうちに、考えずに芝居をするようになる。
でも、中には『ここにいる筈…』とか、段取り通りに行かないと
ダメな人が結構いるのですよ。
形ばかり気にしているから、リアリティーのない芝居になる。
芝居って本当に難しいです。
芝居をやるようになってから『人の動き』や『表情』『所作』を、
意識して見るようになりました。
それを、ちょっと大げさにやらないとお客さんには判らない。
夕方5時半まで4時間。
主役の彼女は、その後に仕事へ戻って行きました。