夜のうちに雪が降ったようだ。
中庭も雪化粧。
庭に出てラウンジ方面を見る。
白銀屋のチェックアウトは12:00。
朝食後、温泉街へ出てみる。
正面の建物は新しい総湯で右手は以前からある総湯だが、こちらも建て直しして、
入浴するだけでなく温泉の事を学ぶ「体験型温泉博物館」になっているようだ。
入浴料金500円。
白銀屋の湯で満足していたので、500円は高いんじゃない?って思い
入らなかったが、温泉博物館となれば、一度見てみたい。
元からある総湯ではせっけん類が使えないらしい。
と、いう事は源泉掛け流しなのだろうか?
魯山人の寓居跡「いろは草庵」へやって来た。
今はない宿「 吉野屋」の別荘で、魯山人はここに8ヶ月程滞在した。
須田青華をはじめ、山代の宿の旦那衆は別荘の魯山人を訪ね、芸術を語り
酒飯茶を楽しむ「サロン」だった。
魯山人は書家・篆刻家として山代温泉招かれ、ここに座り宿の看板を彫っていたらしい。
白銀屋のギャラリーにかかっていた看板類の写真。
一番右にある「青華」の見事な出来映えに青華窯の仕事場に入る事を許され、
看板を彫るかたわら青華窯に通い陶芸に魅せられていく。
魯山人の器の原点はここ山代温泉だった・・・んだ。
器だけではなく、金沢の料亭「山の尾」の主人「太田太吉」に料理を学び、
洗練された加賀の食文化に傾倒していった。
いろは草庵のパンフ参照。
庭を眺めていると、スタッフがお茶を出してくださる。
ここいろは草庵オリジナルのお菓子。
こちらのスタッフは親切で何を聞いても答えてくださった。
魯山人と山代温泉のかかわりがよく分かり、行ってみて良かった。
温泉寺から服部神社へ続く石垣。
小判型に成形された石が並ぶ。
白銀屋に戻り、ふとんの中の相方を起こし、もう一度湯を味わいに風呂へ行く。
白銀屋、味よし、湯よしでお気に入りの宿になった。