旧東海道藤澤宿の歴史的文化遺産を再認識しようと、昨年始まった「旧藤沢宿まつり」が、旧東海道の遊行寺付近で開催され、ぶらりと旧藤沢宿エリアを散策してみました。
藤沢宿は、東海道五十三次の6番目の宿場町で商業・交通の要地として、400年以上前から栄えたと言われているが、遊行寺の門前町としてもその周辺で多くの史跡やレトロな蔵などが残っています。
正月の箱根駅伝でも有名な遊行寺坂の戸塚寄りにある「江戸方見附」から旧東海道の「上方見附」まで約１Ｋｍのエリアが藤沢宿だったようで、その中心である遊行寺は、黒門やいろは坂などとともに、今も夏の「遊行の盆」で大変な賑わいを見せているスポットです。
広重の浮世絵に見られる境川に架かる大鋸橋（現遊行寺橋）は小さな朱塗りの橋ですが、現在もその面影を残しており、鳥居は一里先にある江の島神社の一の鳥居が描かれているそうです。
また、この辺は、日本三大広小路と言われる藤沢広小路だったそうで、広小路とは江戸時代に火除け地（火事の延焼を防ぐ路）だったと記されていました。
その西方には、本陣や旅籠が並んでいたそうで、今はその史跡は見られませんが、現公民館の当たりにあったと記されていました。
また、その周辺には今も蔵や土蔵が現存しており、宿場の面影を強く残していますが、今も紙のお店などとして営業されています。
藤沢宿祭りでは、多くの行楽客が訪れて蔵めぐりやなりわい体験などのイベントで賑わいを見せたようです。
遊行通りにある「蔵まえギャラリー」では、この日はひなまつりを控えて藤沢の旧家に残る「古の雛人形展」が行われていましたが、現在では見られない貴重な雛人形が見られました。
この蔵まえギャラリーは昭和初期のお米屋さんの土間や蔵を利用したギャラリーで、貴重な古い蔵として大変趣がありました。
蔵まえギャラリーの近くには、庚申堂がありますが境内には多くのユニークな他では見られない彫の庚申塔が見られましたが、聞けばいつもは境内に入れないそうで、この日は資源ごみの収集日だったので、多くの資源ごみが積み上げられており、寂しい気持ちになりました。
また、旧東海道沿いにある永勝寺では、過っての宿場の旅籠に給仕として働いていた飯盛女の墓が並んでおり、江戸時代の風俗の一面を垣間見るようでした。
その墓所の前には、紅白の梅が見頃を迎えて供養しているようでした。
約2時間の歴史散歩でしたが、改めて藤沢宿の魅力を再発見した思いでした
