★猿蓑は、冒頭に時雨の句を十三句揃えて始まっているときいて読んでみた。
当時の風景が分からない点も多々あるが広重の版画のように脳裏に浮かぶ句も多い。
初しぐれ猿も小簔をほしげ也 芭蕉
あれ聞けと時雨来る夜の鐘の声 其角
時雨きや並びかねたる魦ぶね 千那
幾人かしぐれかけぬく勢田の橋 僧 丈艸
鑓持の猶振たつるしぐれ哉 膳所 正秀
広沢やひとり時雨るゝ 沼太郎
舟人にぬかれて乗し時雨かな 尚白
伊賀の境に入て
なつかしや奈良の隣の一時雨 曾良
時雨るゝや黒木つむ屋の窓あかり 凡兆
馬かりて竹田の里や行しぐれ 大津 乙州
だまされし星の光や小夜時雨 羽紅
新田に稗殻煙るしぐれ哉 膳所 昌房
いそがしや沖の時雨の真帆片帆 去来
当時の風景が分からない点も多々あるが広重の版画のように脳裏に浮かぶ句も多い。
初しぐれ猿も小簔をほしげ也 芭蕉
あれ聞けと時雨来る夜の鐘の声 其角
時雨きや並びかねたる魦ぶね 千那
幾人かしぐれかけぬく勢田の橋 僧 丈艸
鑓持の猶振たつるしぐれ哉 膳所 正秀
広沢やひとり時雨るゝ 沼太郎
舟人にぬかれて乗し時雨かな 尚白
伊賀の境に入て
なつかしや奈良の隣の一時雨 曾良
時雨るゝや黒木つむ屋の窓あかり 凡兆
馬かりて竹田の里や行しぐれ 大津 乙州
だまされし星の光や小夜時雨 羽紅
新田に稗殻煙るしぐれ哉 膳所 昌房
いそがしや沖の時雨の真帆片帆 去来