575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

ひたひたと軍備増強わすれ雪  能登

2023年03月06日 | Weblog

さすがにもう雪はないだろうと思いつつ、

思いがけない3月の雪で難儀したこともあり、なかなか冬タイヤを変えられずにおります。

 

多くの票をあつめたこの句は、わすれ雪という季語がどうなのだろうという思いもありました。

選者のコメントです。

竹葉さん: 「忘れ雪」は私の感じは皆が忘れてる頃に冷っとさせる雪、と思い、いい季語だと思ったのですが、調べたら「終い雪」だとありました。本当はどうなのでしょうか。

千香子さん: 日本列島は自然も多様で、雪の降り方も様々、雪について用語を調べてみたら牡丹雪、銀花、六花、風花、淡雪等雪を歓迎したくなるようなものもあるが、大雪、どか雪、豪雪、吹雪など困った降りかたも多々。わすれ雪はどうなのだろう、この句に関して言えば白魔ですね。

亜子さん: 今の政権は軍事費を増やしている。「わすれ雪」という季語を置くことにより、本来の日本は平和国家を目指していたのに。。。という思いが感じられる。

遅足さん、佐保子さんもとっていらっしゃいます。

 

         

季語が動くか、動かないかという視点もありますが、この句に関しては読み手にいろいろと想起させ、訴えるものがあります。

ひらがな表記の ひたひた と わすれ が視覚的にも心にも響く一句といえそうです。   郁子

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2 コメント

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Unknown (佐保子)
2023-03-06 16:45:26
昨日のNHKの朝の俳句の時間に、俳句は、叙景が中心になりがちで、時事を詠むことがすくないけれど、でも時事を詠むことの大切さについて言われてました。私もそうだなあと思い、この句のそういう点が、やはりいいなあと思いました。千香子さんの句もそういうところがあって、いいなあと思っています。遅足も、この忘れ雪の季語がいいなと言っております。
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Unknown (郁子)
2023-03-07 06:51:55
わすれ雪は「忘れゆく」にかかっているのですね。先々の不安ばかりで、過去の反省や教訓が軽く見られています。時代のせいにしてはいけないですね。誰も責任取れません。
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