9月句会の兼題は「虫」。いろいろな虫の秀句を拝見しました。ところで、日ごろから虫についての疑問が。それは季語の「虫の闇」です。
亀も蚯蚓も鳴くという”なんでもあり”で、それがそれぞれに、深い意味を持つ俳句の境地。素人に不可解で当然ですが、そこを明快にしていただきたくて。
聞き役の虫もいるはず闇深し 松本小蕾
虫しげきところもっともくらきところ 上井正司
東大寺裏なる虫の闇深し 源一朝
虫の闇分つ一灯ありにけり 稲畑汀子
とあらば、虫の音は暗い所でこそ、というのでしょうか。
それに比べて、短歌(和歌)の単純なことよ。
わがために来る秋にしもあらなくに虫の音聞けばまずぞかなしき
古今集・読み人しらず
亀も蚯蚓も鳴くという”なんでもあり”で、それがそれぞれに、深い意味を持つ俳句の境地。素人に不可解で当然ですが、そこを明快にしていただきたくて。
聞き役の虫もいるはず闇深し 松本小蕾
虫しげきところもっともくらきところ 上井正司
東大寺裏なる虫の闇深し 源一朝
虫の闇分つ一灯ありにけり 稲畑汀子
とあらば、虫の音は暗い所でこそ、というのでしょうか。
それに比べて、短歌(和歌)の単純なことよ。
わがために来る秋にしもあらなくに虫の音聞けばまずぞかなしき
古今集・読み人しらず
あえて闇をいうのは、暗さを強めて、虫の声だけが
聞こえる様子のこと。
とあります。
入門者向けの俳句の鳥・虫図鑑には、
虫の闇はなく、例句もありませんから、
メジャーの季語ではないかも。
虫は暗いところで鳴くので、
闇とはいわずもがなでしょうね。
閂をかけて見返る虫の闇 桂信子
この句はやはり虫の闇でないと。
短歌では虫の闇とは言わないのでしょうか?
虫を聴く虫の闇より呼ばれけり 萍洋
※ 「逸居さんのブログ」より