575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

タクシードライバーは眠れない

2006年01月17日 | Weblog
NHKのドキュメンタリー番組。
芸術祭賞受賞を記念して再放送されたのを見ました。

大阪のタクシー業界の規制緩和後の実態。
初乗り500円タクシーの登場。
新規参入に対抗する大手。
料金は安くなる一方、ドライバーにしわ寄せ。
労働時間は長くなり、売り上げは低下。
睡眠時間を削って働く。事故も増加。

ドライバーがタクシーを通勤に使うことは
安全上、禁止されていますが、
それを売り物にしている500円タクシー。
告発する労働組合。行政処分。

大手も500円に値下げ。生きるか死ぬかの競争。
ドライバーの先行きは・・・・

規制緩和というコトバの裏にある
真実を伝えた番組でした。

NHKのスタッフに拍手

かなり昔ですが、やはりNHKで、
村の女は眠れないというタイトルの番組があり、
これを思い出させてくれました。(遅足)


コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一月の友無口なり鮟鱇鍋  愚足

2006年01月16日 | Weblog
 女房はもとより、自分にしろ他人にしろ「無口」「沈黙」の状態は気になります。 この所 新年会も多く、談笑の途中でこんなのに出会うと思わず言葉を控えてしまう事も度々です。人は何故無口になるのでしょう。
  何かあるから無口。   何もないから無口。
  知ってるから無口。   知らないから無口。
  優しいから無口。    優しくないから無口。
  ・・・・・無口。       ・・・・無口。

 勇気を出して、女房殿に聞いてみようかな。     

 
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

音の力について

2006年01月15日 | Weblog
金子兜太の
「俳句の作り方が面白いほどわかる本」
を読んでいます。

 勉強から始めないで、まず作ること。
 作った句を口ずさんでいるうちに
 いいなと思う句と、そうでない句が分かってくる。

と、ありました。

いいなと感ずるポイントに音の持つ効果が、
あるように思いました。

 

そこで、復習。

 S音で爽やかさを感じ、
 T音で確かさを感じ
 H音で開放され、
 N音で癒され
 K音で鼓舞される。

怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか (黒川伊保子より)


  けし提げて喧嘩の中を通りけり  一茶

芥子の花を提げて喧嘩の中を粋がって通る様子が
K音とT音の力で伝わってきますね。

 句のような粋な男は絶滅したようですね。  遅足の蛇足




コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鮟鱇の肝から女現れる  朱露

2006年01月14日 | Weblog

女出現にふさわしいところ、鮟鱇の肝。

沈黙の臓器肝臓の中の肝臓、鮟鱇の肝!

アンキモなどと通ぶるバカ男がいるが、

女の沈黙の恐ろしさがわってるのかよ?

           


コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

荻原先生 名古屋市芸術奨励賞 受賞

2006年01月13日 | Weblog
 歌人の荻原裕幸先生が、
 名古屋市の芸術奨励賞を受賞されました。
 おめでとうございます。

  

 荻原先生は、中京大学の社会人向けの学習講座で
 俳句を教えていらっしゃいます。
 遅足が講座に通うことになったことから、
 575の会にも顔を出して下さるようになりました。

 中日新聞に載った略歴を紹介します。
  同朋大学非常勤講師。
  1987年、第30回短歌研究新人賞受賞。
  近年は短歌ウェブリンク「電脳短歌イエローページ」の
  開設、運営などインターネットを活用。
  短歌総合誌「短歌ヴァーサス」を創刊し責任編集。
  43歳。

 短歌ヴァーサスはインターネットでも見られます。

  先生の守備範囲は短歌・川柳・俳句と幅広く、
  句に対する診断も的確です。
  といって、なかなか教えていただいたようには
  作れませんが。
  遅足の句に対する批評は99%先生の受け売りです。

                      遅足


 
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

虫のしつけ   麗

2006年01月12日 | Weblog
先日、腰痛に悩む夫につきあい犬山の温泉にでかけました。
露天風呂に
「虫のしつけがいきとどかず、悪さをしましたらお許し下さい」
という立て札があり、一人湯につかりながら
「虫のしつけとは、なかなか粋な表現だな~」と思っていました。

他人に必要以上に押しつけず、でも、注意をうながす。
これは朗読の場合にも
必要なテクニックだと思います。
一人よがりな読み方をしないことを、私はアナウンサーの師匠、
朱露さんや亜子さんから教わりました。

また「間は魔なり」ということも。
これは文章を声に出して読むとき、
間違った間をとると意味通じず、恐ろしいものになるということ。
ただし、次に発する言葉を期待させる時は、あえて間をとって、
黙ることも必要だということ。

緩急、間、抑揚。文章のどこを強調して読むか?
こういうことを常に意識して読むと、
それまでごろんと寝そべっていた文章が、
突如、立体的に立ち上がってくるのです。

でもこれには落とし穴があって、
意識しすぎると気持ち悪いクセのある読み方になるので注意が必要です。
アナウンサーのしつけも大変です。。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

吟声のうまさで変化句の深み  長良

2006年01月11日 | Weblog
 ある伝統?のある句会を見学した。

 師匠クラスの人が吟声をし、つづいて弟子も読むが、いずれも迫力を
 感じない。
 
 冷静にクールに読んでいるのか、むしろヘタに聞こえた。

 結論は彼らがヘタなのではなく、私の耳が肥えたのです。

 何故って、私達の句友?には現・元アナやタレントさんが数名いて、
 読み手はプロ。

 当たり前のように、プロの吟声を聴いている間に耳が肥えていたのです。

 
 音声で受ける句感?は別の価値をも創出します。

 読み手さんありがとう!  

              



 
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

九条のような人だと添い遂げる   遅足

2006年01月10日 | Weblog
九条のような人って、どんな人なんでしょうね?

現行憲法は、昭和22年に施行。
今年の5月3日で、満60歳の還暦。

人生60といえば、子はひとり立ち。
奥さんと二人の時間が始まる頃。
熟年離婚も増加しているとか。

日本国民は、60年の連れ合いと離婚する気かな?
それとも添い遂げる積りかな?

    


コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

成人の日の華ぎにいて孤り        楠本憲吉

2006年01月09日 | Weblog
 時々、卒業させた教え子の成人式やパーティーに招かれます。うれしいのですがやはり孤りです。

 彼等は、殊更に飲んでみたり吸ってみます。でもすでに、こんな事が日本国民として課せられたり許されています。
  十四歳・・刑事責任年齢。
  十五歳・・自分の意思で養子になれ、遺言できる。
  十六歳・・二輪車免許取得可。女子は父母の承認なしで結婚できる。
  十八歳・・普通自動車免許取得可。男子も承認なしで結婚できる。
       パチンコ可。

 成人日三十路の吾子の家に居て     愚足     
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の水とは濡れてゐるみづのこと  長谷川櫂

2006年01月08日 | Weblog
先日の句の本歌ではなく、本句は、
長谷川櫂さんの

 春の水とは濡れてゐるみづのこと

でした。

この句は、西脇順三郎詩集のなかの「雨」という
詩からインスピレーションを受けたそうです。
  
    雨

 南風は柔かい女神をもたらした
 青銅をぬらした 噴水をぬらした
 ツバメの羽と黄金の毛をぬらした
 潮をぬらし 砂をぬらし 魚をぬらした
 静かな寺院と風呂場と劇場をぬらした
 この静かな柔かい女神の行列が
 私の舌をぬらした

  


 春の水とは濡れてゐるみづのこと

一人の作者が、一生に、一つか二つしか出来ない句で、
パクッテも決して成功しないそうです。

             遅     





 

   
コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いくさ止み岬に鰤が盛り上がる  朱露

2006年01月07日 | Weblog

岬は疎開地真鶴。

戦争が終わった冬、鰤が戻った、
いや漁師が戦争から帰ってきて鰤網をかけた。

刺身、煮付け、塩焼きと食い捲り、
栄養失調と縁が切れ今日に至る!

    



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おさがり

2006年01月06日 | Weblog
おさがり 御降

兄や姉のおさがり。お古、と思っていました。
ところが、新年の季語だったんですね。

元日、または三が日に降る雨や雪、
豊年のしるしとされている。

と、あります。

 お降りや濡れているなり猫の水 

   

我が家の庭には、水を入れたボールが置いてあります。
猫は、水を飲む前に、右手?で水加減を見るのです。
そして、おもむろに舐め始めます。
前に飼っていた猫は、こんな仕草はしなかったように
思うのですが・・・

 この句は、長谷川櫂さんのパクリです。
 どういう句だったか?
 次回に。
                 遅足



コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「やぐい」とは??  麗

2006年01月05日 | Weblog
お正月、小5の姪が泊まりにきてくれました。

姪 「うちのお母さん、変なことば使うの。」
私 「例えば?」
姪 「これってやぐいね。とか。。」
私 「やぐい??」
姪 「そう。意味わかんない」
私 「お母さんにやぐいの意味聞いておいてね」

後日、姪から電話があり「やぐい」とは蒲郡のあたりでは
「役立たず」の意味だそうです。「100均の商品は安いけどすぐ壊れるから
やぐいね~」という風に使うのだとか。

最近、方言ブームです。

私の母のふるさと、大分県杵築市あたりでは
「まんご地獄」という言葉があります。これは孫地獄から来ているらしく
ジジババが孫が遊びに来てくれて嬉しいけど
そのお守りでクタクタになる様子だとか。
皆様もお正月「まんご地獄」でお疲れでは??
それとも少子化でこの方言もなくなるかな?   
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三つ目の信号左折

2006年01月05日 | Weblog
街のなかで見かけた案内板に
書いてありました。

 三つ目の信号左折

見事に、57になっています。
ここに下五を付けると575になります。
車を運転しながら、

 三つ目の信号左折したら春 

今日、寒の入り。
これから一年で一番寒い季節。
風邪など引かぬように。

       遅足




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

凧東南縦   長良

2006年01月04日 | Weblog

     凧     東    南      縦
  いかのぼり ひがし みんなみ ほしいまま

 十七文字を四文字に…三文字もできる。

 ところで、人は“ほしいまま”を求める動物らしい。
 
 その一つがマイカー。運転者が意識しているかどうか
 は別にして、ハンドル一つで、ほしいままの方向へ…
 当たり前だが、ほしいままに出来るものは思いのほか
 少ないのでは…。

   五七五はほしいままかどうか?  

                   
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする