575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

ザクと割り白菜白く日に並べ  晴代

2024年02月01日 | Weblog

今日から2月です。能登半島地震から一か月。心が晴れない一か月でした。早くライフラインが整い少しずつ日常が取り戻せるようお祈りします。

晴代さんのこの句は白菜漬けの下準備でしょう。白菜の漬物を作る時、まず4半分に切って半日ほど日に当てると母から教わりました。実家での白菜漬けは冬の恒例行事で、母から父が手伝うようになり母が亡くなっても父が数年前までまだつけていました。私も数回自分でつけたことがありますが、なんだか樽を買ったり水がうまく上がらなかったりで実家のお漬物をもらうという感じでした。晴代さんもお漬物ご自身で漬けられたのでしょうか?

「ザクと割り」で勢いがあり「日に並べ」がずらっと並んだ白菜の景が見えます。

須美さん:ザクと割りが好き。

能登さん:近頃目にしなくなりましたが、生前の母がよくやっていました。

私にとっては懐かしい風物詩ですが、ご自分でなさっているのでしょうか。だとすれば、素晴らしい。

泉さん:採りたての白菜を太陽にあてて漬けると甘みが増す。

佐保子さんも採られています。

 

カタカナの「ザク」が効いていますね。さてもう一句。カタカナが入った郁子さんの句。

     白菜の常なるカタチ仕舞いまで 

白菜のあの形。小さくなっても最後の最後まであの形。「カタチ」とカタカナで表記することに賛否はあるでしょうが、この場合はしっくり来るような気がしました。

須美さん:白菜は大きさこそ小さくなりますがずっと同じ形です。面白いところに着眼されたなと思います。

容子さん:そう言われれば、律義にそうだと気づきました。何だか“良い人柄”の様です。

作者の郁子さんは、白菜が最後までその形を貫く、日常の形を保つというところを詠みたかったと。MISHAの名曲「アイノカタチ」もちらっとよぎったそうな。。。

私の父も最後まで自分を貫き先日95歳で天寿を全うしました。来年は父の供養も兼ねて私も白菜漬けチャレンジしようと思います。  麗子

 

 

コメント (3)
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