日本男道記

ある日本男子の生き様

夕日の群盗

2018年07月08日 | 映画日記
Bad Company - Trailer

製作年   1972年
製作国   アメリカ
原題    Bad Company
監督    ロバート・ベントン
脚本    デイヴィッド・ニューマン 、 ロバート・ベントン
音楽    ハーヴェイ・スミチッド
撮影    ゴードン・ウィリス
出演    ジェフ・ブリッジス バリー・ブラウン バリー・ブラウン
ストーリー 
1865年、オハイオ州グリーンビルはまさに人間狩の様を呈していた。くしの歯のようにかけた兵士たちを補充するために、軍隊は身体強壮な若者を手当たり次第にかき集めていたのだ。良家に育ったドリュー・ディクソン(バリー・ブラウン)は両親の手をかりてミズリー州へと逃れた。1人になった彼は、西部へ向かう幌馬車隊に加わりたいと願ったが、断わられ、その上、ジェイク(ジェフ・ブリッジス)というケチな泥棒に襲われ、金目のものを奪われてしまった。なにげなく立ち寄った牧師の家で、ドリューは盗みに入ってきたジェイクを再び見つけ取っ組みあいとなった。だが、格闘の末、逆に2人は意気投合し、ドリューはジェイクの悪童仲間と同行することに決めた。この年端もいかぬ少年強盗団は知恵と拳銃を使って、あてのない旅をカンサスへと向かった。ドリューとジェイクの間には、次第に一風変わった友情が芽生えていった。だが、西部は彼らが考えていたほど甘くはなく、はるかに荒っぽく無謀な所だった。特に筋金入りの無頼漢ビッグ・ジョー(デイヴィッド・ハドルストン)に会ったとき、彼らはド肝を抜かれた。拳銃の力と、その無頼の限りに圧倒されてしまったのだ。やがて、1番年少者ブーグがパイを盗んでいる所を、牧場主に射殺され、仲間のジムとロニーもドリューのポケット時計を盗んで姿を消してしまった。数日後、旅を続けるドリューとジェイクは、樹木につるされたローガンとローニーの死体を発見する。ビッグ・ジョーの一味に殺されたのだ。決闘が始まった。2人は必死に撃ちまくり、さすがのビッグ・ジョーもその執念にはかなわなかった。ドリューが盗まれた時計を探している打ちに、今度はジェイクに裏切られてしまった。馬も食料も隠しておいた金までも奪われてしまったのだ。おきざりにされたドリュー端復讐を誓った。数日後、強盗を働いた1味が家に立てこもり、周囲を追手が取り囲んでいるところへドリューはでっくわした。そしてこの強盗団の中にジェイクがいたのだ。1度は復讐を誓ったドリューだが、決心のつかないままジェイクを助けてしまった。夕陽の中で、何かが2人を同じ運命に引き寄せていることを2人は悟るのだった。




リーサル・ウェポン

2018年07月01日 | 映画日記
海外ドラマ「リーサル・ウェポン」予告編(30秒)AXN

製作年   1987年
製作国   アメリカ
原題    Lethal Weapon
監督    リチャード・ドナー
脚本    シェーン・ブラック
音楽    マイケル・ケイメン エリック・クラプトン
撮影    スティーヴン・ゴールドブラッド
出演    メル・ギブソン ダニー・グローヴァー
ストーリー 
ある夜、ロスアンジェルスの高級アパートメントから売春婦が飛び降り自殺する。
LA市警察本部捜査第一課のロジャー・マータフ部長刑事が、現場に臨場。
死んだ売春婦は、マータフの旧友の娘であった。


この飛び降り自殺に事件性があるのか捜査を始めた矢先に、薬物対策課から異動してきたマーティン・リッグス刑事を、マータフは新しい相棒としてあてがわれる。
リッグスはマータフよりかなり若いが、ベトナム戦争では陸軍特殊部隊員として死線をくぐりぬけた経験があり、拳銃射撃と格闘の力量は極めて高い。
ただ、3年前に愛妻を事故で亡くして以来、自暴自棄になることが多く、市警察本部でも問題になっていた。

マータフはこの新しい相棒に困惑しながらも、自宅に招くなどして、次第に打ち解けるようになっていく。
そしてリッグスと共に、売春婦の飛び降り自殺を捜査していくと、背景にCIA特殊部隊のOBたちによるヘロイン密輸組織が浮かび上がってくる。
だが、捜査の過程でリッグスとマータフ、さらにはマータフの家族まで命の危険にさらされ始める。




家族はつらいよ2

2018年06月24日 | 映画日記
「家族はつらいよ2」予告篇

製作年   2017年
製作国   日本
原作    山田洋次
監督    山田洋次
脚本    山田洋次 平松恵美子
音楽    久石譲
撮影    近森眞史
出演    橋爪功 吉行和子
ストーリー 
離婚騒動から数年、周造はマイカーでの外出を楽しみのひとつとしていたが、車には新たな傷が絶えず、家族はいつか大事故を起こすのではないかと心配する。
運転免許を返上するよう説得を試みるが失敗、周造は家族の姑息なやり方に激怒し、死ぬまで運転を続けるとますます意固地になってしまう。
不穏な空気に包まれる平田家であったが、そんな中、恐れいていた事態が起きてしまう。
周造は、行きつけの酒屋の女将かよとお忍びのデートドライブ中にダンプカーに追突事故を起こしてしまう。
これを知った幸之助はついに家族会議を招集の決定。
一方、周造はドライブ中に偶然、旧友の丸太と出会う。
かつて呉服屋の息子で女子生徒からもモテていた丸太であったが、70歳を超えた今、彼は工事現場で棒ふりをしながら生活費を稼ぎ、ボロボロのアパートで孤独に暮らしていた。
丸太を哀れに思った周造は旧友を集め、丸太を励ます会を開く。
久しぶりに美味い酒を飲み上機嫌に酔っぱらった丸太は、周造に連れられて平田家に泊まることになったのだが、朝目が覚めると大変な事態になっていた。
丸太との再会を経て周造は、自分が幸せであったことに気付いていく。



Johnny Guitar大砂塵

2018年06月17日 | 映画日記
Johnny Guitar - Trailer

製作年   1954年
製作国   アメリカ
原題    Johnny Guitar
原作    ロイ・チャンスラー
監督    ニコラス・レイ
脚本    フィリップ・ヨーダン
音楽    ヴィクター・ヤング
撮影    ハリー・ストラドリング
出演    ジョーン・クロフォード スターリング・ヘイドン
ストーリー 
鉄道敷設が進行していた1890年代の西部。
かつてはやくざだったが、思うところあって足をあらい、ギターを弾いて生計を立てる男ジョニー・ギター(スターリング・ヘイドン)が、アリゾナの山奥のある賭博場へやって来た。
店の女主人ヴィエンナ(ジョーン・クローフォード)は金銭に執着する意志的な女性。
ジョニーが着いた夜、昼間起こった駅馬車襲撃の容疑者キッド逮捕に協力せよと、殺された男の娘エマや保安官たちが来た。
しかしヴィエンナはこれを拒絶し、折から現れたキッドとジョニーのギターで踊りはじめた。
憤慨した保安官は3人に24時間以内に退去を命じた。
翌日キッド一味は銀行を襲ったが、エマはこの事件にヴィエンナとジョニーも関係しているといいふらした。
その夜、エマは自警団を組織してヴィエンナを追い、保安官以下双方に死者が出た。
自警団はヴィエンナの店に火をつけ、ヴィエンナは危いところをジョニーに救われてキッド一味の隠れ家に逃れた。
そして追って来たエマとヴィエンナの一騎打は一瞬早くヴィエンナの勝となった。
退去猶予の24時間がきれようとするころ、新生活を求めて谷を去るヴィエンナとジョニーの姿が見られた。



The King's Speech英国王のスピーチ

2018年06月10日 | 映画日記
The King's Speech Movie Trailer Official (HD)

製作年   2010年
製作国   イギリス
原題    The King's Speech
監督    トム・フーパー
脚本    デヴィッド・サイドラー
音楽    アレクサンドル・デプラ
撮影    ダニー・コーエン
出演    コリン・ファース ヘレナ・ボナム=カーター ジェフリー・ラッシュ
ストーリー 
1925年、大英帝国博覧会閉会式で、ヨーク公アルバート王子はエリザベス妃に見守られ、父王ジョージ5世の代理として演説を行った。しかし、吃音症のために悲惨な結果に終わり、聴衆も落胆する。

エリザベスはアルバート王子を説得して、言語療法士であるオーストラリア出身のライオネル・ローグのロンドンのオフィスをともに訪れる。独自の手法で第一次世界大戦の戦闘神経症に苦しむ元兵士たちを治療してきたローグは、王室に対する礼儀作法に反してアルバートを愛称の「バーティー」で呼びつけ、自身のことは「ローグ先生」ではなく「ライオネル」と呼ばせる。ローグの無作法に反発し帰りかけたアルバートに、ローグはシェイクスピアの『ハムレット』の台詞を朗読できるかどうか、賭けを持ちかける。ローグは音楽が流れるヘッドホンをつけさせ、アルバートには自身の声が聞こえない状態でその声をレコードに録音する。途中で腹を立てて帰ろうとするアルバート王子にローグは録音したばかりのレコードを持たせる。

録音装置の載っている机で原稿用紙を手にした男性
劇中で再現された、1934年のジョージ5世のクリスマス・ラジオ中継の様子
クリスマス恒例のラジオ中継の後、父王ジョージ5世は、新時代における放送の重要性と共に、アルバートの兄:デイヴィッド王太子は次期国王に不適格であり、アルバート王子が王族の責務をこなせるようにならねばならないと語り、厳しく接する。帰邸後、苛立ったアルバート王子はローグから受け取ったレコードを聴き、自分の滑らかな発声に驚く。王子はローグのもとを再び訪れ、口の筋肉をリラックスさせる練習や、呼吸の訓練、発音の練習などを繰り返し行う。アルバートはローグに吃音症の原因となった自身の不遇な生い立ち(右利きでないことを罰せられ矯正された、乳母に虐待されたなど)や、吃音を揶揄されたこと、末弟ジョン王子の死去-を打ち明け、二人の間に友情が芽生えていく。

1936年1月、ジョージ5世が崩御し、デイヴィッド王子が「エドワード8世」として国王に即位する。しかし、新王が結婚を望んでいた女性、ウォリス・シンプソン夫人はアメリカ人で、離婚歴があるだけでなく2番目の夫といまだ婚姻関係にあったため、王室に大きな問題が起こるのは明白であった。その年のクリスマス、ヨーク公夫妻はバルモラル城で行われたパーティで、城の周辺の木が勝手に切り倒される光景と、国王とシンプソン夫人の下品な姿を目の当たりにする。見かねたアルバート王子が兄王に、英国国教会の長でもあるエドワード8世は離婚歴のある女性とは結婚できないことを指摘すると、王は吃音症治療は王位ほしさからなのかと責め、吃音をからかう。

エドワード8世の醜聞を聞いたローグは、代わりに国王に即位するべきだとアルバートを説得するが、王子は「それは反逆罪に当たる」、「あなたのような平民に言われる筋合いはない」と怒りローグの元から去ってしまう。

結局エドワード8世はウォリスとの結婚を諦めきれず、結婚するもののスタンリー・ボールドウィン首相やウィンストン・チャーチル元海軍大臣らの反対を受けて即位して1年も満たぬうちに退位し、アルバート王子が「ジョージ6世」として即位することになる。アルバートは国王の重責に、自分は今まで海軍士官しか務めたことがないと妻のエリザベスに吐露する。一方ヨーロッパ大陸では、アドルフ・ヒトラー率いるナチ党政権下のドイツが台頭し、一触即発の機運となっており、大英帝国は国民の統一を促す国王を必要としていた。しかし新国王の吃音症は依然として深刻なままで、王位継承評議会での宣誓は散々なものであった。ジョージ6世夫妻は再びローグを訪ね、謝罪して治療を再開する。

戴冠式に備えるジョージ6世は、ローグにはなんの医療資格も持たないことを知る。カンタベリー大主教コスモ・ラングは、ローグを国王から遠ざけようと試みるが、国王はローグを臨席させると譲らない。国王となることに不安を覚えるジョージ6世の前で、ローグは戴冠式で使われる椅子に座ってみせて国王を挑発する。激怒してローグを怒鳴り散らす国王は、自らの雄弁さに驚く。戴冠式での宣誓は滞りなく進行し、ジョージ6世はその様子をニュース映画で家族とともに観る。さらに、それに引き続くニュースで、アドルフ・ヒトラーの演説の巧みさに強い印象を受ける。

やがて、ボールドウィン首相の後を継いだネヴィル・チェンバレン首相の宥和政策は失敗し、1939年9月1日のドイツのポーランド侵攻を受けて、9月3日に英国はドイツに宣戦布告、第二次世界大戦が始まる。同日、ジョージ6世は大英帝国全土に向けて国民を鼓舞する演説を、緊急ラジオ放送で行うことになる。緊迫した状況の中ジョージ6世は、ローグと二人きりの放送室で完璧な演説をこなす。放送室から出てきた国王は、報道用に堂々と原稿を読む姿を撮影すると、エリザベス妃、そしてエリザベス王女・マーガレット王女とともに宮殿のバルコニーに出て、待ち構える大衆に手を振る。その様子をローグは満足げに見守るのだった。。



Mackenna's Gold

2018年06月03日 | 映画日記
マッケンナの黄金 (Mackenna's Gold - Old Turkey Buzzard)

製作年   1969年
製作国   アメリカ合衆国
原題    Forrest Gump
原作    ヘック・アレン
監督    J・リー・トンプソン
脚本    カール・フォアマン
音楽    アラン・シルヴェストリ
撮影    ドン・バージェス
出演    グレゴリー・ペック オマル・シャリー
ストーリー 
1872年のアメリカ西部。インディアンのアパッチ族に守られた秘密の谷に莫大な量の黄金が眠っているという伝説が白人たちの間に伝わっており、一獲千金を夢見る多くの者たちがそれを探し当てようと躍起になっていた。

その谷への行き道を知っている連邦保安官のマッケンナはお尋ね者のコロラドらに捕えられ、谷への案内を強要される。

さらに、同じく捕われの身となった判事の娘インガや、黄金を探し求める多くの者たち、マッケンナの元恋人で彼に恨みを持つヘシュケ、コロラドを追う騎兵隊にアパッチ族もからんで、一大アドベンチャーが展開される。


Forrest Gump/一期一会

2018年05月27日 | 映画日記
フォレスト・ガンプ/一期一会 - 予告編

製作年   1995年
製作国   アメリカ合衆国
原題    Forrest Gump
原作    ウィンストン・グルーム
監督    ロバート・ゼメキス
脚本    エリック・ロス
音楽    アラン・シルヴェストリ
撮影    ドン・バージェス
出演    トム・ハンクス サリー・フィールド ロビン・ライト ゲイリー・シニーズ ミケルティ・ウィリアムソン
ストーリー 
映画は、空中を漂う一本の羽がフォレストの足下に舞い降りるシーンから始まる。物語は、バス停のベンチに座るフォレストが、バスを待つ人々に話しかけながら過去を回想するという形で進行する。

幼少期~学生時代
アラバマ州グリーンボウに住むフォレスト・ガンプは普通の子供よりも知能指数の低い少年で、背骨が歪んでいるため脚装具を付けないとまともに歩けなかった。母親はそんな彼を、普通の子供と同じように育てたいと考え、女手一つで公立小学校への入学も勝ち取る。入学初日、スクールバスに乗る事となったフォレストは「知らない人の車に乗ってはいけない」という言いつけを思い出して戸惑うが、運転手と互いに自己紹介し合う事で乗り越える。バスの中では誰もフォレストを隣に座らせなかったが、ただ1人ジェニーという女の子だけは彼のために隣の席を空け、以後2人は自然と仲良くなる[4]。小学校でいじめの標的にされるフォレストだが、あるとき無我夢中で逃げているうちに走れるようになり、以後彼は脚装具を付けなくても歩けるようになり、むしろ自転車でも追いつけないほどの俊足を発揮し続けた。ある日、父親に怒鳴られるジェニーを見たフォレストは、その手を握って畑の中を逃げ回る。翌日、彼女の父親が性的虐待を行っていたことが発覚し、父親は警察に捕まり、ジェニーは親戚へ引き取られた。
高校生になってもいじめられていたフォレストは、追いかけてくる同級生の車から逃げ切ったが、そのままアメフトの試合中のコート内へ進入してしまう。しかし、それを見たコーチにその俊足ぶりを見込まれ、アラバマ大学へ入学しフットボールチームに入る。試合ではいつも好成績を収め、全米代表選手に選ばれるまでになり、ケネディ大統領に面会する機会をも得た[5]。

軍隊時代
ベトナム戦争が始まった頃、無事に大学を卒業したフォレストは、特にする事も無かったのでスカウトを受け入れアメリカ陸軍に入隊した。志願者が集う新兵訓練所行きのバスに乗り込む際、スクールバスの時と同様に自己紹介をするフォレストだが、「お前の名前なんぞ知った事か!」と怒鳴られる。バスの車内ではやはり誰もフォレストを隣に座らせなかったが、今回は同じアラバマ州出身のアフリカ系アメリカ人であるバッバことベンジャミン・ブルーが隣の席を空けた。彼の家族は代々エビ漁とエビ料理で生計を立てていて、自身も軍隊生活で得た資金でエビ漁師になる事を夢見ている。意気投合し親友となった2人は、共に訓練に励む。上官からの命令に対して「はい」と答えただけでよく、命令された事だけをこなせば良い軍隊の生活はフォレストに向いており、優秀な兵士となる。訓練後、ベトナムに出征する事となったフォレストは、落ちぶれてストリップ劇場で働いていたジェニーにその旨を打ち明け、暫しの別れを告げる。戦地では河が入り組んだメコンデルタ地域を担当する第9師団(英語版)に送られ、軍人の家系であるベテラン軍人ダン・テイラー中尉が指揮する小隊へ配属される。進撃を続けていた小隊だが、雨季が明けた日に敵の待ち伏せで窮地に追い込まれてしまう。フォレストは負傷した戦友達を探し出し安全な場所へと運び出すも、既に致命傷を負っていたバッバは「うちに帰りたい」と言い残して死んでしまった。

卓球全米チーム
最後の戦いで尻に被弾したフォレストは、両脚を失ったダン中尉と共に軍病院で手当てを受ける。療養中の暇潰しに卓球を始めたフォレストは、瞬く間に才能を発揮。卓球全米チームに入るべく帰国し、母親が見守る中、戦友を救った勇敢な行為に対しジョンソン大統領から議会栄誉勲章を送られる。その後、ブラックパンサー党の仲間として反戦活動を行うジェニーに再会。フォレストはジェニーに自分の想いを伝えるが、相反する立場のジェニーはフォレストの前から去っていった。数年後、フォレストは「ピンポン外交」の主役となり、卓球で世界大会に出場。テレビのトーク番組でジョン・レノンと共演するまでになった。さらに、ニクソン大統領とも面会する栄誉を得たが、その夜にワシントンで宿泊した「ホテル・ウォーターゲート」の客室から道を挟んだ向かいのビルに侵入者がいるのを目撃して警察に通報する。その後まもなくしてフォレストは軍を除隊となる。

会社設立
除隊後、フォレストは卓球で得た資金で「バッバ・ガンプ・シュリンプ」を設立、亡き親友バッバとの「除隊後は2人でシュリンプボートに乗ってエビ漁を始めよう」という約束を叶える。設立後しばらくしてダンも加わるが、漁果は芳しくない。ある夜、後に「カルメン」と名付けられるハリケーン(英語版)が発生し、港に留まっていた他のエビ漁船はすべて大破するが、たまたま沖へ出ていたフォレスト達の漁船だけは運良く無事戻って来られた。以後は大漁が続き、人生に絶望していたダンも希望を取り戻し、やがて「バッバ・ガンプ・シュリンプ」は知らぬ者はいないほど大きな会社へと成長する。
そこで得た資金を、ダンはフォレストの言う「果物の会社」(ベンチャー企業時代のアップル)へ投資し、後に同企業が上場したことで億万長者になった。あり余るほどのお金を手に入れたフォレストは、半分をバッバの遺族へ渡し、残りも様々な所に寄付した。しかし、たった1人の家族だった母親を癌で亡くしたため、フォレストは孤独な日々を過ごす。

ジェニーとの再会
ある日、家にジェニーが現れ、数年ぶりの再会を果たす。彼女が人生に挫折した事を知ってか知らでか、フォレストは不器用なりにジェニーを愛し続ける。いつしかジェニーもそれに応えるようになり、幸せな日々を過ごす2人。だが、ある朝ジェニーはフォレストに黙って家を出ていった。
数日ほど放心した後、わけも無く走りたくなったフォレストは、同棲中にジェニーから贈られたナイキのスニーカーを履いて外へ飛び出し、ひたすら走り始める。何往復もアメリカ横断を繰り返す彼の姿を見て、大勢の人々がフォレストの後を追うように走り始め、いつしか彼は「平和を願って走る男」とアメリカ中の話題になる。やがてフォレストは「疲れたから家に帰りたい」と言い残して走るのをやめるが、テレビでそれを知ったジェニーから、彼の元へ手紙が届く。

現在
※ここから物語は現在進行に移る。

フォレストがバスを待ち続けていたのは、ジェニーに会いに行くためだった。最後の聞き手である老婦人から、目的地がバスに乗る必要が無いほど近くだと教えられたフォレストは急いで走り出し、ジェニーが待つアパートの一室へ辿り着く。そこにフォレストと同じ名前のジェニーの息子が帰宅し、ジェニーは彼がフォレストと自分の子供であると告げる。その後、ジェニー本人から「不治の病」を罹っていると告白されたフォレストは、改めて自分の想いを伝え、結婚を誓い合う。アラバマのフォレストの家に帰り、結婚式を挙げる2人。彼らを祝福するために訪ねてきたダンはチタン製の義足をつけ、アジア系の女性と婚約していた。
程無くしてジェニーは亡くなり、フォレストは幼少の頃一緒に過ごした木の下に彼女を埋葬する。そして嫌な思い出がつまった彼女の家も壊した。フォレストが子育てに奮闘した末、かつての自分のように息子をスクールバスで小学校へ送り出したところで、フォレストの足下にあった羽が再び空へと舞い上がり、映画は幕を閉じる。


Shane

2018年05月20日 | 映画日記
シェーン (1953) 遥かなる山の呼び声  Shane

製作年   1953年
製作国   アメリカ合衆国
原題     Shane 
監督    ジョージ・スティーヴンス
脚本    A・B・ガスリー・Jr.
音楽    ヴィクター・ヤング
撮影    ロイヤル・グリグス
出演    アラン・ラッド ヴァン・ヘフリン ジーン・アーサ
ストーリー 
南北戦争(1861~65年、日本では幕末)後の頃。
ワイオミング州の西部に広がる高原、グランドティートン山が前にそびえ立っているジョンソン郡の開拓地では、牧畜業者と農民との間でいがみ合いが続いていた。
南北戦争後に政府は西部開拓を積極的に進めるために、入植した農民が5年間耕作すると無償で一定の土地が得られる法律が作られて、農民が新しい土地に開墾に入るとそこに牧場主がいて、各地で争いが生じていた。

この土地では悪徳牧畜業者のライカー(エミール・メイヤー)一味の暴虐に農民たちが苦しめられていた。
ある日、この土地にやってきた流れ者のシェーン(アラン・ラッド)は、ある農家に辿り着き、ジョー・スターレット(ヴァン・ヘフリン)から「ライカーの仲間か」と聞かれるが、やがて息子のジョーイ(ブランドン・デ・ワイルド)と仲良くなり、この家に留まる。
そしてジョーやその息子ジョーイと友情を結ぶシェーンだったが、ジョーの妻マリアン(ジーン・アーサー)は彼に惹かれ、またシェーンも彼女に惹かれてゆく。そして農民たちとも親しくなっていった。

やがてライカーらの暴力はエスカレートし、ライカーは殺し屋のウィルソン(ジャック・パランス)を雇う。
力づくで農民たちを追い出す魂胆であった。
殺し屋ウィルソンは開拓農民の一人トーレーを挑発して1発で殺害するが、その暴虐に農民達は結束して立ち向かうことを決意する。
そしてこの抗争に終止符を打つため、ライカーがジョーに話し合おうと呼びかけたことで、ジョーは単独でライカーに会いに行こうとするのだったが、シェーンは罠だと諌めて力ずくで止め、一人でライカー一味に立ち向かう。

シェーンは酒場でライカーやウィルソンを、「0.6秒」の早撃ちで倒した。
そして2階から彼を狙い撃とうとしたライカーの弟は、ジョーイのとっさの掛け声で、シェーンに返り討ちにされる。
しかしシェーンもまた脇腹を撃たれていた。
彼が家に来てから彼を慕い、憧れていたジョーイは犬とともに酒場まで追いかけてきたのだった。
傷ついた身体を心配して一緒に家に帰ろうと呼びかけるジョーイに、シェーンはもう戻れないと言って、馬に跨りワイオミングの山へと去っていった。
必死に呼びかけるジョーイの声はやがて「シェーン!!カムバック!!」と山にこだまするのであった。



明日に向って撃て!

2018年05月13日 | 映画日記
明日に向って撃て! (Butch Cassidy and the Sundance Kid)

製作年   1969年
製作国   アメリカ合衆国
原題     Butch Cassidy and the Sundance Kid 
監督    ジョージ・ロイ・ヒル
脚本    ウィリアム・ゴールドマン
音楽    バート・バカラック
撮影    コンラッド・L・ホール
出演    ポール・ニューマン ロバート・レッドフォード キャサリン・ロス
ストーリー 
1890年代の西部。西部開拓も一段落して新時代の波が現れ始めた頃、名を馳せた荒くれ者ブッチ・キャシディ (ポール・ニューマン)とザ・サンダンス・キッド (ロバート・レッドフォード)は家畜を盗み銀行強盗を繰り返す二人組であった。
ブッチは頭が良く機転の利く男で、いずれは金銀錫など鉱物資源に恵まれた南米ボリビアへ行く夢を描いていた。
サンダンスは美男で名うての早撃ちであった。

別の二人組ニュースとハーヴェイの誘いで、ユニオン・パシフィック鉄道の列車から大金をせしめた。
そして近くの町へ向かい、サンダンスは学校の教師をしているエッタ・プレイス (キャサリン・ロス)に会いに行き、二人はエッタとのつかの間の平和な日々を過ごす。
ブッチはエッタと当時の新しい発明品であった自転車で遊ぶ。
やがてブッチとサンダンスが再び列車強盗をすると鉄道会社はついに、最強の刺客ピンカートン探偵社を雇う。
何とか逃げ切ることに成功する二人だったが、刺客たちは追撃の手を緩めることはなく、ひたすら彼らを猛追する。

ブッチは決意してサンダンスとスペイン語が達者なエッタと一緒にニューヨークを経て南米ボリビアを目指した。
しかしボリビアはブッチが考えたほど裕福な国ではなく、貧しい国であった。
二人は不慣れなスペイン語をエッタに教わりながら銀行強盗を重ねていくうちに、すっかりボリビアでも有名になってしまったのだが、やがて足を洗い錫鉱山のマネージャーのパーシー・ギャリスに雇われて給料袋のガードマンとなった。

ところが給料袋を運んでいる時に山賊に奪われてギャリスは殺されてしまう。
二人は山賊を襲い給料袋を取り返した。
その後二人はエッタに牧場経営を勧められたがブッチもサンダンスも気乗りはせず、エッタは途中で別の道を歩む決心をし、アメリカに戻ってしまう。

二人は元の強盗を働くお尋ね者になっていた。
アルパコ鉱山の給料袋を奪い、近くの村の宿屋で食事をしていた。
宿屋の少年はラバにアルパコ鉱山の焼き印を発見。
警察に通報し、やがて駆けつけた警察隊の射撃にブッチとサンダンスは追い詰められてしまう。



クレイマー、クレイマー

2018年05月06日 | 映画日記
『クレイマー、クレイマー』 Kramer vs. Kramer

製作年   1979年
製作国   アメリカ合衆国
原題    Kramer vs. Kramer
監督    ロバート・ベントン
脚本    ロバート・ベントン
音楽    ヘンリー・パーセル アントニオ・ヴィヴァルディ
撮影    ネストール・アルメンドロス
出演    ダスティン・ホフマン メリル・ストリープ ジャスティン・ヘンリー ジェーン・アレクサンダー
ストーリー 
舞台はニューヨーク・マンハッタン。
仕事熱心の会社員テッド・クレイマーは、家事と育児を妻のジョアンナ・クレイマーにすべて押しつけていた。
ジョアンナは何か自分が打ち込める仕事をしたいと夫に相談を持ちかけるが、それに対してテッドは、夫が順調にキャリアを重ねて収入が増え、家族の生活にまったく不自由がないのに、何が不満かと言ってとりあわない。

やがて、ジョアンナはテッドに別れを告げてきた。
はじめは冗談だと思っていたテッドだったが、翌日会社から自宅に電話をかけても誰も出ないことから初めてことの重大さに気づく。
テッドの生活はその日から一変した。

テッドは5歳の息子ビリーと戸惑いながらも父子二人きりの生活を始める。
息子の分まで朝食を作り、学校まで送った後、自らは急いでタクシーで会社へ向かう。
順調に進んでいた会社の仕事も家まで持ち帰る羽目になり、かまってもらえない寂しさからビリーはその仕事を邪魔するかのように振舞う。
そんな二人はまるで噛み合わず、とても父子とは思えないような有様であったが、次第に協力して一緒に生活することを自覚するようになり、時間とともに二人の絆は深まっていった。

ジョアンナが出奔してから1年半の間に、家事と育児に精を出すテッド。
ビリーとの関係も以前よりも親密になった。
そんなある日、すこし目を離した隙にビリーがジャングルジムから転落し大怪我を負ってしまう。
そのうえ息子に気を取られ仕事に身が入らないテッドは、会社から解雇されてしまう。
さらに、1年以上連絡のなかったジョアンナが、カルフォルニアへの出奔中に成立させた離婚で息子の養育権はテッドに渡すと認めたにも係らず、離婚時の取り決めを反故にすべく母性を盾に養育権の奪還を裁判所に申し立てた。
弁護士に相談するも、失業中のテッドが養育権を勝ち取る見込みはほとんどない。

テッドは慌てて就職活動をし、裁判前にようやく仕事にありつけたが、以前の勤務先より遥かに給与は少なく、手に職を得たジョアンナの方が収入は多かった。
また、それまで仕事ばかりで家庭を顧みなかったというジョアンナの主張に反論できず、テッドは裁判で苦戦を強いられた。

不毛な裁判「クレイマー対クレイマー離婚事件」で、結局テッドは「子の最良の利益(best interest of the child)」の原則により敗訴する。
結局ビリーの養育権はジョアンナの手に渡ることとなり、ビリーの存在が生きがいであったテッドは悲嘆に暮れる。

やがて、養育権者への引渡しの時が来た。
ビリーをジョアンナに引き渡す日の朝、テッドは最初のころこそうまくつくれなかったフレンチトーストを難なくつくり上げ、ビリーと二人で最後の朝食をとった。
ジョアンナが来るのを待つ二人であったがジョアンナからの電話でテッドが階下に降りると彼女は思いつめたかのように呟く。
「ビリーのためを思えば連れていくのはよくない。彼の家はここよ。上に行ってビリーと話してもいい?」。
二人は、法廷での虚虚実実の応酬を忘れ、父子のアパートの1階で感極まって抱擁する。
エレベーターに乗り込むジョアンナをテッドは見守るのであった。



フィラデルフィア

2018年04月29日 | 映画日記
フィラデルフィア (字幕) - 予告編

製作年   1993年
製作国   アメリカ合衆国
原題    Philadelphia
監督    ジョナサン・デミ
脚本    ロン・ナイスワーナー
音楽    ハワード・ショア
撮影    タク・フジモト
出演    トム・ハンクス デンゼル・ワシントン
ストーリー 
アンドリュー・ベケット(トム・ハンクス)はペンシルヴェニア州フィラデルフィア市随一の大規模法律事務所のシニアアソシエイトである。
彼は同性愛者でありエイズ患者であることを同僚に隠している。
彼は事務所にとり大変重要な案件を任される当日に、同僚の一人が彼の額の病変に気付く。
彼はラケットボールによる傷だと説明するが、実際はカポジ肉腫によるものである。

ほどなくしてベケットは自宅にて病変を隠す手段を求め数日間事務所を休む。
その間に先の事件の起案を終え書類を事務所に持参し、秘書に訴状を翌日(提訴時効完成日)に提出するよう指示する。
翌朝、彼は書類の所在を問う電話を受ける。
書類の写しは見当たらず、パソコンにも控えはなかったからである。
訴状は結局別の場所で見つかり、きわどいところで裁判所に提出される。
その翌日、ベケットは事務所のパートナーらに解雇される。

ベケットは、誰かが意図的に書類を隠し事務所に解雇の口実を与えたのだと考え、解雇の実質的理由はエイズ診断の影響だと確信する。
彼は何人もの弁護士に弁護を依頼し、不法行為が専門の黒人弁護士ジョー・ミラー(デンゼル・ワシントン)も頼る。
ミラーは同性愛者を嫌悪し、ベケットから感染するのではないかと不安に駆られる。
依頼を断ると即座にミラーはなじみの医師を呼び、感染してないか確認する。
は通常の接触では感染しないと説明する。

受任してくれる弁護士が見つからないベケットは、本人訴訟を決意する。
図書館で訴訟に向けて検討を加えているベケットをミラーが目撃する。
図書館員がベケットにエイズ差別に関する本があったと告げる。
他の利用者が落ち着かない様子で見つめる中、職員は個室へ移るように諭す。
彼らの態度に落胆し、自身もその場で別の職員から冷たい視線を向けられたミラーは、バケットに近寄り彼が収集した資料に目を通して事件受任を決意する。

裁判が始まると、事務所のパートナーらは証言台で、それぞれベケットが能力不足であり意図的に症状を隠したと証言する。
被告は何度もベケットが同性間性交によりエイズに罹患したので彼は被害者ではないと主張する。
そのやり取りの中で、ベケットの病変に気付いたパートナーのウォルター・ケントンが以前、エイズ感染した女性事務員と仕事をしていたことが判明し、ベケットの病変にも気付いたのではないかと疑われる。
ケントンは、ベケットと違い彼女には責任がなく、ベケットの病変には気付かなかったと証言する。
病変が目立つことを証明するために、ミラーは証言台のベケットに上半身を見せるように促し、陪審はそれと認める。

ベケットは開廷中ついに倒れ病院に運ばれる。
その後、別のパートナーのボブ・サイドマンが、ベケットの病変に気付きエイズ感染を疑っていたが、誰にも告げずベケットにも釈明の機会を与えなかったことや、そのことへの深い後悔を証言する。
陪審はベケットに有利な評決を下し、未払い報酬、慰謝料、懲罰的賠償を認める。
評決後、ミラーは視力を失いつつあるベケットを病院に見舞い、恐怖心を克服し彼の顔に触れる。
ベケットの家族が病室を去ると、ベケットは相方のミゲールに死を迎える覚悟ができていると告げる。
ミラーの家にミゲールから電話があり、ジョーと妻は夜中に起こされ、ベケットの死が暗示される。
葬儀の後、ベケットの自宅でミラーも含む弔問客が一同に会し、子供時代の幸せなベケットのビデオを見る。



プレイス・イン・ザ・ハート

2018年04月22日 | 映画日記
Places In the Heart Final Scene

製作年   1984年
製作国   アメリカ合衆国
原題     Places in the Heart
監督    ロバート・ベントン
脚本    ロバート・ベントン
音楽    ジョン・カンダー
撮影    ネストール・アルメンドロス
出演    サリー・フィールド リンゼイ・クローズ エド・ハリス
ストーリー 
1935年の大恐慌時代のテキサス州の小さな町での物語である。

エドナは保安官の夫、ロイスと小さな二人の子供を育てながら平和に暮らしていた。
ある日の朝早く、ロイスは部下の副保安官ジャックに呼ばれて、酒に酔っ払って銃を撃っている黒人ワイリーに対処するために、朝食もままならない内に出かけて行く。
ロイスは、よく知っている男だったので彼をなだめていたが、はずみで彼は腹を撃ち抜かれてしまう。
エドナの元にロイスの遺体が運ばれて来て、彼女は衝撃をうける。
なんとか二人の子供にこの事実を説明するのがやっとのことだった。
ロイスの葬儀が行われ、エドナの妹のマーガレットは彼女を慰める。
エドナは彼女にこの先、子育てと家事しかしたことのない自分が、どうやって子供たちを養っていけばいいのかわからないと不安を訴える。

しばらくすると、ファースト農業銀行からデンビーという銀行員が訪ねてくる。
お金のことは、すべてロイスにまかせていたエドナは初めて自分の家の経済状態を知ることになる。
ロイスは家の購入資金を銀行から借り入れていた。
未返済の金額が3681ドル残っており、年2回240ドルの支払い義務があった。
この次の支払いは10月15日だったが、預金残高は160ドルだった。
そこでエドナはデンビーから自宅を売るように勧められる。
この不景気な状況では子供をご主人の親戚に預け、あなたはお姉さんのところに身を寄せるのが最善策だと、デンビーは親身になって提案するがエドナはこの提案を頑として受け入れない。

エドナは姉マーガレットを訪ね、美容師の仕事で雇ってもらえないかと相談するが、彼女の方も人を雇う余裕はなかった。
その日の夜、副保安官ジャックが黒人の男をつれてやって来た。
彼はこの男はお宅の銀食器を持ってうろついていましたと言う。
とっさに彼女は「この人はうちで雇った人です」と嘘をついて彼をかばった。
彼女は以前、流れ者の彼に食事を与え、家の雑用をしてもらった事があった。
彼の名はモーゼスと言った。
エドナにはひらめいた考えがあり、綿花を栽培したらいくらになるか、モーゼスに訪ねた。「お宅には畑が30エーカーあるから、300ドルほどになります」と彼は言う。
彼は5歳のときから綿花畑で働いていて、綿のことはなんでも知っているという。
彼女はこのひらめきに賭け、彼に納屋の隣の小屋に住むように言う。
彼は食器を盗んだことを見逃してもらったことに感謝した。

次の日、銀行員のデンビーが目の不自由な男性を連れてきた。
ウィルという名の彼の義理の弟で、戦争に行って失明してしまい今は椅子とほうき作りの職人をしているという。
デンビーは彼に部屋貸しをして、少しでも現金収入を得てはどうかとエドナに勧めに来たのだった。
この提案を彼女は受け入れることにする。

エドナはモーゼスと共に綿花の種を50ポンド購入し、馬を使って畑を耕し、種まきを行った。
銀行への支払いには30エーカーの畑からの収穫だけでは不十分で、さらに町で一番早く綿を収穫した者に与えられる賞金100ドルを獲得する必要があった。

収穫の時が来た。エドナは一番で収穫するためモーゼスに働き手を10人集めてもらい、子供たちや姉夫婦の手も借りる。
その間の食事の準備は盲目のウィルが担当した。
最後の日には徹夜で収穫をし、目標の日に全部を収穫することに成功する。
エドナは町で収穫の一番乗りとなり、売り上げ金と賞金100ドルを獲得する。

しかし、そのことを心よく思わない一部の人たちが目なし帽に白服姿でモーゼスを襲い、袋叩きにする。
モーゼスは自分の危険とエドナ一家の危険を考え、エドナに別れを告げる。
「自分はここでの生活をこれ程、好きになるとは思っていなかった」と別れのつらさを語るモーゼスに対し、エドナは「あなたは何も無かった土地から誰よりも見事な収穫を上げた。
肌の色は関係ない。収穫一番乗りはあなたの手柄。それを忘れないで」と言葉をかけ彼を送り出す。



追憶

2018年04月15日 | 映画日記
追憶 [日本語訳付き]   バーブラ・ストライサンド

製作年   1973年
製作国   アメリカ合衆国
原題     The Way We Were
監督    シドニー・ポラック
脚本    アーサー・ローレンツ
音楽    マーヴィン・ハムリッシュ
撮影    ハリー・ストラドリング・ジュニア
出演    バーブラ・ストライサンド、ロバート・レッドフォード、ロイス・チャイルズ
ストーリー 
1937年の春、ケイティー(バーブラ・ストライサンド)とハベル(ロバート・レッドフォード)の2人は、大学の創作クラスで机をならべて勉強していたが、政治活動に熱中するケイティーとそれに興味を示さないハベルの生き方はまったく違っていた。
やがて、学生たちは卒業し、各方面に散っていった。
第2次世界大戦中のニューヨークで、ケイティーとハベルは偶然、再会した。
ハベルは海軍大尉だった。
2人は急速に親しくなり、アパートの1室で愛の生活を始めるようになったが、ケイティーの政治への興味は尽きず、積極的な活動家として活躍し、ハベルはそんなことに興味を持たなかった。
除隊したハベルとケイティーは結婚した。
彼女はハベルに創作を促し、著作に多くの助言を与えた。
だが、ケイティーはハベルの大学時代の友人たち、キャロル・アン(ロイス・チャイルズ)、J.J(ブラッドフォード・ディルマン)夫婦を好きになれなかった。
ケイティーとハベルは40年代の終わりハリウッドに移った。
ようやくハベルの脚本が売れ出し、映画脚本家・小説家として有名になっていった。
そして、ハベルの小説をプロデューサーのJ.Jが映画化する。
収入も安定してきて、ケイティーが妊娠した。
生活は平和そのものだったが、それは永くは続かなかった。
ハリウッドにも共産主義者狩のマッカーシズムが荒れ狂い始めたのだ。
ケイティーは反マッカーシズム運動に力を入れたが、創作に自信を喪失したハベルはマッカーシズムの嵐から身を避けようと考えた。
そのためにはケイティーと離れ、元恋人のキャロルと近づくことが有利だった。
ケイティーはハベルとキャロルの関係を知って別れることを考え始めた。
別れることによって、ハベルがブラック・リストからはずされるかもしれない。
ケイティーは離婚を申し出た。
そして、2人は子供が生まれた後、離婚した。
50年代初め、ケイティーがニューヨークで“原爆禁止”の署名を集めているとき、ハベルに離婚以来初めて会った。
彼女はなつかしさのあまり、ハベルに近づいた。
だが、1度切れた絆はつながらない。
ケイティーは再婚していたし、ハベルは脚本家として一応の成功を収めていた。
2人は、お互いの元気な姿を確かめ、いたわるように抱き合った。
過ぎ去った愛の時が2人の胸に去来した。



カサブランカ

2018年04月08日 | 映画日記
Dooley Wilson 映画「カサブランカ」 As Time Goes By

製作年   1942年
製作国   アメリカ合衆国
原題     Casablanca 
監督    マイケル・カーティス
脚本    ハワード・コッチ ジュリアス・J・エプスタイン フィリップ・G・エプスタイン
音楽    マックス・スタイナー
撮影    アーサー・エディソン
出演    ハンフリー・ボガート イングリッド・バーグマン
ストーリー 
1941年12月、親ドイツのヴィシー政権の管理下に置かれたフランス領モロッコの都市カサブランカ。
ドイツの侵略によるヨーロッパの戦災を逃れた人の多くは、中立国のポルトガル経由でアメリカへの亡命を図ろうとしていた。

アメリカ人男性のリック(ハンフリー・ボガート)は、パリが陥落する前に理由を告げずに去った恋人イルザ・ラント(イングリッド・バーグマン)と、彼が経営する酒場「カフェ・アメリカン」で偶然の再会を果たす。
パリの思い出である『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』が切なく流れる。

イルザが店を去って再び過去の痛みに苦しむリック。

イルザの夫で、現在はドイツに併合されたチェコスロバキア人のドイツ抵抗運動の指導者ヴィクトル・ラズロ(ポール・ヘンリード)は現地のオルグと接触、脱出のチャンスをうかがっていた。
フランス植民地警察のルノー署長(クロード・レインズ)は計算高い男だが、流れに逆らうように異郷で生きるリックにシンパシーを感じ、かつてスペインのレジスタンスに協力したリックに、ラズロには関わるなと釘を指す。
現地司令官であるドイツ空軍のシュトラッサー少佐は、ラズロを市内に閉じ込める。

イルザは、夫を助けられるのは闇屋のウーガーテ(ピーター・ローレ)からヴィシー政権の発行した通行証を譲り受けたリックしかいないと、必死に協力をお願いする。
そして通行証を渡そうとしないリックに銃口さえ向ける。
しかし引き金を引くことが出来ないイルザ。
2人はお互いの愛情を確かめ合う。

リックは、ラズロとイルザが通行証を欲しがっている事実をルノー署長に打ち明け、現場でラズロを逮捕するようにと耳打ちする。
手柄を立てるために、約束の閉店後の店にやってきたルノーだが、リックの本心は、2人を亡命させるためにルノーを空港まで車に同乗させて監視の目を欺く点にあった。
シュトラッサーを射ち殺してでも彼女を守ろうとするリックは、過去の痛みに耐えていた彼ではなかった。

愛を失っても大義を守ろうとしたリックを前にして、実はレジスタンスの支援者であったルノーは、自由フランスの支配地域であるフランス領赤道アフリカのブラザヴィルへ逃げるように勧めて、見逃すことにする。

2人と連合国の未来に希望を持たせながら、彼らは宵闇の中へ消えていく。