100歳の精神科医が見つけた こころの匙加減 | |
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飛鳥新社 |
◆メディア掲載レビューほか◆
高齢者だって年上の言葉を聞きたい! に応え16万部
「今のシニア層には肉体的に元気な方が多いですよね。子育てが終わり、孫の顔を見ても、まだ先がある。そうなったとき、『残りの人生で何をしたらいいのかわからない』といった漠然とした不安に悩まれる方が多いようなんです」(担当編集者の江川隆裕さん)
そんな状況がありながらも、高齢者の心の問題に寄り添おうとする著作は少ない。大正5年生まれ、満100歳の著者による大ヒット中の本書は、貴重な1冊だ。精神科医として患者と半世紀にわたり向き合い続けた中で見つけ出した40個の「生きるヒント」を、語りかけるような穏やかな文章でまとめている。
「自分より若い人の言葉よりも、年上の方の言葉のほうが素直に受け入れられるところがありますよね。70代、80代になっても、やはり同じなんです。年長者の言葉を求めている。とはいえ、その条件に応えられる著者はなかなかいません。髙橋先生はちょうど、今のシニア層にとって親の世代にあたり、実際に『亡くなった母から励まされているような気持ちになった』という反響も届きました。内容もさることながら、高齢者に人生の先達として言葉をかけられる著者である点も、ヒットの要因として大きく感じています」(江川さん)
書名は河合隼雄さんの名著『こころの処方箋』を意識して決めたという。同じくらい、長く愛される本に育っていきそうだ。
評者:前田 久
(週刊文春 2017.2.9号掲載)
◆内容紹介◆
100年生きてきて、思うのは「匙加減」の大切さです。
「生きていく」とは、この匙加減を見極めていく営みにほかなりません。
――本文より
精神科医として半世紀にわたり、
患者と向き合ってきた著者だからこそ気づけた、
「迷いすぎて苦しまないためのヒント」とは?
•人生とは、自分の「匙加減」を見つける旅
•あらゆる不幸は人と比べることから始まる
•誰かと話すだけで心は温かくなる
•「ちょっと不便」なくらいが体にはちょうどいい
•断わることも立派な愛情表現
•いい歳をして、見返りなんて求めなさんな
•言葉にしないと、やさしさは伝わらない……etc.
本書をきっかけに、あなたの「ちょうどよい匙加減」を見つけてください。
◆著者について◆
髙橋幸枝(たかはし・さちえ)
1916年11月2日、新潟県生まれ。数えで100歳の精神科医。
新潟県立高田高等女学校を卒業後、東京で、海軍省のタイピストとして勤務。
退職し、中国・北京にて、日本人牧師のもとで秘書として働く。
医学部受験を決意し、帰国。福島県立女子医学専門学校に入学、
卒業後は、新潟県立高田中央病院に勤務。
1953年に東京都町田市の桜美林学園内に診療所を開設。
その後、1966年に神奈川県秦野市に「秦野病院」を開院し、院長に就任。
現在も「秦野病院」「はたの林間クリニック」「子どもメンタルクリニック」
「はたのホーム」「就労移行支援事業所りんく」などを運営する
医療法人社団秦和会理事長を務める。
著書に『小さなことの積み重ね』(マガジンハウス)など。
【読んだ理由】
新聞の書評を読んで。
【印象に残った一行】
頑張りすぎず、自分を甘やかせすぎず。
我慢しすぎず、他人を頼りにしすぎず。
【コメント】
100歳で本の発行とは素晴らしい。