プラチナタウン | |
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祥伝社 |
【一口紹介】
◆内容紹介◆
総合商社部長の山崎鉄郎は、一寸したつまずきから出世街道から外された上、150億もの負債を抱えて平成の大合併からも爪弾きされた故郷・緑原町の町長を引き受ける羽目に陥ってしまう。
鉄郎のビジネススキルを当てにする故郷の人々。
しかし、町長に就任してわかったことは、財政再建団体入りは不可避といえるような、想像以上にひどい現実だった。
そんな中でさえ、事態の厳しさが認識できない人々、相も変わらず私腹を肥やそうとする町議会のドンなど、鉄郎の前に田舎ゆえにまかり通る非常識が立ちはだかる。
そんな困難に挫けず、鉄郎が採った目からウロコの財政再建策とは?
一発逆転の大勝負ははたして成功するのか?
核家族というライフスタイルを造った八百万団塊世代の定年で本格化する「老人問題」、地方交付税や国県補助金の減額でますます強まる「地方の疲弊」、大型団地だけでなく都市部の私鉄沿線でも始まった「町の虫食い化」など、現代が抱えるビビッドな社会問題を、追いつめられた男・山崎鉄郎と周りに集まったユニークな人々が、様々な困難を乗り越え痛快に解決していく、著者の新境地を示す新社会派小説、ここに誕生!
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
これぞぐっ~ジョブ!?平成の大合併からも爪弾き。財政破綻寸前の田舎町が採った逆転の秘策とは?シリアスな問題に明るく切り込む、硬派な新社会派小説。
【読んだ理由】
「骨の記憶」「衆愚の時代」「介護退職」に続く楡 周平作品。
【印象に残った一行】
「確かに、ディズニーの例を持ち出されると、なるほどという気がしてくる。せいこうするかしないかは、やってみないことには分からない。成功の理由など、後から何とでも言える。成功はリスクに挑戦した者だけが得られるものではある」
「物理的に汗をかくかどうか別にしても、少なくとも頭で汗をかいていることは事実。だから、テレビの司会者や、キャスターとか、エセ文化人が、好き勝手なことを言って、そのくせとんでもない報酬をもらっている現実をみると、『じゃあお前らは何なんだ。額に汗もしないで金稼いでいるのはあんたたちでしょ』って突っ込みをいれたくなっちゃうんですよね。利権を漁る政治やも一緒。私、鎌田さんのような人種は大嫌い!」
【コメント】
痛快ではあるが、現実的にはどうなんだろうか?
政府、自治体の財政赤字、高齢化の進展は不可避に進むであろうが。
この一年間お付き合いいただきありがとうございました。
皆様お揃いでよいお年ををお迎えください。