今日は、午後から何度も気持ちが沈んでいくような感覚になった。
それは、先日の野澤洋輔に続いて、アルビレックス新潟から、大好きなプレーヤーとの契約満了の発表が相次いだからだ。
★ 矢野貴章 コメント
まず、アルビレックス新潟の一員として、3度もプレーする機会を与えていただいたことを本当に幸せに思います。ありがとうございました。
今年もチームメイトやスタッフ、そしてサポーターやクラブに関わるすべての人と共に、目標に向かって戦えたことは幸せでした。しかし、J1昇格を達成する力になれず、申し訳ありません。
どんなときも、チームのために何ができるのだろうかと、常に自分と向き合って考えてきました。このようにサッカーに対して真摯に向き合ってきたのは、僕のプライドであり、愛するクラブ、愛する街、愛する人々がいたからです。
一生涯忘れることのない、たくさんの思い出を皆さんにプレゼントしていただきました。心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
★ 小川佳純 コメント
アルビレックス新潟の一員としてプレーさせてもらった2年半はとても幸せな時間でした。
ただ、2017シーズン途中に加入して、J1リーグに残留させられなかったこと、その後の2シーズンでJ1リーグに昇格させられなかったこと、個人的にもプレータイムが短く、思うような結果を残すことができず、サポーターの皆さんの期待に応えられなかったことが、何よりも悔しいです。
それでも、サポーターの皆さんの温かさをはじめ、クラブを取り巻くさまざまなところで、クラブや選手への愛情を感じることができ、たくさんの方々から支えられていることを実感しながらサッカーに打ち込めた、幸せな2年半でした。
最後の長崎戦を勝って締めくくれるように、一丸となって戦いましょう!
応援よろしくお願いします!そして温かい応援、本当にありがとうございました!!
アルビレックス新潟を応援していた人たちにとって、力が抜けるような今日の発表。
長年、アルビレックス新潟に所属し、2度も新潟に戻って来てくれた矢野貴章。
J1降格の絶対的危機に陥った新潟に移籍し、J2に落ちてもJ1に復帰させようと去年今年と奮闘してくれた小川佳純。
その最後のコメントが泣かせる。
自分が試合に絡めていないのに、
「最後の長崎戦を勝って締めくくれるように、一丸となって戦いましょう!応援よろしくお願いします!」
と、次の試合の新潟の勝利を一番に考えたメッセージを残してくれている。
そして、2人とも、新潟で過ごした時間を「幸せだった」と言ってくれているのだ。
二人とも35歳だし、先に退団発表があった野澤は、40歳だ。
J2に甘んじているチームには、出場の少ない高額なベテラン選手を在籍させておく余裕はない、ということか。
でも、その現実的な判断をしなくてはいけないところに、アルビレックス新潟というチームは置かれているということだ。
長年スタジアムに通っていると、J1昇格時には4万人が当たり前だった。
それが、J1で上位に行けなくなると、しだいに観客数は3万人を割るようになった。
J1の最後の方には2万人くらいに。
そして、J2に落ちると、1万5千人ほどになったが、今季は1万3千人くらいのものになっている。
当然収益は減少しているので、チームで使える予算は削らなくてはなるまい。
また、来季の新監督は、スペイン人を招へいした。
外国人監督になるからには、報酬も安く済むわけではなかろう。
そんなところから、選手の首を切らなくてはいけない、ということ。
それは、十分に分かっていたことではあるけれど、プレーしながらチームや地域になじみ愛してくれていた選手たちが、チームや新潟を離れてしまうのは、本当に悲しく寂しい。
切ない思いに浸っていたところへ、追い打ちをかけるように、また一つ契約満了の報せが。
今年、新潟へ復帰を果たしたチョ・ヨンチョルの件についてだった。
彼もまた、泣けるコメントを残している。
★ チョ・ヨンチョル コメント
新潟のサポーターの皆さん!
まずは、悲しいことでの挨拶となり、申し訳ございません!もっと長く新潟でプレーして、チームにもっと貢献したかったのですが実現できず、応援してくださった皆さんの期待に応えられず、すみませんでした。
8年ぶりに、新潟に戻ることができて本当に幸せでした。新潟を離れた時から、いつかは絶対に新潟に戻りたい気持ちがあったので、今季またチームに加われたのは、ある意味、夢が叶う瞬間でした!
以前と変わらずに新潟サポーターの皆さんの温かい応援が伝わって幸せでした!
今年、J1には昇格できませんでしたが、来年こそアルビがJ1に昇格することをどこかで応援しています!
皆さん!あらためて、本当にありがとうございました!
愛してる新潟。
J1にも上がれず、好きな選手たちと別れなくてはならないなんて…。
一様に力不足だったことを詫びる選手たちの誠実さが、胸を打つ。
「愛してる新潟」とまで言ってくれる選手たちとの別れは、本当に切ない。