これからきくのは、エヴァンジェリーナ・マスカルディによる嬰へ短調のリュート組曲(BWV996)。このBWV996はホ短調の組曲として伝承されており、ヨーハン・ゴットフリート・ヴァルターの筆写譜には「ラウテン・ヴェルクによる組曲をともなうプレリュード」とあります。解説ののフレデリック・ジガンテによれば、この組曲は「明らかに鍵盤楽器のために作曲されたもので、多数のパッセージがリュートにはまったく不適合である」とのことです。マスカルディはもちろんリュートでの録音ですが、ここでは嬰へ短調へ移調して弾いています。録音は2021年5月29日。使用楽器はセザール・マテウス製作のリュートです。
CD : A 529(ARCANA)