春分の日にきくのは、無伴奏チェロ組曲第3番(BWV1009)。今週ここまできいているペトル・スカルカの演奏で、2020年に録音された「Johann Sebastian Bach: Suites a Violoncello solo senza Basso」に収録されたものです。奏者の息づかいがそのままアーティキュレーションになったような、表情が豊かな演奏で、きいていて楽しくなります。使用楽器はダリボル・ブジルスキーの2018年製チェロ(ジュゼッペ・グァルネリ製)。弓はファウスト・カンゲロージ製(作者不詳のバロック弓)です。
ところで、春分の日といえば彼岸の中日ですが、こんなブログをやっているとおもい起こすのは、受難節や復活節。2024年は春分のあとに迎えるはじめての満月が3月25日で。イエス復活の日はその直後の日曜日、3月31日ということに。受難節や復活節には何をきこう、と脳内でそわそわする日々。棕櫚の日曜日(3月24日)にカンタータ、その翌日の3月25日は受胎告知の祝日でカンンタータ、3月29日の聖金曜日は受難曲……。ライプツィヒでのバッハは、この時期には多忙を極めたはず。それを脳内だけですが追体験できる時節です。
CD : CD 50-3101/02(claves)