今日はずいぶん風が強く、かなり冷え込んでいます。観光地には遠来の訪問者もいて、この寒さのなか晩秋の京都は楽しめたでしょうか。
さて、このブログでは「小川のせせらぎ」枠(カテゴリーを改変したのでいまは「小川のほとり」)で、フリードリヒ大王をふくめ、サンスーシ宮殿の音楽家たちをいろいろと楽しんできました。有名どころはほぼ紹介ずみと思っていたのですが、ふりかえってみると、ヨーハン・フィーリップ・キルンベルガーが未紹介であったことが判明しましたので、今夜はそのキルンベルガーのシンフォニーをきいてみることにします。キルベンルガーは、1721年生まれのバッハの弟子で、のちに大王の妹アンナ・アマーリアの音楽教師を務めました。
これからきくニ長調のシンフォニーは、新しいジャンルの曲であることもあって、バッハの様式とはずいぶんちがい、大王の宮廷の趣味を反映したききごこちのよい音楽です。音源は、ロイ・グッドマンとハノーヴァー・バンドの「Concert in Sanssouci」(BMG Classics 09026-61903-2)。このCDには、シンフォニーやコンチェルトだけでなく、カール・ハインリヒ・グラウンのオペラ・アリアも収録しており、サンスーシの音楽をより幅広く概観できるようになっています。