これからきくのは、ベルリン古楽アカデミー(AAMB)による「フーガの技法」。AAMBは、ヤーコプス指揮下で、さまざまなバッハを録音をおこなってきた団体で、2014年にはバッハ・メダル(バッハ・メダルについては記事「バッハ・メダル」を参照ください)を受賞しています。「フーガの技法」の録音(2009年)にあたっては、弦楽16名と管楽5名、そしてオルガンおよびチェンバロ1名という編成でのぞみ、楽曲におうじてさまざまな編成をとっています。
最初にオルガン・コラール、次にフーガ、カノン、最後に未完のフーガがおかれた配列で、未完フーガはトゥッティでの演奏です。しかし、トゥッティといってもじっさいには編成をこまかく変化させ、第1主題は管楽のみ→トゥッティ、第2主題は弦楽のみ→トゥッティ、第3主題はトゥッティ→パート・ソロの弦楽、というふうです。公演でのプログラムを意識した配列、編曲といえるでしょうか。なお、AAMBの「フーガの技法」には、映像をおさめたDVDもあります。
CD : HMC 902064(Harmonia Mundi)