これからきくのはヨヴァンカ・マルヴィルのクラヴィコードで、ヘ長調の協奏曲(BWV978)。これまでと同じく、2011年録音の「J.S.BACH Keyboard works」に収録されたものです。BWV978の原曲は、アントニオ・ヴィヴァルディの「調和の霊感」作品3第9番で、ふつうはチェンバロで演奏されます。このブログではエドアルド・ベロッティやエレナ・バルシャイのオルガンによる録音でも楽しみましたが、クラヴィコードはめずらしいのではないでしょうか。輝かしさではクラヴィコードはチェンバロにかないませんが、ラルゲットはその繊細さがいきています。なお、マルヴィルの弾く楽器は、トーマス・シュタイナーの1999年製です。
CD : Passacaille 970(Passacaille)