ネコ車。
土砂などを運ぶための一輪の手押し車のことです。
最近、工事現場などではすっかり見かけなくなりました。
二、三日前、おばあちゃんが海沿いの県道の歩道を
ネコ車を押して歩いているのを見かけた。ドライブ中、
国道や県道などでよくみかける光景です。
おじいさんではなく、決まっておばあさんです。
お昼前、農作業の帰り、だと思う。
つばの広い、頬を覆う帽子にエプロン、モンペのような
ズボン、決まって白いゴム長をはいています。
テレビのCFでも同じ格好で
ネコ車のおばあさんを見たことがある。たぶん全国
”統一”のいでたちなのでしょうか。
奄美らしいのは
テル(竹製の背負いかご)の中の
グラジオラスの花束、それにゴム長に付いた
赤土。奄美の山の土は赤い(オレンジ色)。
テルは担がず荷台のうえ。ユリの花もあったかな。
おばちゃんは、自転車を押しているおじいさんと並んで
話しながら歩いていた。凛としていて元気そうな感じ。
おじいさんはジャージがくたびれていて、あまり
元気そうに見えない。仕事帰りでもなさそう。
夫婦でもなさそう。同じ集落の知人か。
集落までは
10分ぐらいの道のり。おばあちゃんは、家について野菜
を洗い、昼ご飯を食べると、NHK『天花』をみるのかな。
それとも朝8時15分にに見てしまったのだろうか。
「わちしなんか、エイシェイとあわせて、一日さんくぁい
見るよ」という物知りのおばあちゃんもいたりする。
実は車ですれ違っただけなので、「おばあちゃん」と
確認できたわけではない。帽子をとるときれいな若い
奥さんだったりする。
ジャージのおじいさんは
ひいじいちゃんか?。いくら長寿の奄美でも
計算あわない。