金子 兜太 (著), 半藤 一利 (著)
2月の新着図書 急いであわてて選んだ。
偶然だが、最近、高齢の方の本をよく読んでいる。
91歳の俳人、金子 兜太氏と、81歳の歴史探偵(作家、随筆家、近現代史)半藤 一利氏の対談。
対談(放談)の最後は、それぞれ三つの俳句を挙げて締めくくっている。
日本人に伝えたい三つのことP215
半藤 一利
★菫(すみれ)程な小さき人に生まれたし 夏目漱石 半藤氏の奥様は漱石の孫(対談でなれそめが)
★世の中は地獄の上の花見かな 小林一茶
★平家なり太平記には月も見ず 宝井其角(たからい・きかく1661-1707)
殺伐とした太平記より、月をめでる風流心のある平家物語がよい。
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金子 兜太 ユーモアを解し、自然を愛す P218
★十ばかり 屁を捨てに出る 夜永哉 小林一茶
★屁くらべが又 始まるぞ冬籠 小林一茶
長寿の母うんこのようにわれを産みぬ 金子兜太
★よく眠る夢の枯野の青むまで 金子兜太
芭蕉の「旅に病んで夢は枯野をかけめぐる」のような P222切羽つまった感じで老年は歩んで行かないぞP222
金子「やっぱり土っていうのは、私はくそや尿がつきものだと思っている」P220
お二人とも戦中派らしい選句。日本人が最近忘れてしまったことをズバリと言い当てていると思う。
amazon 出版社/著者からの内容紹介
未曾有の天災、経済混乱、毎年自殺者三万人強...。私たちは、今、大きな困難に面している。このような現実のなかで、心折れることなく、強く生きていくためにはどのような歴史認識が必要なのか。トラック島で悲惨な戦争体験をした金子兜太と、歴史探偵として昭和を見つめ続けた半藤一利がおくる、ユーモアと警句を交えた日本再生へのヒント。amazon 登録情報
単行本: 227ページ
出版社: ベストセラーズ (2011/7/21)発売日: 2011/7/21
商品の寸法: 19.2 x 12.4 x 2.4 cm
今、日本人に知ってもらいたいこと 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2011-07-21 |