吉成 直樹 (著)
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12月の新着図書。
急いて読んだのは、返却期限が迫っていたからだけではない。
琉球弧の歴史は、島嶼世界という環境を考えると世界的にみて稀有な経験をしてきたということができるらしい。
本書は琉球弧の後期石器時代から琉球国形成期までを対象としている。
それ以降の歴史についてもまだおぼろげなイメージしかなく、以前の歴史については、いろいろな本をいくつかかじり読みしただけで、イメージは混乱したままだ。
幅広い分野の知識がないと熟読は、?と思い、まず目次を熟読した。難解な部分を飛ばして、興味のあるところを拾い読みするためだ。そうして論じられている問題の骨格を押さえることで満足した。
そうすることで他の本で読んだことのある問題の位置づけもはっきりし、なんとなくすっきりした気がしたが、それにしても・・・、独学のかなしさ、また忘れてしまいそうである。
奄美諸島についての記述も多く、喜界島の城遺跡など最近の研究成果なども踏まえ、論点がよく整理されていると思う。2900円の定価はお値打ちだろう、と思う。
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amazon 内容紹介
琉球のヒトと文化はどこから来たか――。 琉球弧には、先史時代からインドネシア、フィリピン、台湾といった南方島嶼世界、中国、朝鮮、日本の東シナ海周辺地域に起源をもつ幾多のヒト集団が来着し、文化や社会を定着させてきた。その軌跡を丹念にたどる。
著者について
吉成 直樹(よしなり なおき) 1955年秋田県生まれ。現職、法政大学沖縄文化研究所教授。地理学、民族学・民俗学。
登録情報
ハードカバー: 286ページ
出版社: 南方新社; 1版 (2011/8/29)
言語 日本語
発売日: 2011/8/29
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琉球の成立―移住と交易の歴史― 価格:¥ 2,940(税込) 発売日:2011-08-29 |