映画「トゥルーノース」新予告編
昨日、フランキー堺の「私は貝になりたい」白黒を見た後、新着として画面に現れた。現在、「人気急上昇中」
アニメか~、と躊躇したのだったが、一見、なにか違う。
昔のサンダーバードのような人形の動きは、カクカク感を残した動く。
なのに背景の映像は、時に絵画のように詩的でリアルに見える。
特に光の表現が驚くほど緻密で秀逸。
たとえば人物がしゃべるときのアゴの下にできる影は、アゴの動きにもカメラの動きにも上下左右正確に連動している。
部屋に差し込む光や電球の明かりは、奥の小部屋の壁にもグラデーションをもたらしているといった具合。
光は炭坑で働く人物の肌の凹凸、汗と泥で汚れた部分をも際立たせ、光源の揺れカメラの動きをすら表現している。
これは、、話題になるのでは?と思いつつ一気に見た。
(あとで調べたらすでに話題になっていた。映画界をざわつかせているようだ)
「トゥルーノース」って「北朝鮮の真実か?」と見終わるまで勘違いしていた。
Wikipedia「TRUE NORTH(トゥルーノース)」とは、「真に重要な目標」を指す英語の慣用句。自分がどの位置にいようともコンパスの針は常に北を指すことから「決して変わらない目指す方向、正しい方向」「生きる意味」という意味で使われるようになった。
オリジナルは英語、日本語字幕、なのでアメリカの製作か、と思ったら「東映」。
人物のかくかく動きがなんともいえない効果的があって、日本の人形劇の伝統を思いだ出した。実写の俳優陣だと時に結末まで予想できたりするが、アニメはそれがなく新鮮。
詩的な映像はときに過酷な現実をリアルに映し出す。しかしすべて実際に今でも起きていることなのだ。
この映画は、単に政治的告発だけではない。「TRUE NORTH(トゥルーノース)」とは「決して変わらない目指す方向、正しい方向」「生きる意味」という意味で使われる。そういう意味の映画でもあった。
これほどの悲惨な現実であるにも関わらず、英語だとどこか遠くの国での出来事のような錯覚になってしまうことがあったのと
悲惨さが減じられて感じるのは英語コンプレックスからくる感じ方なのだろうか。
あとこういう映画が増えて一般化すると俳優さんは、どう感じるのだろうか。とも思ってしまう。
メイキング動画も検索できます。
ーーーwiki
トゥルーノース
True North
監督 清水ハン栄治
音楽 マシュー・ワイルダー
配給 日本の旗 東映ビデオ
公開 2021年6月4日
上映時間 94分
製作国 日本
インドネシア
言語 英語
清水ハン栄治(しみずハンえいじ、1970年 - )は、在日コリアンのプロデューサー、アニメーション映画監督