草々不一 単行本 – 2018/11/22
朝井 まかて (著)
5つ星のうち4.2 76個の評価
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出版社 : 講談社 (2018/11/22)
発売日 : 2018/11/22
軽くはない人生の諸相を軽く可笑しみを込めた江戸時代小説 短編8話
諸般の事情で,時間的にも気分が乗らず途中飛ばし、最後の表題作「草々不一」は気合を込めて読むことができた。今の時代にも十分当てはまる。
「草々不一」漢字を読めない隠居侍が、亡き妻の手紙を読むため手習塾に通い始める。身分としきたりに縛られた、武家の暮らし。仇討ち、就活、婿入り、剣術、罪と罰…。切なくも可笑しい、人生の諸相を描く。デビュー10周年記念、練達の時代小説短編集。
字が読めずとも定年まで立派に勤めることができた江戸時代の侍。あふれる情報に溺れ、自ら考える力を失った現代びと。どちらが幸せだろうか。
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草々不一
読み方:そうそうふいつ
別表記:草草不一
その手紙が、時候の挨拶などの前文を省略した急なもので、十分に思いを尽くすことができなかったことを詫びるために用いられる結語。「前略」「冠省」「急呈」「急啓」「略啓」などの頭語と対応し、「早々」「不尽」「怱々不一」などの結語と同じ意味を持つ。「草々」と「不一」のどちらかが用いられる場合も多い