wiki『長屋紳士録』(ながやしんしろく)は、1947年5月20日に公開された小津安二郎監督の映画作品。
小津安二郎が池田忠雄とともに書いた脚本を監督し映画化。小津にとっては戦後第一作となる作品。劇中で披露される笠智衆の「のぞきからくりの口上」は見どころ。
戦争の前線で過酷な経験をしたといわれる小津の復員から一年の休養を得たあとの戦後第一作。その後『風の中の牝雞』1948年製作の一つ前の作品で戦争に関する作品から家族の日常を描く作風に変わっていったと言われている。このブログ『風の中の牝雞』
この映画も戦争そのものを描いてはいないが、一夜にして変わってしまった世間の風潮、価値観に疑問を呈する風がうかがわれる。上野の西郷さんの銅像前にたむろする戦争孤児たちの姿も描かれている。
恋愛話など一切なく、拾われてきた幸平(青木放屁)が、「実は・・・」という期待とともに
わくわくして見てしまう。子供のころのテレビドラマに対する期待感を思い出し、たのしくみることができた。東京下町の人付き合い。交わす会話の小気味いいテンポ。見どころと言われる劇中の笠智衆の「のぞきからくりの口上」は25分25頃から27分17秒まで。
笠智衆の演技の幅広さにおどろいた。動画で検索すると出てきます。
いつの夜も人情紙風船などと言われるが、これは東京下町を舞台にした人情劇。
監督 小津安二郎
脚本 池田忠雄 小津安二郎
製作 久保光三
出演者 飯田蝶子
青木放屁
河村黎吉
吉川満子
音楽 斎藤一郎
撮影 厚田雄春
編集 杉原よ志
配給 松竹
公開 1947年5月20日
上映時間 72分