前の広場は綺麗な敷石になっているが、子供の頃太い幹の松の木が何本もあった。
かなりの年数を経た木に違いない。その木の幹が矢印の下向きに幾筋もの斜線の溝が彫られ、白っぽい液の流れ跡が付いていた痛々しい様子が今も目に浮かぶ。
松脂を燃料にしたのだと聞いたことがある、戦時中の思い出である。
その松は今は見られず、春は桜祭りの提灯が吊り下げられる、花見の場所である。
GIFアニメ5画面
この公園の北側に、蒸気機関車が保存されている。
その位置からは、かつて雄姿を走らせたJRの線路が見渡せる。
彼は、毎日、煙をはきながら走っていた鉄道を眺めながら、引退後のよき安住の場所としているような気がする。