

関西花の寺の巡拝を始めてからここには毎年コスモスの頃に来ることにしている。
大好きなコスモスの一番似合うお寺である。
今日の主役はこの十三重石宝塔(重要文化財)である。
これは、仏舎利を祀る建物で、伽藍の中心である。
四方四仏に囲まれ、高さ14,2nの日本の代表的な石塔で、聖武天皇の創建と伝えられている。
現存のは1253年ごろに再建されたと案内に記載されている。

コスモスを裾に咲かせて秋の空にすっく立ち上がった石塔。
もっと低い位置から撮ればよかったなぁ・・・



観光バス一台と同時になったので、そう広くない境内は人でごった返したような状態の中、シャッターも早く押さないと、通りかかって待ってくれる人に申し訳ない有様だった。

高い秋の雲が澄み渡った空を流れる。
奈良北山の名刹般若寺は、飛鳥時代に開創されて以来、幾多の栄枯盛衰の繰り返しを乗り越え今日に至っている。
この美しい秋の一日、石宝塔を、コスモスの中で見ることを幸せとしみじみ思う。
