午前中は社会福祉センターでの広報音訳編集でした。正午より長引いて、慌てて帰宅してから、降りそうもない空を見ながら、予報の夕方から急な雨模様というのを信じて、3竿分の洗濯物を汗だくになりながら大急ぎで取り入れました。
昼食もそこそこに「五條映像フェスタ2014」の会場である文化会館へ行きました。これは、五條の魅力を映像の力で全国に発信するイベントです。
広報によりますと五條市を舞台に撮影された映画の上映や、世界的に活躍する河直美監督を会場に迎え、作品の紹介や、最新作の「二つ目の窓」についてお話を聴きその予告編を観るイベントであることが書かれていました。
すでに開会の後で、後ろの扉は両方とも人の背中しかなく文化会館ではこんなに満杯になるのは、滅多にないとのことを後で知りました。
幸い階下の前扉から入れることを知人が教えてくれましたので、5時前まで背伸びをして立つ苦痛は逃れ、持ち込んでくれたパイプ椅子でゆっくり鑑賞させてもらえました。
プログラムは、少し進んでいて「五條市の動画紹介」美しき日本奈良より・五條市新町通・五條市大塔町を、五條西中学校パソコン部放送班の作品が、上映されているところから観ることができました。
映像の1コマ1コマから、自分の育った町や、そこに住む人を大画面で観ることによって、きらっとしたものをうまく捉えていることが嬉しくなりました。
大塔町は道の駅くらいしか知らなかったのですが、山間の人たちによって受け継がれてきた、素朴な踊りや山の暮らしを語る高齢者の表情や語り口から、そこに住む人の郷土愛を、若者がいい感覚で映像にしていることに感動しました。
会場後方の中央から、大きな拍手によって迎えられて登場した、河直美監督は、五條市で絆を結ばれたお母さんたちから花束を贈られて、にこやかに太田市長とのトークの席に着かれました。河瀬監督の映画は「萌の朱雀」以来「 殯の森」でも大きな感動を受けました。歯切れ良いトークの中でこの地での映画作りで、滞在した山里のお年寄りとの会話のとき「おかげさまで」という言葉が絶えず耳にしたことに触れられて、人は何かの「おかげさま」で生きていることや、特に山の暮しには人だけでなく自然から受ける恩恵も含めて「おかげさま」に強く惹かれたことなどはなされました。
「五條には五條の風が吹いている」とおっしゃる感性を、今後学びたいと思いました。
新作「二つ目の窓」の予告編を映画のなかで語る河監督です。
今県内では郡山で上映されているとのことですが、機会があれば見たい映画の一つになりました。
特別上映で「ひと夏のファンタジア」という韓国映画が上映されました。
五條市内が舞台となったラブストーリーです。いわゆる韓流ブームに乗った作品ではなく、韓国人映画監督と助監督兼通訳が、新作の映画撮影に先立って古くからの町並みを残す奈良県五條市を訪れて二人ははシナリオのネタ集めに街を歩き回り、地元の人々を取材していきます。
現在実在する街並みや、路地、古くからのお店や、喫茶店、立ち止まった町角が映画の中に映し出される度、会場に何かのどよめきに似たものが流れ包まれるのも、この映画ならではのものでした。
河直美監督の「二つ目の窓」のポスター
このイベントは昨日の記事です。帰ってすぐ感動の薄れないうちに記事にしたかったのですが、天気予報通り、突然の強風は台風のように雨戸をたたき雷といつまでたってもやまない雷鳴に、諦めてラジオを聴きながら眠ってしまいました。 5251