カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

JR奈良駅

2019年04月10日 | ☆ ふるさと・大和

 

 

「近代化産業遺構」指定の建築物です

1934年竣工の「旧JR奈良駅舎」は、経済産業省から「近代化産業遺構」に指定されている歴史ある建築物です。

奈良の寺院の屋根を模し、寺院風和風と鉄骨鉄筋コンクリート造りの折衷様式の、とても美しい建物です。

2003年に新駅舎へ切り替わったため、数年は使用されていませんでしたが、

2009年7月25日に『奈良市総合観光案内所』として生まれ変わりました。

 

 

学生時代にこの駅舎を使って通学していたころには、建物の美しさに目を留めることもなく、

駅に降り立つとまっしぐらに、三条通りを北に向かって歩くか、市内循環バスに詰め込まれるように

乗って学校に急いだような毎日でした。

 

 

 

はっきり覚えているのは、駅舎の屋根の上の水煙のような相輪と、風鐸でした。

駅前の広場は、広くて舗装は今のように美しくしていませんでした。

この広場で強烈な思い出となっているのは、時々この広場いっぱいに、進駐軍の兵隊さんが

集結していて、その間をかいくぐるようにして、広場を渡り切って、バス停に向かって歩いた

不気味さがありました。

当時、高畑にアメリカ軍の駐屯地と言うか、宿舎があってのことで、移動に当時の国鉄を使っていたから

駅前広場が、兵隊さんで埋められたようだったのでした。

その駐屯地は、日本に還されて今は、教育大になっている、そんな時代に、青春時代を過ごしたことが

美しくなった駅舎と、広場を歩くと思い出されます。

 

折角奈良に来たのだから、行きたいところは、沢山あったのですが、帰りの予定がありましたので、

1番行きたい所である、春日神社の水谷神社の傍にある、水谷茶屋に向かいました。

途中氷室神社の枝垂れ桜がとても綺麗だったのですが、人・人・人の上駐車場も満車状態でしたので

瞼の裏から心のアルバムに撮っておきました。

春日神社の駐車場もなっかったので、一方通行に標識に沿って、若草山の麓に出ました。

観光バスが乗客を降ろす間、気長にというよりは、絶好のチャンスとばかりに、

登山口に立つ孤独な鹿ちゃんに惹かれて、写真を何枚か撮って行きました。

 

若草山の山開けはまだのようで、穏やかで、静かな山と桜、青ぞらに浮かぶ白い雲。

草を食む鹿の動きを、前の車が動き出すまで、ゆっくり大和の春を、車の中から楽しみました。

 

 

やっと動き出した観光バスについて一方通行の道を下りました。

しかし、停車する場所もないまま、前の車が停車するすきまに、車の中からパチリ。

紅葉の頃の水谷茶屋とはまた違って、春の茅葺屋根と、桜新芽の枝に飾られて

やっぱり、来て良かった、奈良の好きな風景に感動しました。

2019・04・09撮影 

コメント (4)
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