世尊寺へは聖徳太子御手植えの、壇上の桜(不老長寿の桜)を見に行った時のことです。
桜は、花芽なのか、葉芽なのかまだはっきりしないような、様子で、早すぎたことが分かりました。
大淀町上比曽のお寺に、芭蕉が訪れて、この桜のことを句に残しています。
桜の咲く頃にまた来ようと思いながら帰ったのですが、あちこち花に誘われて行っているうちに忘れてしまいました。
朽ちたような幹から今年の小枝を伸ばして芽を出している、桜の命の力強さを目にして、来年こそは花の咲く頃を、見逃さないようにしたいものです。
その時に咲いていた「花の木」です。
「花の木」
本当にオーソドックスな花の名前です。
「季節の花 300」には次のように記載されています。
・中部地方の山地の湿地などに生える。愛知県の県花。春には新葉がきれい。 赤い目立たない花も咲く。
この花が美しいので
「花の木」になったとのこと。
落ちていた花を撮りました。砂利の大きさと比べると、花の大きさはごく小さなものです。
お寺の奥様が庭に出て来られて、花の木について教えてくださったのですが、この辺りでは珍しいとのことでした。
やはりこの辺りでは珍しい樹だそうですが、私は県内で1か所見たことがあります。
それは、宇陀市の森薬草園の裏山への上り口の傍でした。カタクリの花を見に行った時だったので丁度今頃だったと思います。
中門の右側のぼんやり赤いのが、花の木です。かなり丈の高い樹です。