92y最終型のシトロエンBX19TZi 超ロングホイールベースに注目
シトロエンBXはかって日本で最も売れたシトロエンでした。
それまでのシトロエンと言えばマニア向け稀少車でラインナップも2CV、GS、CXとおよそ実用的とは言い難い所有するにはハイリスクのクルマでした。
それがBXがデビューして適当なサイズもさることながら日常の足に出来るほど信頼度も高くなりもはや少数派と言えないくらいの台数が日本でも売れたはずです。
たまたま入庫したこの19TZiですが過去を振り返りBXの美点を考察するのも悪くありません。
BX最大の美点であるルーミィな室内 レカロ風シートは固めながら快適
超ロングホイールベースが売りのシトロエンは同クラス他車に較べて圧倒的なルーミィさを誇ります。
このBXも外寸からすると驚くほど広いと言えましょう。
Rrもご覧の通り広くて快適
予備タイアホイールが横向きに4本収まる
荷室もこのように広く荷物満載の長距離ドライブにも最適です。
サスはご存じハイドロニューマティックが奢られておりかなり柔らかめのバネレートでもノープロブレムです。
近所をテストドライブの図
エンジンは1900であっても若干非力で決してパワフルとは言えませんが少なくとも街中の流れに乗り遅れるほどではありません。
この個体は11万km程走行してますが全般的に好調でよくメンテされた感があります。
すぐに?固くなるハイドロのスフェアーも良好でハイドロ気分を味わえました。
何と言っても当時BXは日常の足として何不自由なく使えたのがシトロエンとしては画期的としか言いようがありませんでした。
真夏のクーラーも強力でオーバーヒートやパーコレーションとも無縁でした。
大枚な出費を強いられるようなトラブルもなかったはずですね。
実はDrもかって2000年式の19GTIを新車から5,000km程所有したことがありました。
新車というのもありましたがどこも壊れずに通勤からロングまで全く平気の平ちゃんでありました。
ハイドロの卓越したロードホールディングも大きな美点であります。
何か欠点をと探してみましたが少なくとも致命的なところは見当たりません。
強いていうならパワーが若干非力ということでしょうか?。
SOHC 100PSのエンジン 最初期はキャブレター仕様
最もこの年代のフランス車はどれも排気ガス対策の影響でかなりガスを絞られていたのとハイギアリングの仏車ですから致し方ないとも言えましょう。
逆に初期のキャブモデルのほうが遙かにパワフルでした。
後は従来の仏車というかシトロエンにしては全体的に乗り味が固いです。
シートもドイツ車的に固めでサスも同様です。
これは時代の流れかもしれませんね。
この個体に関しては安めにネットオークションにでも出して売る予定でまだまだ実用として使える個体です。
街中ではまずBXにお目に掛かることがなくなったのは淋しいです。
DS、GSほどのコレクターズアイテム性はありませんが実用性はありますよ!(苦笑)。