(中国チベット自治区のラサで、26日に行われた新型コロナ対策への抗議デモとみられる映像 参加者は数百人で警察と衝突がおきたとも。 厳しい少数民族監視体制下にあるチベットでデモは異例のこと。
毎日数人程度の感染者が出るラサでは、8月からロックダウンが続いているとか。
チベット族の不満が爆発したのか・・・と思いましたが、デモ参加者の多くは漢族出稼ぎ労働者で、「家に帰りたい」というものだったようです。【10月28日 TBS NEWS DIGより】)
【党大会後も「ゼロコロナ」が続く】
新型コロナは日本では再び増加の兆しも見えて、冬場の第8波への懸念が高まっていますが、海外では「もう、コロナは気にしない」といった風な対応も。
“コロナ陽性でも隔離不要、オーストラリアは「コロナ終了」で経済活性化へシフト”【10月27日 Newsweek】
“カナダが入国規制撤廃へ=コロナ、ワクチン証明も不要”【9月27日 時事】
欧米でも、途上国でも、コロナ関連のニュースがあまり見られなくなったのは、感染が収まったと言うよりは、もう気にしなくなった、感染者の把握もあまりしなくなった・・・ということのようにも。
一方で、都市のロックダウン、濃厚接触者に限らず一網打尽の大規模隔離といった厳格な「ゼロコロナ」を続けるのが中国。しかし、オミクロン株の感染力の強さは防ぎきれないようです。
****中国の新型コロナ感染者、半年ぶり高水準 規制に不満広がる****
中国国家衛生健康委員会は4日、新型コロナウイルスの新規市中感染者が3日に3871人と、5月初旬以降で最多になったことを明らかにした。5月初旬には上海で新型コロナが猛威を振るい、北京市も感染対策を急いでいた。
中国では厳格な新型コロナ規制に対する不満が広がっている。
ブルームバーグ・ニュースは4日、当局が新型コロナを国内に持ち込んだとする航空会社を処分する制度を打ち切る方向で作業を進めていると報じた。ゼロコロナ政策の影響緩和を探っている兆しという。
湖北省の省都・武漢では過去1週間、2桁の新規感染者が報告されたことを受けて、一時的なロックダウン(都市封鎖)や規制が相次いで導入されており、ソーシャルメディアに投稿された動画によると、3日夜にロックダウン中止を求める抗議活動が起きた。ロイターは動画の信ぴょう性を確認できていない。
青海省の省都・西寧でも今週、ロックダウンに伴う食料品の高騰と生活必需品の不足を訴える投稿がソーシャルメディアに相次いだ。同市では10月末に大半の店が閉鎖され、3日間食品を購入できなかったとされる高齢の女性に住民が牛乳と野菜を手渡す動画も投稿されている。【11月4日 ロイター】
中国では厳格な新型コロナ規制に対する不満が広がっている。
ブルームバーグ・ニュースは4日、当局が新型コロナを国内に持ち込んだとする航空会社を処分する制度を打ち切る方向で作業を進めていると報じた。ゼロコロナ政策の影響緩和を探っている兆しという。
湖北省の省都・武漢では過去1週間、2桁の新規感染者が報告されたことを受けて、一時的なロックダウン(都市封鎖)や規制が相次いで導入されており、ソーシャルメディアに投稿された動画によると、3日夜にロックダウン中止を求める抗議活動が起きた。ロイターは動画の信ぴょう性を確認できていない。
青海省の省都・西寧でも今週、ロックダウンに伴う食料品の高騰と生活必需品の不足を訴える投稿がソーシャルメディアに相次いだ。同市では10月末に大半の店が閉鎖され、3日間食品を購入できなかったとされる高齢の女性に住民が牛乳と野菜を手渡す動画も投稿されている。【11月4日 ロイター】
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ロックダウン等の規制による経済減速、有無を言わせぬ強硬な対応への住民不満など、問題が膨らんでいる「ゼロコロナ」ですが、中国当局はその正当性を強調しています。
****中国政府「ゼロコロナ政策は効果が高い」と正当性を強調****
中国政府は「ゼロコロナ政策」について、「トータルとしては最も経済的で効果が高い」と、その正当性を強調しました。
中国は都市封鎖や行動制限などによって新型コロナの感染拡大を封じ込める、いわゆる「ゼロコロナ政策」をとり続けています。
中国外務省の毛寧報道官は会見で、ゼロコロナ政策が経済成長の妨げになっているのではという質問について次のように答えました。
中国外務省 毛寧報道官
「新型コロナの感染拡大を防止して初めて経済は安定する。トータルに考えれば中国のコロナ対策は最も経済的で効率がいいものだ」
毛報道官は「中国経済は全体的に安定的回復を見せている」と主張し、「ゼロコロナ政策」の正当性を強調しました。
習近平指導部は「ゼロコロナ政策」と経済成長の両立を目指すとしていますが、中国経済は減速し続けており、16日からの党大会で、方針の修正があるかに注目が集まっています。【10月12日 TBS NEWS DIG】
中国は都市封鎖や行動制限などによって新型コロナの感染拡大を封じ込める、いわゆる「ゼロコロナ政策」をとり続けています。
中国外務省の毛寧報道官は会見で、ゼロコロナ政策が経済成長の妨げになっているのではという質問について次のように答えました。
中国外務省 毛寧報道官
「新型コロナの感染拡大を防止して初めて経済は安定する。トータルに考えれば中国のコロナ対策は最も経済的で効率がいいものだ」
毛報道官は「中国経済は全体的に安定的回復を見せている」と主張し、「ゼロコロナ政策」の正当性を強調しました。
習近平指導部は「ゼロコロナ政策」と経済成長の両立を目指すとしていますが、中国経済は減速し続けており、16日からの党大会で、方針の修正があるかに注目が集まっています。【10月12日 TBS NEWS DIG】
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党大会で習近平政権の成果としてコロナとの戦いの勝利をアピールして、対策の緩和に向かう可能性もあるかも・・・とも言われていましたが、党大会での明確な路線変更はなかったようです。
****中国当局、ゼロコロナ政策堅持の方針 新規拡大抑制に向け努力****
中国国家衛生健康委員会は2日、新型コロナウイルス感染を速やかに封じ込めるため、「ゼロコロナ政策」を堅持すべきとの見解を示した。同委員会がコメントを発表するのは第20回共産党大会以降で初めて。
中国は大規模ロックダウン(都市封鎖)や各種対策が経済に悪影響を及ぼしてもゼロコロナ政策を緩和することはないと繰り返し表明している。1日の感染者数は約3000人だった。【11月3日 ロイター】
中国は大規模ロックダウン(都市封鎖)や各種対策が経済に悪影響を及ぼしてもゼロコロナ政策を緩和することはないと繰り返し表明している。1日の感染者数は約3000人だった。【11月3日 ロイター】
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しかし、感染者が減らない現状、よく指摘されるように「ゼロコロナ」対応を習近平政権の成果と位置づけ、政権の正当性と結びつけててしまった以上、中途半端な形での「後退」は許されないという政治的な観点、更には、地方部の医療体制の不十分さから感染爆発に対応できないこと、高齢者へのワクチン接種が進んでいないこと、その中国製ワクチンの信頼性に疑問もあることなど・・・等々で、なかなか対応を緩めることが出来ない状況に見えます。
【強引な規制に高まる住民の不満】
ただ、長期化に伴って弊害も。
検査自体も、“少し前より検査はかなり緩んでいた。検査員は綿棒を舌に0・5秒当てただけ。以前はのどの奥をぐりぐり5秒前後こすられたが、最近は、軽く触れるだけだ。陽性の人を見つけるより、検査することが目的になっているかのようだ。”【日系メディア】
中国当局のコロナ対応の苛烈さは以前からも問題になっているところで、最近でも多くの不満・抗議が出る事態にもなっています。
****上海ディズニー一時休園、SNSで来園者「出られない」「助けて」…当局の防疫強化が影響か****
中国の上海ディズニーリゾートは31日、新型コロナウイルスの感染対策として、メイン施設のディズニーランドを含む全施設を一時休園すると発表した。再開時期は示していない。
上海市内では10月に入り、連日、市中感染者が確認されている。市トップの陳吉寧チェンジーニン同市党委員会書記は10月29日の会議で、習近平シージンピン国家主席の肝いりで11月初旬に行われる「国際輸入博覧会」を例示し、「防疫により、重要な活動を順調に実施しなければならない」と述べていた。今回の休園に影響した可能性がある。
中国版ツイッター微博ウェイボーには、来園者と見られる人が「PCRで陰性にならないと出られない」「助けて」などと訴える書き込みがある。【10月31日 読売】
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封鎖の原因は、27日以降にディズニーランドを訪れた上海市内に住む30代の女性1人から陽性反応が出たためだったとのことで、約2万人がPCR検査を行うため園内に足止めされましたが、全員の陰性が確認されたため、封鎖からおよそ10時間後に解放されたとのこと。【11月1日 ABEMA Timesより】
****駐車場やトイレで隔離!?…依然続く中国の“ゼロコロナ政策”に不満高まる****
先の共産党大会で、習近平国家主席が「成果を収めた」と自画自賛したゼロコロナ政策。しかし、SNS上では駐車場やトイレで市民が隔離させられる様子が拡散しています。(中略)
きのう、新型コロナの感染者が1人確認されたことで、急遽、閉鎖された北京の団地。外には宅配されたものが積み上がり、住民は柵越しに荷物を受け取る事態になりました。(中略)
依然続く厳しいコロナ対策に市民は…
市民 「稼げない上、食べるのにも困っています。それを無視して感染症対策をしても意味がないです」
一方、こちらは北西部・甘粛省で撮影されたとみられる映像。屋外の駐車場に並べられたベッドで市民が横になっています。SNS上では隔離施設を消毒するために外に出されたという情報もありますが、この時の気温は10度以下に下がっていたとみられ、窮状を訴える人も。(中略)
こちらの映像では、トイレに並べられたベッドで寝る市民の姿も。きのうの甘粛省の新規感染者は25人でした。
また、内陸部の青海省の西寧市では、感染拡大をおそれた地元政府が物流センターを止めたため、物資が不足し、一時、野菜の値段が高騰。白菜が1つ49元=1000円近くもすると訴える投稿もありました。
きのうの中国全土の新規感染者数は1117人。日本に比べればはるかに少ない数ですが、市民の不満をよそに、中国政府はゼロコロナ政策を継続する構えです。【10月27日 TBS NEWS DIG】
きのう、新型コロナの感染者が1人確認されたことで、急遽、閉鎖された北京の団地。外には宅配されたものが積み上がり、住民は柵越しに荷物を受け取る事態になりました。(中略)
依然続く厳しいコロナ対策に市民は…
市民 「稼げない上、食べるのにも困っています。それを無視して感染症対策をしても意味がないです」
一方、こちらは北西部・甘粛省で撮影されたとみられる映像。屋外の駐車場に並べられたベッドで市民が横になっています。SNS上では隔離施設を消毒するために外に出されたという情報もありますが、この時の気温は10度以下に下がっていたとみられ、窮状を訴える人も。(中略)
こちらの映像では、トイレに並べられたベッドで寝る市民の姿も。きのうの甘粛省の新規感染者は25人でした。
また、内陸部の青海省の西寧市では、感染拡大をおそれた地元政府が物流センターを止めたため、物資が不足し、一時、野菜の値段が高騰。白菜が1つ49元=1000円近くもすると訴える投稿もありました。
きのうの中国全土の新規感染者数は1117人。日本に比べればはるかに少ない数ですが、市民の不満をよそに、中国政府はゼロコロナ政策を継続する構えです。【10月27日 TBS NEWS DIG】
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アップル社製のスマートフォンiPhoneの組み立てを請け負う工場で従業員の帰宅を制限して操業を続けたところ、多くの従業員が脱出するなどの混乱が起きています。
****中国のiPhone工場、コロナで従業員大量脱出の詳細―独メディア****
2022年11月1日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国版サイトは、iPhoneの受託生産を行っている河南省鄭州市のフォックスコン(富士康)工場で発生した従業員の大量逃亡について詳細な経緯を報じた。
記事は、フォックスコン内部関係者に取材した中国メディア・第一財経の10月31日付文章を引用。内部関係者の話として、工場内では10月中旬以降新型コロナの感染対策措置において、影響を受ける従業員の数があまりにも増えたため隔離場所が不足し、物資の配送も遅れたほか、PCR検査などの検体採集者が不足したことなどにより混乱が発生したと伝えた。
そして、フォックスコンが10月13日に工場外から通勤していた従業員を工場エリア内の宿舎に寝泊まりさせた上でのクローズドループ管理を開始し、19日には各棟に検査スポットを設置し、その後食堂も閉鎖して従業員の動線を制限し、N95マスクの装着と24時間以内の陰性証明携帯を義務化、21日には1日にPCR検査と抗原検査の両方を実施する体制を取ったと紹介。しかし感染状況は改善されず、不便な生活を強いられた従業員の不満が徐々に募り、根拠のない流言まで出回り始めたとしている。
さらに「その後、想像を超える事態が発生した」とし、河南省の各都市が29日、鄭州工場で働く地元出身の従業員に対して「帰省を受け入れる準備ができている」とのメールを配信し、その日の午後に従業員が「集団帰郷」する様子がネット上で「生中継」されるに至ったと紹介。この状況について、中国新聞社など中国政府系メディアも珍しく取り上げ、工場から従業員たちが数十キロ、さらには100キロもの道のりを歩いて帰省する現象を報じたとしている。
従業員が工場から続々と脱出する流れを食い止めるべく、フォックスコンはデジタル製品事業群の責任者が10月31日に「現時点で重症者は出ておらず、政府の強力な支援のもとで感染状況は落ち着いている。工場内の食堂も徐々に再開しており、20万人分の一日3食の食事が確保されている」とコメントするなど、工場内の感染状況や秩序が落ち着いていることをアピールしているものの、それでも従業員の徒歩による帰省の流れは止まっていないと記事は伝えている。
また、内部関係者が「従業員も仕方なく歩いて故郷に帰ろうとしている。感染に対する恐怖に加え、会社からの情報が不足していること、そして感染対策のための交通規制が原因だ」と語る一方で、「ネット上では工場内の動画や画像が大量に拡散しているが、都合のいい部分だけを切り取ったような一方的で事実に反する情報もある。内部から見る限り、会社も改善に向けて努力している」と述べたことを紹介した。【11月3日 レコードチャイナ】
記事は、フォックスコン内部関係者に取材した中国メディア・第一財経の10月31日付文章を引用。内部関係者の話として、工場内では10月中旬以降新型コロナの感染対策措置において、影響を受ける従業員の数があまりにも増えたため隔離場所が不足し、物資の配送も遅れたほか、PCR検査などの検体採集者が不足したことなどにより混乱が発生したと伝えた。
そして、フォックスコンが10月13日に工場外から通勤していた従業員を工場エリア内の宿舎に寝泊まりさせた上でのクローズドループ管理を開始し、19日には各棟に検査スポットを設置し、その後食堂も閉鎖して従業員の動線を制限し、N95マスクの装着と24時間以内の陰性証明携帯を義務化、21日には1日にPCR検査と抗原検査の両方を実施する体制を取ったと紹介。しかし感染状況は改善されず、不便な生活を強いられた従業員の不満が徐々に募り、根拠のない流言まで出回り始めたとしている。
さらに「その後、想像を超える事態が発生した」とし、河南省の各都市が29日、鄭州工場で働く地元出身の従業員に対して「帰省を受け入れる準備ができている」とのメールを配信し、その日の午後に従業員が「集団帰郷」する様子がネット上で「生中継」されるに至ったと紹介。この状況について、中国新聞社など中国政府系メディアも珍しく取り上げ、工場から従業員たちが数十キロ、さらには100キロもの道のりを歩いて帰省する現象を報じたとしている。
従業員が工場から続々と脱出する流れを食い止めるべく、フォックスコンはデジタル製品事業群の責任者が10月31日に「現時点で重症者は出ておらず、政府の強力な支援のもとで感染状況は落ち着いている。工場内の食堂も徐々に再開しており、20万人分の一日3食の食事が確保されている」とコメントするなど、工場内の感染状況や秩序が落ち着いていることをアピールしているものの、それでも従業員の徒歩による帰省の流れは止まっていないと記事は伝えている。
また、内部関係者が「従業員も仕方なく歩いて故郷に帰ろうとしている。感染に対する恐怖に加え、会社からの情報が不足していること、そして感染対策のための交通規制が原因だ」と語る一方で、「ネット上では工場内の動画や画像が大量に拡散しているが、都合のいい部分だけを切り取ったような一方的で事実に反する情報もある。内部から見る限り、会社も改善に向けて努力している」と述べたことを紹介した。【11月3日 レコードチャイナ】
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「子どもの粉ミルクがなくなった」と言う父親がナイフを手に検問を突破する騒ぎも。
****新型コロナの封鎖にナイフを持って検問突破…理由は「子どもの粉ミルクがなくなった」****
感染を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策を続ける中国。子どもを抱え、困った父親がまさかの行動に出ました。その結末は。
父親 「特殊な状況だ。こんな小さな子だし、粉ミルクが必要なんだ」 大声で訴えている男性。手にナイフを持っています。
これは中国のインターネットに投稿された映像で、河北省保定市とされます。男性の住む地域は、新型コロナ感染拡大を防ぐためロックダウンとなっていて、子どもの粉ミルクを手に入れようと強硬手段に出たものとみられます。
ただ、この後、車で検問を突破したものの、すぐに拘束され入念に消毒液を吹きかけられたうえ、元いた封鎖地域に戻されてしまいました。
警察は父親に100元、日本円でおよそ2000円の罰金を科しましたが、粉ミルクは当局の立会いのもと、手に入れることができたということです。(後略)【11月1日 TBS NEWS DIG】
父親 「特殊な状況だ。こんな小さな子だし、粉ミルクが必要なんだ」 大声で訴えている男性。手にナイフを持っています。
これは中国のインターネットに投稿された映像で、河北省保定市とされます。男性の住む地域は、新型コロナ感染拡大を防ぐためロックダウンとなっていて、子どもの粉ミルクを手に入れようと強硬手段に出たものとみられます。
ただ、この後、車で検問を突破したものの、すぐに拘束され入念に消毒液を吹きかけられたうえ、元いた封鎖地域に戻されてしまいました。
警察は父親に100元、日本円でおよそ2000円の罰金を科しましたが、粉ミルクは当局の立会いのもと、手に入れることができたということです。(後略)【11月1日 TBS NEWS DIG】
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遼寧省丹東市ではロックダウンによって、中朝貿易が再び止まる可能性も。
****中国・丹東市ロックダウン、4日まで外出禁止…感染者1人・中朝貿易に影響の可能性****
中国遼寧省丹東市の中心部で1日、新型コロナウイルス対策として事実上のロックダウン(都市封鎖)が始まった。10月30日に感染者1人が見つかり、31日に実施したPCR検査でも新たに感染が疑われるケースが見つかったためとしている。
市の発表によると、1日午前5時から4日午前5時までの間、住民の外出を原則禁止し、バスの運行やタクシーの営業を止める。期間中、住民のPCR検査を毎日実施し、感染拡大の早期封じ込めを図る。
丹東市は北朝鮮との貿易拠点で、9月26日に定期運行が再開した鉄道貨物輸送にも影響する可能性がある。【11月1日 読売】
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【当局が謝罪に追い込まれる事件も】
一酸化炭素中毒を起こした3歳の男児が「封鎖」で病院搬送が遅れ死亡するという痛ましい事件も。住民の怒りを買い、当局は謝罪に追い込まれています。
****コロナ封鎖で搬送遅れ3歳児死亡、中国当局が謝罪****
中国北西部の都市蘭州で、一酸化炭素中毒を起こした3歳の男児が、新型コロナウイルスのロックダウン(都市封鎖)のため搬送が遅れ死亡したことを受けて、地元当局が謝罪した。中国でこのような問題をめぐり、当局が責任を認めるのはまれ。
蘭州では、1か月近く都市封鎖が続いている。現地警察は1日の発表で、男児の死亡を認めたが、医療機関への搬送に遅れがあったことには言及していなかった。
男児の父親は2日、ソーシャルメディアに、検問所の担当者から自宅の敷地を離れる許可が下りず、救急車の到着も遅かったと投稿。1時間以上たった後、父親は自宅の敷地を出ることに成功し、タクシーで病院に向かった。しかし到着後間もなく、男児の死亡が確認された。
地元保健当局は3日、ソーシャルメディアで今回の出来事の詳細な経緯を公表した上で、家族に対し「心からの哀悼の意」を表するとともに、「メディアとインターネットユーザーの批判と指摘を真摯(しんし)に受け止め、(過ちを)正していくことを誓う」と表明した。
蘭州当局は、父親が何度も緊急通報したにもかかわらず、救急車を派遣するまで90分以上かかったことや、住居の敷地の出口で職員と長時間押し問答になったなったことを認めた。「今回の事態により、緊急救助体制に問題があり、緊急対応能力が不足し、職員の対応に柔軟さが欠如していることが判明した」との声明を出した。
男児の死を受けて、中国の「ゼロコロナ」政策にオンライン上で批判が殺到。「微博(ウェイボー)」では、「新型コロナの3年間の大流行が、この子の人生の全てだった」とのコメントが拡散した。ただし関連ハッシュタグの一つは、数百万回閲覧された後に検閲を受け、削除された。 【11月3日 AFP】
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【専門家から近く大幅修正との発言も】
上記のような全国各地で起きている事態、住民の不満の高まり、経済への悪影響・・・等々で、さしもの中国当局も「変更」するという兆しも。
****中国「ダイナミックゼロコロナ」政策、近く大幅修正=著名疫学者****
中国疾病予防抑制センターの疫学首席科学者を務めた曽光氏は4日、新型コロナウイルスに対する中国の「ダイナミックゼロコロナ」政策について、近く大幅な変更が行われると明らかにした。米シティが主催した会合での発言をロイターが確認した。
曽氏は新しいワクチンや抗ウイルス薬研究の進展を挙げ、中国の開放の条件は「蓄積」されていると述べた。
今後5─6カ月の間に多くの新たな政策が導入されるとの見通しを示したが、どのような情報に基づいた発言か説明しなかった。(後略)【11月4日 ロイター】
曽氏は新しいワクチンや抗ウイルス薬研究の進展を挙げ、中国の開放の条件は「蓄積」されていると述べた。
今後5─6カ月の間に多くの新たな政策が導入されるとの見通しを示したが、どのような情報に基づいた発言か説明しなかった。(後略)【11月4日 ロイター】
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もちろん、「変更」が行われるにしても、「政権のコロナとの戦いの成果」をアピールしつつ、ワクチンや治療薬の状況も変わったので・・・という形でしょう。