家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

テナガエビ

2012-04-03 11:25:25 | Weblog
夕食のテーブルに手長エビの刺身と焼いたメヒカリが乗った。

手長エビはイセエビにもひけをとらないほどの大物だ。

お祭りでもないし何かのお祝いでもない。

妻の習う藍染め教室は舞阪という浜名湖の漁港近くにある。

教室そのものが元牡蠣を剥く家だったのだから、いかに海に近いかがうかがわれる。

魚市場に漁船が戻ってくる時刻が午後2時頃。

そして妻の教室の終了時刻が4時。

教室を出て地元の魚屋に寄る頃ちょうど新鮮な魚類が届いているのだ。

だから月に2度ほど妻の習い事に合わせて食卓が豪華になるというわけだ。

入荷物は、その時の上がった物による。

早々にテーブルに着いた麿君も美味しそうな香がたまらないらしい。

エビの刺身のコリコリ感とヤワラカ感が一気にシアワセ感を呼ぶ。

エビの尾を手で持って歯で挟む強さを調節して最後の部分まで残さず食べる。

続いて流し込むアルコールが倍も美味しく感じられる。

味噌汁に入った長い手も頭部も、そのままガリガリと食べた。

野菜にしても教室の先生が目の前の畑にある物を採ってきてくれたものだ。

先ほどまで海で泳いでいた物と、ほんの少し前まで大地とつながっていた物という贅沢極まりない食卓。

かくして妻の習い事が美味しい物とごちゃ混ぜになってありがたいものとなっているのは妻の戦略ではない。

妻には「また習い事に行ってきてね」と思うのだが、それは私の強い運であると思うことにしている。