友人の陶芸家が静岡で個展を開いた。
「赤と黒と白の器」というタイトルだ。
彼の庵を訪問したとき、まだ窯を開けてなかったので今回の作品がどんな出来なのかは知らなかった。
大通りから1本入ったところで高級住宅地らしい大きな屋敷ばかりの連なる中にガラス張りの会場はあった。
通り沿いとは打って変わって閑静な住宅街だ。
会場の前には庭も設えてある。
入っていくと彼は驚いた。
「こんなところまで、わざわざ済みません」と言う。
いつもは椅子に座ってロクロを回しているため会場でポツンと客を待つのにくたびれているらしい。
「手持ち無沙汰で」と嘆く。
まさに手を動かす仕事の彼が手を動かさないのだから気の毒だ。
今回の作品は、とても出来がよく高級感の漂う物が多かった。
高級住宅地だから、それなりの作品を作ろうと思っていたわけではないと思うが、それでもしかし、かなりハイクラスの家に合う物が多い。
生まれて初めてサラリーマンのように通勤を味わっている。
その通いでも疲れてしまっているようだった。
この地にお馴染みさんが出来れば彼の創作意欲にも何かしらの刺激が加わるに違いない。
かといって「儲けてやる」というような単純さは持ち合わせていない頑固者だ。
ここのところ作風が変わってきた。
彼にとっては疲れることかもしれないが、こういう経験をたくさんしてもらって大いに変わっていって欲しいとファンは願う。
「赤と黒と白の器」というタイトルだ。
彼の庵を訪問したとき、まだ窯を開けてなかったので今回の作品がどんな出来なのかは知らなかった。
大通りから1本入ったところで高級住宅地らしい大きな屋敷ばかりの連なる中にガラス張りの会場はあった。
通り沿いとは打って変わって閑静な住宅街だ。
会場の前には庭も設えてある。
入っていくと彼は驚いた。
「こんなところまで、わざわざ済みません」と言う。
いつもは椅子に座ってロクロを回しているため会場でポツンと客を待つのにくたびれているらしい。
「手持ち無沙汰で」と嘆く。
まさに手を動かす仕事の彼が手を動かさないのだから気の毒だ。
今回の作品は、とても出来がよく高級感の漂う物が多かった。
高級住宅地だから、それなりの作品を作ろうと思っていたわけではないと思うが、それでもしかし、かなりハイクラスの家に合う物が多い。
生まれて初めてサラリーマンのように通勤を味わっている。
その通いでも疲れてしまっているようだった。
この地にお馴染みさんが出来れば彼の創作意欲にも何かしらの刺激が加わるに違いない。
かといって「儲けてやる」というような単純さは持ち合わせていない頑固者だ。
ここのところ作風が変わってきた。
彼にとっては疲れることかもしれないが、こういう経験をたくさんしてもらって大いに変わっていって欲しいとファンは願う。