家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

家の中で火遊び

2010-01-31 09:48:12 | Weblog
春野に到着して室内温度を見ると8度。

灯油ストーブを点けるよりも囲炉裏で直接火をつけてみようと思い立った。

古くなったフライパンを持ってきて大きな五徳の上の鉄瓶をどけて置く。

枯れた杉の葉に着火して、その火を小枝に移す。

火は勢いよく燃え上がった。

「いやあ気持ちいいなぁ」と思った。

小枝はすぐに燃え尽きてしまうので、もう少し大きな枝を足す必要があった。

外に出て枯れ枝を探した。

素手では折れない程度の物を火の上に置いた。

火は、ほとんど消えかかっていたので、もう一度小枝を入れた。

「フーフー」と何度も吹くと下にあった赤い燃えカスが再び勢いを増してきた。

「ボワッ」と一瞬で小枝に燃え移り再びボーボーメラメラと大きな炎が身をくねらす。

温度計は10.5度を示していた。

「おおー。上がった上がった」と喜んでいるのも束の間。

煙が出てきた。

どうやら生乾きの枝だったらしい。

煙は枝からまっ縦に立ち昇り天井を龍のようにゆっくり動いた。

室内に煙が充満したので急いで窓を開けた。

窓という窓を全て開けないと煙いし臭い。

開け放した窓から冷たい風が入り込み暖めたはずの空気は全部外に移動した。

まだもくすぶる枝をフライパンごと外に出した。

室内温度を上げることには失敗したが室内と自分を少し燻製にすることができた。

これで虫が付かなくなったかな。

寒いまま弁当を食べた。



ドラム缶風呂

2010-01-30 09:15:38 | Weblog
春野には、シャワーのみで風呂がない。

どうしても春野で風呂に入りたいと思った。

春野ライフを、もっと充実させるのだ。

だが風呂を作るのでは面白くない。

ドラム缶風呂を思いついた。

ドラム缶風呂ならば家の中から外、そして山の中から川辺まで移動が自由だ。

じゃぁドラム缶を入手しようということになった。

ネットで探すといろいろ出てくる。

鉄製のドラム缶は安価で入手し易いが痛むのも早い。

プラスティック製では直火を使えない。

それではステンレスが良かろうということになった。

調べてみると、けっこう高価だ。

中古もあるにはある。

だが友人から脅された。

「ステンレスのドラム缶に入れる物って、ちょっとやばい物じゃないの?プルトニウムとか?」

真偽の程は分からないがビビって、すぐにあきらめた。

それなら新品を買うしかないかということになって注文した。

納期は3週間と書かれていたが1週間で届いた。

玄関にドラム缶があると入って来た人が必ず

「これは何ですか?」と聞く。

妻は、その度に

「ねー。男ってバカでしょー」と言っているようだ。

だが縁側で、あるいは籐棚の下で気田川を見ながらゆっくり湯に浸かることを想像すると、たまらなく嬉しくなる。

草刈りのあとのドラム缶風呂が最高の田舎暮らしと言いたい。

たしかに自分もバカだと思う。


火と子供

2010-01-29 07:19:02 | Weblog
火鉢の中で赤々と色付く火を見ると何故か落ち着く。

実際には、ほのかな暖かさしか伝わってこないのだが。

たぶん実質的な温度変化というよりは心が暖まるのだろう。

それが子供も同じだったということに気が付いた。

我が家の玄関に毎年冬には火鉢を出す。

そこに火があると妻の生徒である子供たちは必ず立ち止まる。

そしてしばらく火を掌で感じてから教室に入る。

比較的気温の高い日には日を熾(おこ)さない。

すると玄関に入っていきなり「火がないじゃん」ということになる。

どの子も火を楽しみにしていると言ってもいいくらいだ。

考えてみたら今の子供たちは炎を見る機会が減っている。

「オール電化」というシステムにしてしまった家であれば、ほぼ見ることはない。

ストーブにしても温風ヒーターはガス式も灯油式もスイッチを押すだけで暖かい空気が出てきて炎はない。

ガス台でお母さんが調理をするにしてもマッチを擦るなんてことはないし見えている炎は青い。

お風呂にしても然りだ。

そんな子供たちだから、よけいに火が愛おしく感じるのかもしれない。

子供の気持ちとは別に妻は「ボーボー」燃したいようだ。

いつも大目の炭を継ぎ足してある。

私も玄関に入ってきたときに火があるのが気持ちよい。

また夜になって火のついた炭に灰をかけておくと翌朝になって灰をどけてみると、まだ赤々と燃えている火が見られる。

新たな炭を足しておけば再び炭が燃え盛る。

この繰り返しも好ましい。

火による癒し効果は大きい。

ナタとノコ

2010-01-26 09:12:47 | Weblog
ナタとノコのセットを兼帯(ケンタイ)という。

これを腰にぶら下げて山仕事に行く。

私のケンタイはフリーマーケットで購入した980円の物。

ノコは折れるしナタは砥いでも切れない。

そこでY爺さんに教わった店で新しく購入した。

大きさは様々ある中で私は中程度の物にした。

ナタと鞘(サヤ)が決まるとノコも、それに合わせて決まる。

早速春野に持っていった。

道端にいたY爺さんに見せた。

「これならどこに出しても恥ずかしくないですよ」と言われた。

「この大きさは私の妻の物と同じくらいだね」とも言った。

一旦帰宅して奥さんの物も持ってきた。

私のより一回り小さな物だった。

Y爺さんの物は、これよりかなり大きくて特別に打ってもらった特注品だ。

「よく切れるで、気をつけなさいよ」と言って帰っていった。

さて山に入って試してみた。

ナタは柔らかな草でもすんなり切れる。

また今までの物との違いは振り下ろす距離だ。

今までは切れないものだから思い切り力を入れる必要があり従って切る物との距離が多く要った。

だが今度は、さほど力を入れなくても切れるため至近距離から手首のスナップだけでスパッと切れる。

ノコも軽く挽ける。

これは能率が良くなったと感じた。

私は右利きだから左の腰にケンタイを付ける。

そしてケンタイはヒモで腰に巻く形をとる。

これは、ある程度緩い状態にしておかないと山の上り下りで中身がサヤから外れて落下しないようにとの配慮だと思われる。

また仕舞うときにはヒモをナタとノコの握り部分に絡ませておくということにも利用する。

道具が良くなると何だか「できる」男に感じてしまう。

まだまだ修行が足りないことは分かっているのだが。

耐震工事

2010-01-24 09:23:07 | Weblog
我が家の北隣に分譲地があり、そこでは新築工事が始まった。

また同時に西側に隣接している小学校の耐震工事も始まった。

毎日今までに無いいろいろな音と共に暮らすようになった。

「ピーピピピピッピッピッ」分譲地側から聞こえる測量機器の音。

「ガガー ドッカンドッカン ガリガリ」とは学校から聞こえる校舎を一部削り取っている音。

「ゴー」というユンボの音は両側から聞こえてくる。

北隣の分譲地からは造成工事のお知らせというA3用紙が来た。

文章と図面の入ったキッチリしたものだと感じた。

ただし工事箇所をよく見ると我が家の駐車場になっていた。

小学校の耐震工事側は現場監督が挨拶に来た。

タオルを置いていった。

わざわざお出ましとは御丁寧にと思った。

それは、やはりそれなりに大きな音がするのであった。

不況の現在機械音がするということは、ありがたいことなのだろうなと思う。

分譲地には新しいお隣さんが引っ越してこられることだろうし、耐震工事が済めば子供たちも安心して学業に専念できようし。

またTVで毎日報道されているハイチの様子を見れば大規模地震が起こったとき、この小学校で寝起きをするようになるかもしれないのだからと思う。

今も地響きを感じながら「ありがたいありがたい」と念じている。

ヒマワリの種

2010-01-23 09:28:41 | Weblog
ヒマワリの種を購入した。

これは妻へのプレゼントだ。

今まで購入していた店がヒマワリの種の取り扱いをやめてしまった。

その後ペットショップを覗いたりホームセンターのペットコーナーを探したりしてみたが売っていない。

ヒマワリの種の需要が減ったのか?

春野でヤマガラに与えていたものが滞っていてヤマガラから催促を受けていた。

妻は、それを気にして「早く買わなくっちゃ」と探していたから妻へのプレゼントになるというわけだ。

「買ってきたよ」と言ってドサリと袋を置いた。

「まぁ、ありがとう」と安堵感のこもった声で言った。

早速ヒマワリの種を、いつものエサ入れに置いておいた。

私は山の下側に草刈りに出て妻は山の上に作業に行った。

妻が上から見ていると「ジージ」と言ってやって来たヤマガラは、いっこうに食べようとしない。

妻が山から下りて庭に入ると食べ始めたという。

人間がいた方が他の動物から狙われないので食べ易いのであろう。

この時期食べ物が不足しているから取り合いになる。

センリョウの赤い実は既になくなり続いてナンテンの実がなくなり今はマンリョウの実が減り始めている。

同じマンリョウでもネコやイタチが潜んでいそうな場所にあるものは残っている。

ヤマガラも、こうした天敵から身を守るため人間の存在をうまく利用しているのであろう。

妻へのプレゼントはヤマガラへの贈り物にもなった。

妻のバースデイケーキ

2010-01-22 08:54:57 | Weblog
妻の誕生日に合わせてケーキを頼んだ。

写真入のものだ。

写真を見せると担当女性は「まぁカワイイ」と言った。

ケーキの大きさやロウソクの数住所氏名電話番号を伝えて全て終了しかけた。

「この電話番号に電話がかかって来ては困るのでケータイにしてもらってもいいですか?」と私が言うと

「ハイけっこうです」と笑顔で対応してくれた。

しかし一瞬顔が変わった、その瞬間を見逃さなかった。

私は勿論妻が電話に出るとケーキを頼んだことがバレルので困ると思って言ったのだが。

担当女性は「ははーん。ロウソク7本は家族以外の者だな?愛人か?それでネコの写真なのか?」

などと、これまた瞬時に考えられうる展開の全てを総ざらいにして思いは地の果てまで到達するということをやってのけた。

モコちゃんという名前がネコのものではないことも充分に考慮に入れてのことだ。

さて当日出来上がったケーキを受け取りに行った。

別の女性が対応してくれた。

ロウソクの数を確認し出来あがったケーキの大きさや写真の出来を確認した。

「これはネコちゃんの名前ですか?7歳なのですか?」と女性。

「いいえ12歳です」と言うと

「失礼しました」と言いながら笑顔が

「お幸せに」と複雑な環境を持つこのジジイに対してエールを送る感じだった。

帰宅して妻に隠して冷蔵庫に入れておいた。

一旦外出して戻ってきたら、すっかりばれていた。

ケーキを出して、その経緯を話すと

「そりゃ隠し子だと思ったんだよ」と新説を唱えた。


大須観音骨董市

2010-01-19 09:11:53 | Weblog
急に決まって大須観音骨董市に行って来た。

急な話でも去年名古屋骨董祭に行こうとした計画があったので、それに沿って行動した。

まず高速道路はETC通勤割引を使う。

これだと名古屋まで半額の1300円で行ける。

車は「イオン熱田ショッピングセンター」に置く。

ここは最初の5時間無料で、あとは30分200円最大でも1000円ということだ。

最寄の金山駅から電車移動した。

大須観音骨董市は盛況であった。

岩水寺フリーマーケットに出している業者が数人いたし並べられている品々も他とそんなに変わった物はない。

しかし岩水寺と決定的に違うのは客だ。

岩水寺の場合車で集まるしかないが、ここは街中に位置することで、より多くの一般人が来ることになる。

また着物姿が目立った。

それも大正時代のような出で立ちとか、ちょんまげ風の髪型に着物という人もいた。

地元にない東急ハンズに移動した。

最近はホームセンターが充実してきたので以前ほどの目新しさは、なくなった。

金山駅近くの骨董アーケードにも顔を出した。

ちょっと前まであったけど今は懐かしい、という物で溢れていた。

さてイオンで日常の買い物を済ませて駐車場を出るとき料金は400円だった。

つまり車を6時間駐車させていたことになる。

久しぶりの電車移動で疲れた。

それは取りも直さず歩き移動だ。

車社会に浸かっていると、この歩きがヘタになるのかなと思う。

山の中を歩くのには慣れたが都会を歩くのは苦手だ。

人とのすれ違いが多すぎることや一定の、あるいは自分の速度を保てないことが疲れる原因かなと思う。

デパートなら何時間でも平気という妻でも疲れたと言うから、まだ何か別の理由がありそうだ。

KZロード

2010-01-18 07:12:43 | Weblog
K’ZROAD というドライブコースが春野に出来た。

Kの意味は片山豊氏の頭文字。

元米国日産社長として「フェアレディ240Z」を100万台以上販売した偉人が春野出身で平成15年から「春野ふるさと大使」をされている。

K’s だと思ったらK’Zになっている。

これは紛れもなくフェアレディZから来ているのであろう。

K’ZROADは あきはコース やしおコース すみれコース の3コース設定されている。

春野観光協会発行の「はるのお気楽マップ」を見てみたら簡単な地図が出ていた。

我が家は、ちょうど あきはコース上に位置している。

これから我が家の前をフェアレディZが多く通ることになろうと想像する。

3コース全てを走破しようとすると必ず、どこかのコースを一旦戻らなくてはいけない。

あきはコースの路面がイチバン荒れていると思われるので、ここは往復しないほうが無難と私は思う。

季節は問わないが道路上の落石やら散乱する杉の葉に注意して楽しんで欲しいと思う。

私の家の前は、きれいにしておこうと思っている。

草刈り初め

2010-01-17 10:04:23 | Weblog
今年初めての草刈りをした。

妻も加わった。

運動不足なうえに暮れから正月にかけて大量に食していたため体が重い。

寒いには寒いが着込んでいることと山の中に入っていると風が吹き込まないので案外楽に感じた。

やり始めてしまうと夢中になるしナタやノコギリで雑木を切り倒したりしているとビッショリ汗をかいた。

切り倒した木の上に我が家で使用していた石鹸入れ(ミカンや玉ねぎの入っていた網)が引っかかっていた。

「おーい」と妻を呼んだ。

「これ」と指差して説明した。

「何かの花が咲いているのだと思った」と妻。

「誰だろう。こんなところに持ってくる奴は」

と二人で楽しく話した。

草を刈り取って林の中に分け入ると、真新しい足跡や糞また植物を食べた痕跡などをいろいろ発見した。

倒れて朽ちた杉の木の幹から新しい杉が立ち上がっている、と思いきや

朽ちた杉の窪んだ所に土が出来て、そこから発芽した新芽だった。

少しの疲労感を持ち爽快な気分で終了した。

全身の筋肉に「あけましておめでとう」を言った気持ちになった。