家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

世界遺産

2011-06-28 07:32:29 | Weblog
小笠原諸島と平泉が相次いで世界遺産登録決定した。

今月初め私はTBSのTHE世界遺産の元プロデューサー辻村國弘氏の講演会に出席していた。

辻村氏はTHE世界遺産の他にも報道特集やニュース23などTBSの看板番組を作ってきた人物だ。

小笠原諸島や平泉のことについても少し話してくれてあったので今回の決定については予め分かっていた。

世界遺産に登録されても、その登録を抹消された場所もある。

オマーンにあるアラビアオリックスというカモシカのような動物の保護区は、その地域から石油が出たため発掘を優先させて抹消された。

ドイツドレスデンのエルベ川流域は住民の不便から4車線の橋を掛けたのが抹消の原因らしい。

エクアドルのガラパゴスは世界遺産登録抹消の黄色信号が点滅しているという。

ウミイグアナで有名でありダーウィンの進化論の基となったのも、この島の動物を観察したからだ。

人間が持ち込んだ家畜が増えすぎて害を及ぼしているということに加えて観光客のゴミが問題らしい。

問題は解決されず山積されているので登録抹消も時間の問題かもしれない。

このように抹消された、もしくは抹消されそうだという事実を知らなかった。

世界遺産登録というのは一つのスタート地点であり、その後の環境保護活動によって遺産を良い状態に保つということが重要であることが分かる。

辻村氏の講演が終わり「何か質問は?」というところで私が手を上げた。

「一つの場所の撮影に一体どのくらいのお金がかかっているのですか?」と質問した。

安く上がる場合もあるだろうし結構出費がかさむ場合もあるということは承知しているということも付け加えた。

「だいたい1千万円くらいですかね」という。

一度のフライトで3箇所回って撮影する。

与えられた資金の中でやりくりするので足らなくなりそうな場合は宿代や食べ物で調整ということを余儀なくされるそうだ。

隣国からクレーンを持ち込むこともあるし今なら許可されない方法で撮影したこともあるそうだ。

これに携わるスタッフほぼ全員が「死に掛けた」経験の持ち主である事は冒頭に喋った。

まさに命を掛けた収録は音楽を付ける一人の人物によって出来上がる。

最後に見せてくれた「モンサンミッシェルの朝焼け」は見事であった。

二日続けてランチ

2011-06-25 08:04:36 | Weblog
田町にあるヤナセのショールームでモーガンO氏と待ち合わせをした。

時刻ピッタリに到着すると、すでにO氏が中にいた。

O氏のAMGの隣が空いている。

やはり私用に駐車場を空けておいてくれたのだ。

私は少し離れた役場に置いてきた。

信用金庫職員のようなオートバイだったから、おしゃれなショールームの前には相応しくないから。

今日は「つけ麺」にした。

私は和風の汁に鳥唐揚げのセットでご飯大盛り。

O氏は濃い味の汁にソースかつ丼のセット。

O氏が言うには私は、たくさん食べるし食べるのが早い。

私が思うにO氏は、お話をしている時間が長い。

私が、ほぼ食べ終わる頃O氏はつけ麺を食べ終えてソースカツ丼に移った。

その半分を麺の入っていた皿に移し残りを私にくれた。

大盛り飯を平らげたあとのソースカツ丼半分。

遠慮なくいただいたが腹がパンパンに膨らんだ。

その後ショ-ルームに戻ってコーヒーをいただき、さらにその後スピアンという車の修理屋さんに行って再びお茶を飲んだ。

車と食事というセットメニューはO氏との決まりコースだ。

翌日今度は妻とランチ。

歩いて1時間で「まぐろの海商」へ。

なかおち定食を頼み本日の目的「生ビール」を注文した。

今日はアルコールランチの日だ。

一日車に乗れない代わりに歩きを楽しむ。

ほろ酔いで近くのイベント会場をみたりデパートを歩いたり。

少し疲れたので駅ビルにある本屋さんでお茶を飲んだ。

コーヒーを飲みながら本を読むことが出来るなんて素晴らしいシステムだ。

それも店内に売っている本を読めるのだから。

「癖になりそう」と二人で言う。

帰り道最近出会ったネコの話をして歩いた。

「この細葉(槙の木)の中に猫が居てね」

と説明したら本当に、その猫が居た。

どうやらその場所が、お気に入りらしい。

次に今年生まれたばかりの子猫を教えた。

今日は飼い主も在宅していて抱っこさせてもらった。

ランチは夕食と違って、その後の楽しみも味わえる。


講師 熊倉功夫氏

2011-06-24 10:15:55 | Weblog
静岡文化芸術大学学長熊倉功夫氏の話を聴いた。

花鳥風月という分類により森羅万象を説明する。

東北大震災により各地で自粛となった花見について語る。

「確かに飲んだり喰ったりするだけであれば良くない。だが本来のその意味を知れば悪くはない」

桜の「さ」は神の名前。

「くら」は坐で居ますところという意味だ。

桜の木の下で「さ」という神のお越しを歓迎することで今年の豊作を約束してもらうというものだ。

意味が分かっていれば、おおいに飲み陽気に神をもてなすことは震災後だから、むしろ必要なことだった。

訳が分からずに形だけ残っているものの多いことに気付かされた。

日本人は不足の美、思いが届かないことの美を見つけた。

「わび」という言葉で、それを悲観せずに前向きに考える。

いつまでも美しいままではなく移ろっていくところが美しい。

月も影一つない満月よりも雨が降って見えない月を見るほうが、はるかに美しい。

儚い危なっかしいもの。

それが人生。

ささやかな中に美を見つけていく。

日本人の美学を教わり同感した。

あまりに多くのことを考えたため、まとまりがなくなってしまった。

思い通りにならないのが人生。

これだけ知っていれば、もうそれだけで強く生きていけそうな気がする。

眠るカエルと危ない卵

2011-06-17 06:50:48 | Weblog
去年2匹のオタマジャクシを孵したモリアオガエルだが今年はどうだろう。

同じ個体か、もしくは去年オタマジャクシとして孵った個体かもしれないが例年通りケヤキの木の枝に卵を付けた。

卵が付いていることに気付き後日妻に教えようとしたら卵が2個に増えていた。

どちらも同じ枝に付いている。

人間の目で見ると下にある大鍋の位置から少し外れているような気がするのだが。

2個とも同じ枝に付けたということは、その枝で正解なのかもしれない。

実物をまだ見たことはないがモリアオガエルは名前の通り青い色をしているらしい。

グレーの色をしたカエルが水鉢のトッテの部分に身体を預けて眠っていた。

カメラを近づけても眠りから覚めない。

気持ち良さそうに眠ったままだ。

「こんなにのん気に眠っていても生きていけるのか」

あらゆる野生動物は精一杯気配りしながら生きているのに、やけに無防備だ。

人間の私が見つけたのだから空から鳥が地上からヘビが既に見つけていたのかもしれない。

モリアオガエルの卵も親が産み付けていく「ちょっと危なそう」な位置で本来の「生きるか死ぬか」が左右される。

眠り続けるカエルと危ない卵。

「そんなもんでいいのかもしれないな」と考えてはみた。

しかし私は頭上の鳥、地上のヘビが恐くて仕方がない種類らしい。

川の廻りの景色

2011-06-15 07:06:12 | Weblog
ピュルルルルルルルルル。

春野で作業していたら笛で奏でているようなきれいな音が聞こえた。

グリッサンドで規則的に下がっていく。

何度も聞こえたので声の出所を確かめようとした。

気田川沿いの柳の木の辺りだろうと察しが付いた。

声の主は分かっている。

姿を見たことはないがアカショウビンだ。

別名火の鳥というらしいから是非見てみたい。

自宅の近くにある川沿いを散歩していると2羽のカワセミを見た。

当初ミツグ君がメスにエサを与えているのだろうと思った。

しばらく橋の上から見ていた。

エサをもらっている側のカワセミの仕草が子供っぽいので母親と子供であろうと見方を変えた。

かなり長い間エサを取りに行っている。

つまり子供は長い間エサを待つ。

待っているカワセミはほとんど動かない。

動かなければ宝石のような光る水色の背中には気が付かない。

飛翔する姿は特に美しい。

川面を低空で滑空すると、しなやかなロケットのようだ。

アカショウビンもカワセミも証拠としての録音も写真もない。

比較的写真に撮り易いのは亀だ。

朝は川から上がり甲羅干しをしている。

我々を見て川に避難する者と、そのまま眠り続ける者がいる。

「ボチャ」と1匹が音を立てて逃げると「ボチャボチャ」と連鎖反応的に川に落ちる。

先日川の中に黒い物体を妻が見つけた。

流れに乗っているが、それ以外の動きもある。

橋の上から、その物体が流れてくるのを待った。

物体はカラスの死骸だった。

その死骸に亀が群がり喰っているのだ。

歩くより遅い速度で流れる羽を広げたカラス。

亀は5~6匹思い思いのところに喰いついている。

ニオイがするのだろうか、また新たな亀がやってきた。

いきなり首のあたりに喰いついて岸方向に引っ張った。

橋の上から見ている我々に気づいて逃げ出した者もいる。

ケータイを出して撮影してみた。

うまく写っていなかった。


松月堂

2011-06-14 06:48:17 | Weblog
ここのパンを食べるようになってから優に20年は経っている。

行きつけの喫茶店で食べて美味しさに気付いたのが始まりだ。

この喫茶店に配達に来たついでに私の分も届けて欲しいと申し出たが断られた。

残念ながら当たり前だが毎回買いに行くようになった。

ただし競争率が高く売り切れになる可能性が高いため予約してから混まない時間帯に取りに行く。

何度も買いに行けば、その店員と顔なじみになる。

「久しぶり。元気だった?」と声をかけられるようにもなった。

ただ、このところは店員が入れ換えになり顔馴染みのオバチャンとは顔を合わせなくなったし奥様も店に出なくなったようだ。

職人である店主は健在でガラスの奥から挨拶してくれる。

子供達は生まれてこの方東京に出て行くまでズーット食べ続けた。

このパンで育てたといっても過言ではない。

購入してきた日は、いまだに夕食が待ち遠しい。

30cmほどのカタマリから3センチ程度の厚さに切ったモノを食べる。

ミミの固さと香ばしさ。

白い部分の柔らかさとモチモチ感がワインとよく合う。

いわゆる食パンのマキシーも美味しいがボルガという黒パンも、これまた美味しい。

「けっこうパンにはうるさい」という人もいるが、この店のパンを食べてもらって美味しくないと言った人はいない。

朝昼晩いつ食べても美味しい。

行きつけの喫茶店は道路拡幅で閉店してしまったが、いつぞや松月堂で出会ったことがある。

個人になっても、やはりこのパンを食べている。

また知り合いの「とんかつ屋」も、このパンを下ろしてパン粉にしている。

美味しい物の材料も、やはり美味しい物だった。



味噌作り

2011-06-11 08:27:30 | Weblog
友人から味噌作りの誘いを受けていた。

4月になって、はっきり日付が決まった。

だが丁度その日に出かける都合があり製作に参加することが出来なかった。

モーガンで出かけて仲間とワイワイやっていた、その時刻に味噌作りをしていた。

後日その友人が半分の量を持ってきてくれた。

折半分の費用だけは払ったが私は製作に参加していない。

そのうえ、味噌の入った容器も無料で貸してくれるということだ。

なんだか「おんぶに抱っこ」という表現がピッタリの状態になってしまった。



最近メールをもらった。

「味噌のカビが表面にできていませんか?」

部屋の隅に置いてある味噌甕を、恐る恐る開けてみた。

やはり少し黒っぽいカビが生えていた。

アドヴァイスの通りカビを削ぎ取り塩をまぶしておいた。



「時々見てあげてください」

という言葉が添えられていた。

当初から味噌作りの幾通りかのレシピももらっている。

彼は化学者で花作りや野菜作りもする。

理科的実験のような知識と技術に精通し物を作り出す楽しみも熟知している。

時々開いてみては様子をうかがうことなど当然であり、それが楽しみなのであろう。

私の主な興味の対象は「味」。

つまり食べること。

それまでの過程は忘れがちだ。

食べたいから「10月以降の解禁が待ち遠しい」というだけでは虫が良すぎることのみ熟知している。



静かな山

2011-06-08 08:33:06 | Weblog
働く男達が去りラジキャリーも撤去され静かな山に戻った。

道路より上の山からは沢に下ろし道路下は道路近くまで引き上げられた。

材木たちは寄り添ってトラックで運び出されるのを待つ。

見違えるほどきれいになった山には日が差し込み明るくなった。

地面が暖められ喜んでいるような気がする。

隙間の出来た山肌を見ると紅葉する山を造る希望が湧く。

この辺りにモミジを植えて、あちらにはイチョウそしてヤマボウシとナンキンハゼ。

モノにならない木は、そのまま放置してあるので私用の薪には困らない。

私が進める作業に適当な量が残っていてありがたい。

ボチボチすすめる作業ほど休まるものはない。

草刈りに薪割り。

良い汗をたくさん掻けそうだ。


杜の市に行ってきた

2011-06-05 09:55:01 | Weblog
「くらふてぃあ杜の市」に行ってきた。

毎年行っているが今年は宿泊した。

杜の市の開催地は駒ヶ根であるが松本市に泊まった。

大王わさび農場 高橋節郎記念美術館 李朝家具ギャラリー羅山 蔵久かりんとう屋

などを巡り多くの道祖神と出逢った後松本市に入り今夜の宿スーパーホテル松本天然温泉にチェックインした。

一人3900円(朝食付き)で駐車料金が1000円と格安だ。

温泉は男女の時間差入浴となっているため妻は夜入り私は朝6時前に入った。

朝食時1階に下りていくと食堂には高校生が30名ほど固まっていた。

雑然としているため

「どこが最後尾ですか?」と大きな声を出した。

リーダーのいない衆からは返事もない。

従業員があわてて

「並んでみてください」と言うと少し列らしき物ができた。

男子学生が「どうぞ」と我々に手で先を譲る。

「学生のうしろでいいから最後尾はどこ?」と言うときちんと並んだ。

従業員は「たいへん混みあっておりますので部屋の方にお持ちになっても構いません」と言いに来た。

高校生は、ご飯担当と味噌汁担当男子学生が現われて手際よく動き始めた。

その後引率教師らしき人物が「それぞれいただきますしてください」と言った。

「○○。ご飯半分入れてくれ」と真っ先に食べ始めていた自分のご飯茶碗を生徒に差し出す。

私は眉毛の細く整えられた男子学生と何もできない女子学生に囲まれてご飯とパンの両方を食べた。

自販機のコーヒーは、この時間帯は無料でありがたかった。

杜の市に到着して今日の晴天を感謝しながら歩いていると静岡文化芸術大学教授の山本氏夫婦と出逢った。

「来年のクラフトフェアまつもとに御一緒しましょう」と誘われた。

即OKして来年の予定第一号が決まった。

杜の市は毎回自分の中の制作意欲を掻き立ててくれる。

作れそうな物と作れそうもない物。

素材が意表を突く物と素材よりも作り方の優れた物。

作品よりも作るための器具。

会場に来ている人と動物達。

川が発する急流の音と水路から立ち上る狭いコンクリートの中を勢いよく走りすぎる水の音。

遠くの山には雪が残り駒ヶ池の中には静かに魚が泳ぐ。

日差しは暑いが空気はリンとして心地よい。

これを感じるために毎年やって来る。

妻は染色用の液を購入し私はフレンチブルドッグに手を舐めてもらった。