家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

Morganで富士山

2018-10-29 18:13:41 | Weblog
明け方激しい雨音で目が覚めた。

昨日まで晴天が続き明日からまた天気は良い。

今日だけは雨を降らすと天が決めたらしい。

その今日モーガンで富士山に登る。

天気は良くなる方向に向かっているが出発の時点では小雨。

時折ワイパーでフロントガラスをきれいにする程度だ。

待ち合わせの場所まで高速道路を使わずに2時間3分で到達した。

これは今までの最速。

だが待てども相手が来ない。

車の故障でレッカー移動だった。

残りの仲間が1時間20分後にやってきて合流した。

その頃になると雨は止んでいた。

早めの昼食をとっていると青空が見えるようになった。

富士山の五合目までモーガンが車列を組んで登る。

いつもは混んでいるという道も今日はガラガラだ。

自分の車に眼下の雲海を入れ込んで撮影し次は頂上の雪を入れ込んで写した。富士山に登る予定は実は3年前からある。

その都度雨に阻まれた。

今日もひょっとして、と誰もが考えた。

だからこそ、この登山はありがたかった。

今日は新人が多く集まってくれた。

モーガンに乗る人は、なかなかに良い顔をしている。

年の半分はフランスに住んでいる人、ポルシェでレースをしている人、ハングライダーに乗る人。

それが70歳以上だから価値は高い。

ただし私のような中途半端な人間には彼らは「病気」に映る。

自分もやってみよう、とはならず、あんな病気でなくて良かったと思う。

でもその中でお酒を飲んでいると非常に心地よさを感じる。

閉会の挨拶を頼まれたので迷わず自分が病気の範疇になく少し病気気味の程度で収まっていることを告げた。

病気の人たちに自覚症状はない。

帰宅して車庫に入れようとしたらバックギアに入らなくなった。

道路の真ん中で、まるで通行止めをしているかのように斜めになって止まった。

妻を電話で呼んで来てもらったが二人では動かない。

たまたま通りすがりの男性二人に助けられて空き地に入れた。

その二人がいるうちにバックギアに入るようになり、事なきを得た。

あやうくレッカー移動で我が家の目の前から修理工場に行くところだった。

レッカー移動された友人から連絡がありスペアーキーでかけたら一発でかかったという。

イモビライザーという盗難防止装置の誤作動ということだった。

病巣を取り除くことを勧めた。



「匠」公開講座に参加した

2018-10-22 09:15:56 | Weblog
静岡文化芸術大学で催された「匠」公開講座に参加した。

午前中は藤井恵介先生の講義で、スライドを見ながら細部に渡って説明を受けると世界に誇れる日本の木造建築の良さを深く理解できた。

午後からは実際に丸太をヨキで削りチョウナで形を整えヤリガンナで仕上げするという工程を見せてもらった。

大工さんたちが、いかにも簡単そうに、それぞれの道具を使って処理する。

私たちも、その同じ道具を使うことを許された。

それもピッカピカに研がれていて、どの道具でも、ひげそりができそうなほど刃が研ぎ澄まされている。

そんな鋭利な刃物を使うのは怖いものだ。

特にチョウナは前から自分の足元に向けて振り下ろす。

少しでも手元が狂えば自分の靴や下手すると向こう脛をぐさりとやりかねない。

体験させてもらったが、いきおい少しだけ弱めに振り下ろす。

すると木の表面に傷を付けるだけで全く木の形を整えていかれない。

交代して大工さんがやると、もう音からして違う。

「パンパンパン」と思い切り木に向かって振り下ろすから10センチほども削り取れる。

ヨキなどは重すぎて、それを振り下ろす気にもなれない。

藤井恵介先生は「大工仕事というのは、これほど重労働なので、お茶ばっかり飲んでいると思いがちでしょうが、そうではないのです」と笑いながら説明する。

ヤリガンナも体験させてもらった。

細かな木くずがバネのように渦巻き状になって木の表面から剥がれ落ちる。

リンゴの皮むきのようにツルツルと長くむいてみたいのだが、そうはいかない。

ヤリガンナの構え方、角度、挽き方、それらが全部揃った時初めて使いこなすことができる。

最近の建築現場で見る光景とは全く違う。

最近はトラックでやって来て予め作ってある物を下ろしてネジ留めしていく。

その後板をスパンスパンとホチキスの強い奴で留めていく。

ノコギリといったら丸鋸という電動ものだ。

目の前の大工さんたちは宮大工。

手が足りない時に手伝ってもらうのは同業者だというが、そりゃぁそうだ。

私の自宅を施工してもらう時には、まだ建築現場でカンナをかけていた。

日本刀のような作りの大工道具。

もう作り手が居なくなりそうだという。

需要がないからだという理由。

倒木を徐々に切った

2018-10-16 07:45:23 | Weblog
妻と一緒に行った10月1日には倒れていなかった木が2日に倒れた。

2日になかった倒木が3日に電線に引っかかっていた。

5日にならないと戻らなかった春野の電気は当然のように感じた。

今でも仮の通電だと思う。

いたるところで異常な電線の配置が見られるし、その数は数え切れない。

Y爺さんの山は倒木が多すぎて山に入れないという。

倒れ掛かった木は我が家の山にもある。

いつ倒れてくるのか分からない。

そんな中、いつも使っている山道を遮る倒木を切ることにした。

初めは妻にも同行してもらった。

手伝うわけではなく見ていてもらうのだ。

倒木が道路にまで落ちていっても通行止めになっているから問題はない。

ゆっくり片付ければいいのだ。

問題は木を切ったために私が巻き込まれるのを避けるためだ。

切っている木の根元には大きな岩がある。

私がチェーンソーの刃をいれると倒木は少しずつ姿勢を変える。

その時岩が微妙に動くという。

私は切る場所に集中しているが岩のあたりを見ている妻は恐怖で大声を出しっぱなしだ。

だが私がチェーンソーのエンジンを止めない限り私には聞こえない。

ほぼ今まで通りの山道を確保して次は敷地内に倒したままのケヤキを切った。

太い部分は将来彫刻でもやりたくなるかもしれないと思い、しかし多分薪になるだろうと踏んで30センチほどの長さにする。

それでないと重くて持ち運べない。

持ち運べる大きさのものはヒラタケのホダ木にする。

細いものは箸でも作ろうか。

もう落ち葉の季節になった。

ケヤキの葉っぱが盛大に落ちてくる前に、その下にまとめてある枝の類を片付けておかなければ。

たったひと晩の台風がもたらした被害が電気だけでなく細かな部分にまで生活を変えている。

春野の我が家の前には通行止めの看板が置かれていたが、やっと取り外された。

我が家から自宅に戻ろうとすると3本の道がある。

だが、この通行止めの道以外にも倒木があり3本とも通れなくなる可能性は低くない。

備えて置く必要は明らかだ。

台風24号被害春野

2018-10-05 07:44:56 | Weblog
過ぎ去った強烈な台風の怖さが冷めやらぬ翌朝私のケータイが鳴る。

春野のY爺さんの息子さんからだった。

私の山の木が倒れて道路を塞いだから切らせてもらった、ということだった。

さらに家に向かって木が1本倒れているから承知しておいて、と教えてくれた。

妻と二人で自宅の片付けを早々に済ませ急行した。

家に向かって倒れているのは大きなケヤキだった。

まずは道路を見て回る。

切ってくれた杉の木以外にも3本道路に掛かって倒れている。

私はチェーンソーを持ち出し妻は熊手を持って急ぐ。

私が飛び出た部分を切り落としている間妻は道路に無数に落ちた杉の枝と葉っぱを片付ける。

水路にも、たくさん木や枝葉っぱの類と、その下には石や小さな岩が転がっている。

柔らかい杉の木を切るにも時間のかかるチェーンソー。

ケヤキなど歯が立つわけがない。

ついでにソーチェーンを購入して帰宅した。

翌日はひとりで新品のソーチェンを付けたチェーンソーで家の周りを回る。

合計20本は倒れているだろうか。

やっと敷地内のケヤキに取り掛かる。

根元から切り始めると屋根の上にある枝が瓦を直撃しそうなので屋根に上って、それらを先に切り落としておいた。

枝を1本切っただけでケヤキは大きく「グルリ」と動き向きを変えたり下に「ガガーン」とズレ落ちたりする。

どうしていいのか、と悩んでいるとY爺さんが来てくれた。

「こんなの、ここから切りゃいいでぇ」と言うが早いかチェーンソーで切ってしまう。

2箇所目を切っていると「車が通れない」とY爺さんは戻っていった。

それからは自分でコツコツと作業を続けた。

翌日は関西電力災害復旧班という車が6台助けに来てくれた。

電線に掛かったり電気に悪影響を与える樹木を切っていく。

作業には無駄がなく、それでいて素早い。

チームワークで安全を確保している。

たくましくありがたい。

私は切り終えたケヤキの太い枝と小枝に分け、さらに葉っぱと小枝を腐葉土作りの場所に捨てた。

道路下が明るいなと感じて覗き込むと大きな杉の木が3本根こそぎ倒れていた。

だが不思議なことに大木を倒すほどの強風であったがプラスティックでできた植木鉢が、ずっとその場所にあった。




台風24号被害自宅

2018-10-04 15:45:18 | Weblog
いつもと違うのは、いつもとは別の箇所に雨漏りがした。

台風という割には雨も少ないし風もほとんど吹いていない。

だが妻が「スマホとタブレット充電しとこ」と言う。

私はそれ以外にロウソクや乾電池の確認をした。

風が強くなり10時ころには信じられないほどの強風に襲われた。

家のどこかが外れるのではないか、どこか吹っ飛んでしまう場所があるのではないか、と心配になった。

そう言っているうちに突然停電になった。

怖いまま寝た。

午前4時ころまで外は荒れ狂っていた。

停電は続いている。

妻が早く起きだして新聞を取りに行く。

驚いたことに新聞は何事もなかったかのように届いていた。

朝食後外を見まわる。

外壁に這わせたツルウメモドキが落ちていたのと植木鉢が倒れていた程度だった。

夕方になると妻は楽譜が見えないから、ということでピアノを弾けなくなってしまった。

私は懐中電灯で新聞を読んでみたが目が疲れるのでやめてしまった。

妻が「もう飲んじゃおうか」というので「そうしよう」と合意。

電池残量が気になるのでロウソクを立てた。

「ロマンチックね」と言うが感度の悪い貧弱な音しかしない小さなラジオを聞いているだけではつまらない。

トイレに行くのも顔を洗うにも懐中電灯持っていく。

慣れないせいで忘れる。

2日目の停電は、やはり早く寝ることで対処。

3日目も停電は続く。

妻がFMが聴きたいというので物置から埃だらけのCDラジカセを持ち出し電池を入れた。

今夜はFMを聴きながらロマンチックな夜を過ごす。

トイレに懐中電灯をもう忘れない。

意外と話で盛り上がったが「もうロマンチックは卒業したいね」と合意した。

猫のマロ君は、いつもと違い寝てばかり。

翌朝3時15分。

電気が来た。

真っ先に温水シャワーを浴びたのは体の一部だった。