油ゼミといってもオイルに関するゼミナールではない。
油蝉のことである。
午前5時頃に妻が起き出した。麿君が外に出たいと言ったので窓を開けたのだ。
妻はトイレに寄り、再びベッドに戻ってきた。寝転んだと同時に
「ジジー」 「バタバタ」 「ジーッ」 とけたたましい音が次第に近づいてきて、とうとう部屋中に鳴り響いた。
麿君が油蝉を捕まえてきたのである。
捕まえた獲物を妻に見せようとして妻のベッドに持ってきた。
「うわぁ~~。 あ゛~」 と妻はベッドから飛び降りた。
逃げ出した妻を追いかけるかのように麿君は獲物を妻の居る方に咥えて持っていった。
隣の部屋で 「ビー」 「ジジッ」 「バサバサ」 という音が鳴っては止んでいる。
私は何事が起きたのか音で全てを理解していたので、そのまま目も開けず、もう一眠りした。
1時間後に起きて行くと妻も麿君も落ち着いていた。
床に転がる油蝉は片側の羽を広げた状態で息絶えていた。
遺骸を私が片付けて、いつも通りの朝の始まりとなった。
油蝉のことである。
午前5時頃に妻が起き出した。麿君が外に出たいと言ったので窓を開けたのだ。
妻はトイレに寄り、再びベッドに戻ってきた。寝転んだと同時に
「ジジー」 「バタバタ」 「ジーッ」 とけたたましい音が次第に近づいてきて、とうとう部屋中に鳴り響いた。
麿君が油蝉を捕まえてきたのである。
捕まえた獲物を妻に見せようとして妻のベッドに持ってきた。
「うわぁ~~。 あ゛~」 と妻はベッドから飛び降りた。
逃げ出した妻を追いかけるかのように麿君は獲物を妻の居る方に咥えて持っていった。
隣の部屋で 「ビー」 「ジジッ」 「バサバサ」 という音が鳴っては止んでいる。
私は何事が起きたのか音で全てを理解していたので、そのまま目も開けず、もう一眠りした。
1時間後に起きて行くと妻も麿君も落ち着いていた。
床に転がる油蝉は片側の羽を広げた状態で息絶えていた。
遺骸を私が片付けて、いつも通りの朝の始まりとなった。